報道発表資料

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2021年06月22日
  • 水・土壌

令和2年度有機フッ素化合物全国存在状況把握調査の結果について

令和2年度に環境省において実施した有機フッ素化合物(PFCs)であるペルフルオロオクタンスルホン酸(以下「PFOS」という。)、ペルフルオロオクタン酸(以下「PFOA」という。)及びペルフルオロヘキサンスルホン酸(以下「PFHxS」という。)全国存在状況把握調査について、結果を取りまとめましたのでお知らせします。

1.概要

環境省では、有機フッ素化合物について、水環境における全国的な存在状況を把握するため、令和2年度に有機フッ素化合物全国存在状況把握調査を実施しました。

今般、この調査について、結果を取りまとめましたので報告します。

  • 1:有機フッ素化合物は、独特の性質(水や油をはじく、熱に強い、薬品に強い、光を吸収しない等)を持ち、撥水剤、表面処理剤、乳化剤、消火剤、コーティング剤等に用いられてきた化学物質です。
  • 2:令和2年5月28日付け環水大水発第2005281号・環水大土発第2005282号環境省水・大気環境局長通知「水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準等の施行等について(通知)」において、水環境に係る暫定的な目標値として50ng/L(PFOS及びPFOAの合算値)を設定いたしました。
  • 3:令和 3年3月26日環水大土発第2103262号環境省水・大気環境局水環境課長通知「ペルフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)について」において、優先的に知見の集積を図るべき物質としてPFHxSを要調査項目に位置付けました。

2.調査地点

本調査では、各都道府県の有機フッ素化合物の排出源となり得る施設周辺等の計143地点において、PFOS及びPFOAは全地点、PFHxSはそのうち各都道府県の1地点を対象に調査を実施しました。本調査における地点区分ごとの調査地点数は以下のとおりです。

地点区分

地点数
PFOS及びPFOA PFHxS
河川 78地点 37地点
海域 7地点 1地点
地下水 53地点 8地点
湧水 5地点 1地点
143地点 47地点
  • 4:排出源となり得る施設としては、泡消火剤を保有・使用する施設、有機フッ素化合物の製造・使用の実績がある施設、廃棄物処理施設、下水道処理施設等が挙げられます。

3.調査結果の概要

本調査における結果の概要は以下のとおりです。なお、調査地点及び各調査地点における測定結果の詳細については、別添資料を御覧ください。

  • 要監視項目 PFOS及びPFOA

    調査を実施した143地点のうち、12都府県の21地点において水環境の暫定的な目標値(PFOS及びPFOAの合算値で50ng/L)の超過が確認されました。

    なお、暫定的な目標値を超過した地下水・湧水は、いずれも飲用用途の水ではありませんでした。

  • 要調査項目 PFHxS

    調査を実施した47地点のうち36都道府県の36地点において0.1ng/L(報告下限値)以上の検出を確認し、最大値は28ng/Lでした。

4.今後の対応について

環境省は、引き続き関係省庁及び関係地方公共団体と連携の上、地方公共団体が対策を講じる際の参考として令和2年6月に策定した「PFOS及びPFOAに関する対応の手引き」の活用を促し、人へのばく露防止のため、目標値超過時の飲用に関する注意喚起や汚染状況の把握の取組のほか、有機フッ素化合物を含有する泡消火薬剤の在庫量調査及び代替促進等の取組を進めていくこととしています。

添付資料

連絡先

環境省水・大気環境局総務課

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-5521-8307
  • 課長小森 繁(内線 6510)
  • 課長補佐清丸 勝正(内線 6512)
  • 課長補佐副島 正睦(内線 6561)

環境省水・大気環境局水環境課

  • 直通03-5521-8314
  • 課長筒井 誠二(内線 6610)
  • 課長補佐鈴木 清彦(内線 6613)
  • 課長補佐斎藤 美紀子(内線 6620)

環境省水・大気環境局土壌環境課地下水・地盤環境室

  • 直通03-5521-8309
  • 室長新田 晃(内線 6590)
  • 室長補佐伊藤 隆晃(内線 6591)
  • 主査伊藤 悟志(内線 6604)

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