報道発表資料

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2022年03月17日
  • 自然環境

サンゴ礁生態系保全行動計画2022-2030の策定及び意見の募集(パブリックコメント)の結果について

環境省では、日本のサンゴ礁生態系を保全していくため、「サンゴ礁生態系保全行動計画2022-2030」を策定しましたので、パブリックコメントの結果とともにお知らせします。

1.策定の経緯

 豊かな生物多様性を育む一方で、その劣化が深刻なサンゴ礁生態系を保全していくため、環境省では、2010年度に「サンゴ礁生態系保全行動計画」を、2016年度に「サンゴ礁生態系保全行動計画2016-2020」を策定し、実施状況の定期的な点検や、計画の達成状況についての評価を実施してきました。こうした評価等を踏まえ、2030年度までの計画を策定するための「第三期サンゴ礁生態系保全行動計画策定検討会」(別添2を参照)を設置し、検討会における議論やパブリックコメントの結果を踏まえて、「サンゴ礁生態系保全行動計画2022-2030」(別添1)を策定しました。

2.「サンゴ礁生態系保全行動計画2022-2030」の概要

 計画では、2030年度までの目標を定め、目標達成に向けて関係機関が協力して取り組むべき4つの重点課題を設定し、その課題ごとに目指すべき姿と関係省庁、関係地方自治体、日本サンゴ礁学会等の各主体が取り組む具体的な活動を記載しています。

 特に、気候変動及びそれに伴う海洋酸性化がサンゴ礁生態系に大きな影響を与えていると指摘されていることを踏まえ、「サンゴ群集に関する科学的知見の充実と継続的モニタリング・管理の強化」を重点課題の一つとして位置づけ、そのための代表的な取組として、サンゴ礁生態系に関する先進的かつ学際的な視点での研究開発、沖縄県の石西礁湖における大規模攪乱が発生しても有効性を失わないようなサンゴ群集再生手法の確立、モニタリングサイト1000事業における情報把握の充実を明示しています。

 また、計画の達成状況を評価するための指標を、遅くとも2024年度までに設定することとしています。

(1) 目標

 将来にわたり、サンゴ礁生態系が健全な状態で維持され、その恵みを享受できる自然と共生する社会の実現を目指して、2030年度末において「サンゴ礁生態系保全に向け、広域かつ中長期的視点の取組と、地域社会と結びついた取組の実践が加速されること」を目標にします。

(2)重点的に取り組むべき課題と代表的な取組

)重点課題1:サンゴ群集に関する科学的知見の充実と継続的モニタリング・管理の強化
  • サンゴ礁生態系に関する先進的かつ学際的な視点での研究開発(日本サンゴ礁学会)
  • 石西礁湖における、大規模攪乱が発生しても有効性を失わないようなサンゴ群集再生手法の確立(環境省)
  • モニタリングサイト1000事業のサンゴ礁調査における情報把握の充実(環境省)
)重点課題2-1:陸域から過剰に流入する赤土等の土砂及び栄養塩、化学物質等の負荷への対策の推進
  • 「沖縄県赤土等流出防止対策基本計画」の改訂及び同計画に基づく総合的な取組の推進(沖縄県)
)重点課題2-2:サンゴ礁生態系における持続可能なツーリズムの推進
  • 慶良間諸島国立公園における人材育成及び情報発信(環境省)
)重点課題2-3:地域の暮らしとサンゴ礁生態系のつながりの構築
  • 地域が主体となり、行政、漁協、農林関係、観光協会等幅広い関係者が参画するサンゴ礁保全再生活動の推進(沖縄県)
  • 石垣島におけるサンゴ礁学習の実施(環境省)

3.パブリックコメントの概要及び結果

(1) 意見募集の周知方法

環境省ホームページ、記者発表

(2)意見提出期間

令和4年2月17日(木)~令和4年3月3日(木)

3) 意見提出方法

電子政府の総合窓口を介したインターネットによる提出、電子メール、郵送

4) 意見提出件数

53(18名)

(5) 寄せられたご意見の概要とそれに対する考え方

別添3のとおり

添付資料

連絡先

環境省自然環境局自然環境計画課

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-5521-8274
  • 課長堀上 勝(内線 6430)
  • 課長補佐高橋 啓介(内線 6437)
  • 審査官守 容平(内線 6492)
  • 担当浅岡 佑太(内線 6494)

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