報道発表資料

令和3年9月28日
水・土壌
この記事を印刷

東日本大震災に係る海洋環境モニタリング調査 2011年から2020年の結果について

環境省は、東日本大震災を受け、2011年度(平成23年度)から毎年度、被災地における海洋環境モニタリング調査を実施しています。本調査は、震災に伴い流出した化学物質及び廃棄物並びに福島第一原子力発電所から放出された放射性物質に起因して海洋環境中で汚染が生じる可能性のある項目について、その現状及び経年変化を把握することを目的としています。
 今般、東日本大震災に係る海洋環境モニタリング調査検討会での検討結果を踏まえ、これまでに実施した調査結果を取りまとめました。

1.調査の概要

調査内容:海底堆積物調査、海水調査及び海底ゴミ調査

(海水調査は2016年度(平成28年度)、海底ゴミ調査は2013年度(平成25年度)で終了。)

調査海域:青森県、岩手県、宮城県及び福島県の沿岸1km、10km及び20kmの測点

(青森県での調査は2014年度(平成26年度)で終了。)。

主な調査項目:環境基準項目、底質一般項目、有機塩素化合物、ポリ塩化ビフェニル、ダイオキシン類、炭化水素、多環芳香族炭化水素、臭素系難燃剤、有機フッ素化合物及び放射性物質(Cs-134、Cs-137、Sr-90)

なお、本調査における放射性物質の測定は政府のモニタリング調整会議が策定

した「総合モニタリング計画」と連携して、実施しています。

2.これまでの結果

2020年度(令和2年度)までの調査の結果、以下のことが明らかになりました。

● 海洋環境への影響全般

生活環境の保全に関する環境基準及び人の健康の保護に関する環境基準と比較して、問題となる値はありませんでした。

ポリ塩化ビフェニル(PCB)及びダイオキシン類については、2011年度(平成23年度)の調査開始以来継続して環境基準値より1桁以上低い値を示しています。また、検出された濃度はおおむね横ばいか、経年的に減少する傾向が確認されました。

● 火災による影響

ダイオキシン類については、2011年度(平成23年度)の調査開始以来継続して環境基準値より1桁以上低い値を示しています。また、検出された濃度はおおむね横ばいか、経年的に減少する傾向が確認されました。

● 油の流出による影響

海水中の油分(炭化水素)は、既存の調査である全国の主要湾域等の調査※1で検出された濃度の範囲内であり、経年的にはおおむね横ばいか減少する傾向が確認されました。

堆積物中の多環芳香族炭化水素(PAH)については、一部の海域では油の流出に由来すると考えられる高い濃度で検出されましたが、そのような海域では経年的に濃度が減少する傾向が確認されました。

● 建物等の倒壊及び流出による影響

PCBについては、環境基準値等よりも低い濃度で推移しています。また、検出された濃度はおおむね横ばいでした。

臭素系難燃剤(PDBE、HBCD)については、検出された濃度は全国調査※2の平均値と比較すると一部の海域で高い値も確認されましたが、多くの海域では全国調査※2の平均値と同程度又は低い値でした。経年的にはおおむね横ばいか、経年的に減少する傾向が確認されました。近年は、ほとんどの海域で全国調査※2の平均値と同程度か、それを下回っていました。

有機フッ素化合物(PFOS、PFOA)については、全国調査※2の平均値と比較すると一部の海域で高い値も確認されましたが、全国調査※2で検出された濃度の範囲内でした。経年的には濃度はおおむね横ばいでした。

● 原発事故による影響

震災直後には、事故由来と考えられる濃度で検出されましたが、経年的に減少する傾向が確認されました。

環境省ではこれらの結果も踏まえ、今後も継続してモニタリングを実施する予定です。

※1 海上保安庁「海洋汚染調査」(平成20年~平成30年)の結果

※2 環境省「化学物質環境実態調査」(平成23年度~令和元年度)の結果

添付資料

連絡先

環境省水・大気環境局水環境課海洋環境室

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-5521-9023
  • 室長山下 信(内線 6630)
  • 室長補佐斎藤 美紀子(内線 6620)
  • 室長補佐堀野上 貴章(内線 6962)

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。

ページ先頭へ