報道発表資料

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2021年08月31日
  • 自然環境

藻場調査(2018~2020年度)結果について

環境省では、海域における自然環境保全に係る施策の推進等において重要な基礎資料となる全国の藻場分布の現況を把握することを目的に、自然環境保全基礎調査の一環として藻場調査を実施しています。今般、近年進められている洋上風力発電導入の検討に係る環境影響評価の円滑化・迅速化と、適切な環境配慮の両立を図る上でも、重要な基礎資料とするため、衛星画像の解析手法を用いた藻場の分布情報の整備に係る調査を平成30(2018)年度から令和2(2020)年度までの3年間で実施しました。調査で整備した藻場分布図の面積を集計した結果、一部の閉鎖性海域等を除いた全国の藻場面積は1,643.4km2となり、藻場タイプ別では海藻藻場1,225.7km2、アマモ場329.9km2、スガモ場87.8km2となりました。

1.藻場調査(2018~2020年度)の概要

藻場調査(2018~2020年度)は、全国にわたる藻場の分布状況を把握し、藻場分布図の全国整備と情報の提供を行うものです。調査に関する様々な課題を検討するため、藻場調査や沿岸域のリモートセンシング技術等に精通した専門家で構成される検討会(座長:仲岡雅裕(北海道大学北方生物圏フィールド科学センター 教授)ら委員5名で構成。)を設置し、藻場分布図の仕様検討、衛星画像の調達及び画像解析(分布素図の作成)、藻場分布図作成及び現地調査を行う海区(全国8海区)の設定、現地調査の実施に必要な「藻場分布図作成業務マニュアル」の作成等の調査設計を実施しました。今回作成した藻場分布図は、衛星画像を活用し、全国統一的な手法で画像解析を実施しています。また、各海区の代表的な藻場等で現地調査(全国59海域)を行い、現状を調べました。

2.藻場分布図の特徴

今回作成した藻場分布図の特徴は、リモートセンシング技術、とりわけ、高解像度の衛星画像を活用していることが挙げられます。選定した全国の海区を対象に、解像度50cm程度の高解像度衛星画像の解析結果に基づき、当該海区の藻場に関する知見(既往文献、過去の基礎調査の結果、有識者へのヒアリング結果)等を参考に、技術者の判読を加えて藻場の分布域を抽出しGISデータとして整備しました。このため、藻場分布図の精度は、解析に利用した衛星画像に依存する仕様となっています。また、藻場の生育状況の把握及び画像解析で作成した藻場分布図の精度検証(画像解析結果で抽出された藻場分布域の確からしさの確認)をするため、選定した各海区の代表的な海域において、藻場の繁茂期に合わせて現地調査を実施したことも特徴の1つです。

3.藻場調査(2018~2020年度)の結果概要

藻場調査(2018~2020年度)の結果概要については、別添資料を御参照ください。

なお、藻場調査(2018~2020年度)の詳細(衛星画像の解析方法、現地調査方法及び結果等)につきましては、以下のサイトを御参照ください。

・ 藻場調査ウェブサイト(http://www.biodic.go.jp/moba/

・ 自然環境調査Web-GIS※

  

※ 自然環境調査Web-GISは、現在、システムメンテナンスのため、令和3年10月中旬頃まで各レイヤの地図表示や一部ページが利用できません。なお、データのダウンロードは、可能ですので、御活用ください(http://gis.biodic.go.jp/webgis/sc-023.html

添付資料

連絡先

環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性センター

  • 直通0555-72-6033
  • センター長松本 英昭
  • 専門調査官根上 泰子

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