報道発表資料
1.調査方法
今回の調査では平成22年以降の生息分布情報を対象として、国、都道府県、研究機関、研究者等による既存情報を整理しました。また、全市区町村へのアンケート調査(回答率99.2%)等を通じてアライグマ、ハクビシン、ヌートリアに関する全国の生息分布情報を集約し、5㎞メッシュ単位で整理しました。
2.調査結果
それぞれの種に関する調査結果の概要は以下のとおりです(詳細は添付資料1を参照)。
(1)アライグマ
・本調査では、全国(計19,255メッシュ)の約20%にあたる3,862メッシュで生息分布情報が得られました。
・平成18年度に公表した第7回自然環境保全基礎調査(以下「第7回調査」という。)との比較では、次の ようなことが明らかになりました。
-第7回調査では1,388メッシュであった生息分布情報が、本調査では3,862メッシュと約3倍に増加。
-本種の生息が確認された都道府県は秋田県、高知県、沖縄県を除く44都道府県となり、第7回調査時(35都道府県)より増加。
(2)ハクビシン
・本調査では、全国(計19,255メッシュ)の約26%にあたる5,052メッシュで生息分布情報が得られました。
・本種は北海道、山口県、九州・沖縄地方の計10道県を除く37都府県において生息分布情報が得られました。
(3)ヌートリア
・本調査では、全国(計19,255メッシュ)の約8%にあたる1,544メッシュで生息分布情報が得られました。
・本種は中国地方を中心とした18府県から生息分布情報が得られました。
なお、ハクビシン、ヌートリアについては平成14年度に公表した第5回自然環境保全基礎調査(以下「第5回調査」という。)において生息分布調査を行っていますが、全市区町村へのアンケート調査等は実施しておらず、今回の調査方法との相違があります。また、第5回調査のうち、特にヌートリアの分布情報については専門家から「やや情報不足」と評価されていることからも、今回の調査結果と第5回調査結果とを単純に比較することはできません。
3.調査報告書等について
本調査結果の概要をとりまとめたパンフレット「分布を拡大する外来哺乳類アライグマ ハクビシン ヌートリア」を作成しました(添付資料2)。
また、本調査の詳細につきましては、「平成29年度要注意鳥獣(クマ等)生息分布調査 調査報告書 アライグマ・ハクビシン・ヌートリア」をご覧ください。
パンフレット及び報告書は、いずれも環境省生物多様性センターホームページで閲覧・ダウンロードすることが可能です。
環境省生物多様性センターホームページ http://www.biodic.go.jp/
添付資料
- 連絡先
- 環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性センター
直通 0555-72-6033
センター長 曽宮 和夫
専門調査官 齋藤 佑介
担当 近藤 千尋