報道発表資料

平成21年7月7日
自然環境
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聟島に移送したアホウドリのヒナの衛星追跡の結果について(6月30日現在)

 小笠原群島聟島(むこじま)におけるアホウドリの新繁殖地形成事業として、今年の2月5日に伊豆諸島鳥島から聟島までヘリコプターで移送したアホウドリのヒナは、(財)山階鳥類研究所の研究員による給餌を受け、5月25日までに15羽(雄10羽、雌5羽)全てが巣立ちました。
 ヒナ15羽のうち7羽(雄4羽、雌3羽)に衛星発信器を装着しており(発信器装着個体の巣立ちは5月14 〜 23日)、6月30日現在、7羽とも位置が確認できています。(アホウドリのヒナの巣立ち後の行動を衛星で追跡するのは昨年に引き続き2回目のことです。)
 現在、一番遠くまで渡っているものは、聟島から約3,200キロの地点(オホーツク海中央)まで到達しています。
 また、比較のために鳥島の野生ヒナ7羽にも衛星発信器を装着したところ、聟島に移送したヒナは巣立ち後、本州沿海に接近するなどしながら北上していますが、鳥島の野生のヒナの多くはやや東よりのコースをとっています。

※この事業は、財団法人山階鳥類研究所が実施の中心となり、環境省と米国魚類野生生物局とが共同で実施しています。

1.衛星追跡の方法について

 巣立ち前のヒナの背中に、アルゴスGPSシステムの発信器(※)を装着。GPS受信器が1日最大6回受信した位置情報を3日に1回アルゴス発信装置から発信し、衛星を経由してアルゴス受信局が位置情報を受信している。
※アルゴス発信装置とGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)受信装置が一体化したもの:重さ22g

2.衛星追跡の結果(6月30日現在):図I

聟島の飼育ヒナと鳥島の野生ヒナそれぞれ7羽に衛星発信器を装着し、聟島の7羽と鳥島の3羽の追跡を継続している
最も遠くまで渡っているものは5/18に巣立った個体(雄)で、43日で聟島から約3,200キロの地点(オホーツク海中央)、最も近いものでは5/22に巣立った個体(雌)で、39日で島から約1,600キロの地点(北海道の襟裳岬沖)まで到達している。
聟島の飼育ヒナと鳥島の野生ヒナの巣立ち後の行動を比較すると、昨年は大きな違いは見られなかったが(図II)、今年は聟島の個体が全般に本州沿海に接近するなどしながら北上し、オホーツク海に入ったものが多く、鳥島の個体の多くはやや東よりのコースをとって北上している。

(参考)これまでの経過

平成19年

3月〜6月
近縁種のクロアシアホウドリによる飼育試験を実施

平成20年

2月19日
伊豆諸島鳥島において捕獲したヒナ10羽(雄4羽、雌6羽)をヘリコプターに載せて、小笠原群島聟島まで移送。
  ↓
(山階鳥類研究所の職員が聟島に滞在し、ヒナの人工給餌を実施。)
5月19日〜25日
ヒナの巣立ち
5月〜9月
人工衛星追跡を実施し、追跡できた4羽がベーリング海へ到達。
聟島の飼育ヒナと鳥島の野生ヒナの巣立ち後の行動に大きな違いは見られなかった。

平成21年

2月5日
伊豆諸島鳥島において捕獲したヒナ15羽(雄10羽、雌5羽)を、小笠原群島聟島まで移送。そのうち7羽(雄4羽、雌3羽)に発信器を装着。
 ↓
(山階鳥類研究所の職員が聟島に滞在し、ヒナの人工給餌を実施。)
5月11日
最初のヒナ1羽が巣立ち。
5月25日
最後のヒナ1羽が巣立ち。

添付資料

連絡先
環境省自然環境局野生生物課
課長 : 星野 一昭 (6460)
課長補佐 : 西山 理行 (6475)
係長: 坂口 隆 (6469)
主査 : 浪花 伸和 (6469)

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