報道発表資料

令和2年10月1日
地球環境
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第11回「持続可能な都市ハイレベルセミナー」の開催結果について

 日本国環境省、フィリピン政府等は、令和2年9月29日~30日に、第11回「持続可能な都市ハイレベルセミナー」をWeb形式で開催しました。
 「持続可能な都市ハイレベルセミナー」では、国際的な目標である持続可能な開発目標(SDGs)の地域化(ローカリゼーション)とコロナからの復興をテーマとし、SDGsの政策への反映や実施に関してアジア各国、自治体、国際機関、企業等による先進的な取組の共有が図られるとともに、持続可能な地域づくりを促進において、環境省からは、「持続可能でレジリエントな社会経済へのリデザイン(再設計)が必要であり、「脱炭素社会」、「循環経済」、「分散型社会」への3つの移行を加速することが重要であることが共有されました。
 また、脱炭素社会構築に向けたスマートシティなどの都市づくりや、都市における廃棄物管理や3Rの推進、海洋プラスチックごみに関する課題、コロナ禍における都市のレジリエンス(強靱さ)を高めるための環境・経済・社会を同時解決する統合的なアプローチの重要性、これらの取組を進めるためのパートナーシップの活用などについて活発な議論がなされました。

1.日程

令和2年9月29日(火)~30日(水)

2.開催地

東京(Web開催)

3.出席者

東アジア首脳会議(EAS)諸国から15カ国の政府関係者、自治体、国際機関、私企業から約150名が参加。日本からは環境省近藤地球環境審議官、杉本国際協力・環境インフラ戦略室長、澁谷環境計画課課長補佐他が出席。

4.主催等

主催 フィリピン国環境天然資源省、日本国環境省、ASEAN事務局、

   持続可能な都市ASEANワーキンググループ

共催 公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)

5.概要

 新型コロナウイルスCOVID-19が人の健康及び経済社会にもたらした影響は大きく、持続可能で強靱な社会経済システムへの変革が求められている状況において、都市によるSDGsの地域化(ローカリゼーション)を通じて持続可能でレジリエントな社会の構築を主要テーマとし、各主体からは2018年度のセミナーで立ち上がったASEAN SDGsフロントランナー都市プログラムの実施報告、関連する国、都市、私企業、国際機関などの取組事例が紹介されました。

 我が国からは、近藤地球環境審議官から、持続可能でレジリエントな社会経済へのリデザイン(再設計)が必要であり、「脱炭素社会」、「循環経済」、「分散型社会」への3つの移行を加速することが重要であることが共有され、脱炭素都市の取組の紹介や、ハイレベルセミナーの取組の横展開への期待感が示されました。併せて、澁谷環境計画課課長補佐からは、「地域循環共生圏」を構築し、環境・社会・経済の課題を統合的に解決するアプローチや日本の自治体の脱炭素都市にむけた動きを紹介するとともに、地域循環共生圏の事例として、みやま市や西粟倉村の取組が紹介されました。

 また、SDGs未来都市に選出されている自治体(ニセコ町、さいたま市)や脱炭素社会の実現のための都市間連携事業に参加している自治体(北九州市、大阪市)から、市民社会や民間企業を含む様々なステークホルダーとの協働、持続可能な地域づくりに向けた取組、海外都市との都市間連携による脱炭素化・低炭素化技術の導入等の各都市の活動からの経験・知見について、アジアから参加の各国・各自治体に共有されました。

セミナー全体を通して共有され、議論された主な取組は以下のとおりです。

  • SDGsの地域化を通じて、サステナブル・リカバリーやポストコロナ時代の持続可能でレジリエントな社会構築を進めることが重要であり、都市が果たす役割が重要であること。

  • 気候変動対策はSDGsの様々なゴールと関連するものであり、この2つの国際的な開発課題に同時に取り組むことが、持続的な社会の構築、人々の生活の質(クオリティ・オブ・ライフ)の向上にもつながること。

  • 脱炭素社会への移行に向けて、持続可能でレジリエントな社会経済システムへのリデザイン(再設計)が重要であり、都市が積極的に気候変動の緩和・適応対策に取り組んでいること。また、スマートシティや持続可能なモビリティなど新しい技術も取り入れた都市づくりが進んでいること。

  • 都市の発展とともに廃棄物管理は大きな課題の一つとなり、具体的な目標を持って3Rの取組を推進するなど、環境・社会・経済の同時解決を意識した取組が進められていること。

  • 海洋プラスチックごみに関する関心は高く、海洋プラスチックごみに関する科学的な知見の蓄積、グッドプラクティスの共有などが進められていること。また、行政のみならず地域ステークホルダーとの連携・共同や市民参加による取組が進められていること。

  • 今後訪れるASEAN地域における高齢化社会や将来世代のケアなど、社会的な課題も視野にいれた総合的な都市づくりのアプローチが重要であり、コロナ禍をチャンスにレジリエントで自律的な社会づくり、都市づくりが必要であること。

  • ハイレベルセミナーで得られた知見や成果などを、ハイレベル政治フォーラムをはじめ、持続可能な開発に関する国際的な議論の場に提示し、広めるための活動を支援すること。

6.結果

 持続可能なハイレベルセミナーの議論は「議長サマリー」として、関係者の最終的な確認を経て、ホームページに近日中に掲載される予定です。

http://www.hls-esc.org/

(参考情報)

本セミナーは、平成20年にベトナムで開催された第1回東アジア首脳会議(EAS)環境大臣会合において、EAS諸国における環境協力の優先活動分野として「環境的に持続可能な都市(ESC)」が決定されました。

かかる決定を踏まえ、我が国のイニシアティブにより、平成22年からEASの枠組のもとで、ESCをテーマとし、セミナーを開催してきました。第9回のセミナー(2018年3月)から、2030年アジェンダ及びパリ協定等を踏まえ、「持続可能な都市(SC)」に焦点を当てることとし、セミナー名称をESCからSCに変更しました。

連絡先

環境省地球環境局国際連携課国際協力・環境インフラ戦略室

  • 代表03-3581-3351
  • 直通03-5521-8248
  • 室長杉本 留三(内線 6765)
  • 室長補佐野本 卓也(内線 7782)
  • 担当菊地 心(内線 6767)
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