報道発表資料

令和3年2月12日
地球環境
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アジア太平洋地球変動研究ネットワーク(APN)第24回政府間会合/科学企画グループ会合の開催結果について

 アジア太平洋地球変動研究ネットワーク(APN: Asia-Pacific Network for Global Change Research)の第24回政府間会合及び科学企画グループ会合が令和3年2月9日(火)にオンラインで開催され、APNの第5次戦略計画(2020-2024年)の承認等がなされました。
 第5次戦略計画では、APNの取組の方向性として、科学的知見を基にした政策の実施強化を目指す方針のもと、パリ協定、SDGs、仙台防災枠組、ポスト愛知生物多様性目標等の国際的なアジェンダの実施に貢献するための科学的知見を生成するとともに、IPCC、IPBESなどの科学的知見の蓄積に貢献することを目指すほか、COVID-19パンデミックの克服とより回復力のある社会の実現に向けた科学的知見の提供に貢献することとされています。
 先進国と途上国による共同研究や能力開発に関するプログラムの推進等を通じて地域全体の科学的能力を向上させるAPNの枠組みは、IPCCなど他の国際的な組織にも高く評価されています。

1.目的・概要

(1)目的

 隔年でメンバー国22か国の政府メンバーと科学者メンバーが集結し、APNの中長期計画の策定をはじめとする重要方針の決定、組織運営に関する議論等を行う。

(2) 開催日 令和3年2月9日(火)

(3) 開催形式 オンライン

(4) 参加者

・18か国の政府代表及び/又は科学企画グループメンバー、招聘専門家、オブザーバー、事務局職員等計55名

・我が国からは、中島恵理環境省地球環境局総務課脱炭素化イノベーション研究調査室長(APN日本フォーカルポイント)が議長を務めたほか、田中基康兵庫県環境部長が冒頭挨拶を行い、杉本留三環境省地球環境局国際連携課国際協力・環境インフラ戦略室長、福士謙介東京大学サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S)教授(APN科学企画グループメンバー)、高橋康夫IGES所長(APN第4次戦略フェーズ報告書・第5次戦略計画検討タスクフォース議長)、増冨祐司国立環境研究所主任研究員、小島道一ERIA海洋プラスチックごみナレッジセンター(RKC-MPD)シニアエコノミスト他が出席した。

2.開催結果

(1)第4次戦略フェーズ報告書(2015-2020年)の承認

 APNの第4次戦略フェーズ期間(2015-2020年)中には、119のAPN支援プロジェクトが完了し、1,600人以上の研究者・実務者(多数の若手研究者・実務者を含む)がプロジェクトに参加し、650以上の報告書、論文等が発表されるなどの成果があった。

今回会合では、これらの成果を含め、第4次戦略フェーズ期間におけるAPNとその活動をまとめた包括的な報告書が承認された。当該報告書では、①科学・政策・能力開発、②コミュニケーションとアウトリーチ、③組織としてのAPNの運営、の3つの章でそれぞれの成果が記載されるとともに、それらから導き出される「強み・課題・機会」についてもまとめられた。

(2)第5次戦略計画(2020-2024年)の承認

 APNの第5次戦略フェーズ期間(2020-2024年)における活動の方向性等を定める戦略計画として、第5次戦略計画が承認された。

当該計画では、APNの取組の方向性として、科学的知見を基にした政策の実施強化を目指す方針のもと、パリ協定、SDGs、仙台防災枠組、ポスト愛知生物多様性目標等の国際的なアジェンダの実施に貢献するための科学的知見を生成するとともに、IPCC、IPBESなどの科学的知見の蓄積に貢献することを目指すほか、COVID-19パンデミックの克服とより回復力のある社会の実現に向けた科学的知見の提供に貢献することとされた。

 特に、アジア太平洋適応情報プラットフォーム(AP-PLAT)への貢献、気候変動による災害に対しては従来の原型復旧を目指すのではなく土地計画も踏まえて弾力的に行う「適応復興」、カーボンニュートラル社会の実現、海洋プラスチックごみやマイクロプラスチック等の取組の促進に資する新たな研究イニシアティブを構築することが決定した。さらに、ゼロカーボンシティなど地域でエネルギーや自然資源の循環型社会を目指す地域循環共生圏の実現のための研究、COVID-19時代におけるより強靭な社会への転換等の分野での取組を推進することになった。

 また、APNの組織・業務の合理化、業務コスト削減のための目標設定等により、運営面の基盤を強化するための取組を推進することが求められた。併せて、当該計画で設定した各目標の達成状況等について、定期的にモニタリング・評価を行うことが掲げられた。

当該戦略文書はAPNウェブページで公開予定。

(3)枠組文書改訂の承認

 APNの機構・組織等について規定するAPN枠組文書について、環境省より、組織・業務の合理化の一環として、政府間会合の所掌事務の運営委員会への一部移譲、サブ地域委員会会合のリモート会合化等を柱とする改訂案の提案を行い、提案通り承認された。

3.今後の活動方針

 APNは、今回会合にて承認された第5次戦略計画に沿って、活動を進めていくところ、特に、当該計画で設定した各目標の達成状況等について定期的に実施するモニタリング・評価に関して、ワーキンググループを設置して検討を進めていく。環境省としては、引き続き、APNの活動への必要なインプットや関係機関との連携を通じた活動の強化等の支援を積極的に行っていく計画。

4.APN概要

・日米のイニシアティブにより1996年に発足した政府間ネットワーク。我が国(環境省・兵庫県)は設立以来最大の拠出国としてAPNを支援している。事務局は兵庫県神戸市に所在。今回開催された政府間会合は同ネットワークの最高意思決定会合であり、加盟している22か国の政府代表が各国科学企画グループ代表と共にネットワークの活動について議論するもの。

・加盟国:オーストラリア、バングラデシュ、ブータン、カンボジア、中国、フィジー、インド、インドネシア、日本、ラオス、マレーシア、モンゴル、ネパール、ニュージーランド、パキスタン、フィリピン、韓国、ロシア、スリランカ、タイ、米国、ベトナム

アジア太平洋地球変動研究ネットワーク(APN)事務局/APNセンター(兵庫県神戸市)

Website:http://www.apn-gcr.org/

TEL:(078)230-8017 FAX:(078)230-8018 Email:info@apn-gcr.org

連絡先

環境省地球環境局総務課脱炭素化イノベーション研究調査室

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-5521-8247
  • 室長中島 恵理(内線 6730)
  • 室長補佐星野 ゆう子(内線 7719)
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