報道発表資料

平成30年6月18日
再生循環
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「平成30年度省CO2型リサイクル等設備技術実証事業」の公募結果について

 環境省では、循環型社会と低炭素社会の統合的実現に向けて、低炭素製品のリユース・リサイクル段階での省CO2化を図り、そのプロセスの効率化及び再生資源の積極的利用に向けた実証的な取組を行う事業者を支援するための公募を実施しました。この度、「平成30 年度省CO2型リサイクル等設備技術実証事業」について、申請書類による事前審査及び有識者で構成される評価検討会における申請者からのヒアリングを行い、採択事業を決定しました。

1.「平成30年度省CO2型リサイクル等設備技術実証事業」の公募概要

 我が国では、天然資源の消費を抑制し、環境への負荷ができる限り低減される「循環型社会」を形成することを目指し、循環型社会形成推進基本法(平成12年法律第110号)に基づく3Rの取組進展、個別リサイクル法等の法的基盤の整備、国民の意識の向上等が行われ、総合的かつ計画的に取組が進められています。

 2030年の温室効果ガス排出削減目標の達成に向けて、再エネ・省エネ製品(低炭素製品)の普及を進めることが不可欠ですが、急速な製品導入の結果の廃棄物問題など、環境問題のトレードオフを起こす可能性があり、適正処理への不安が高まりつつあります。

 このため、低炭素製品のリサイクル・処分のための3R体制を構築し、循環型の製品普及モデルとすることが不可欠です。また、低炭素製品のリユース・リサイクルプロセスの構築・再生資源の積極的利用により、製品製 造段階におけるCO2削減が可能となります。

 環境省では、循環型社会と低炭素社会の統合的実現に向けて、CO2排出削減が期待できる「低炭素製品」の普及拡大に向けて有効性を検証することを目的とした実証事業を実施することとし、平成30年3月15日(木)から4月13日(金)までの間に対象事業の公募を行いました。

2.選定結果

 本事業の公募に対し、10件の応募があり、事業における環境改善効果の評価方法、実現した場合の環境改善効果の見込み、連携の妥当性等の観点から、申請書類による事前審査及び有識者で構成される評価検討会による厳正なる審査を行った結果、「平成30年度省CO2型リサイクル等設備技術実証事業」として以下の7件について選定しました。

申請者名(五十音順) 申請事業名 事業の概要
太平洋セメント株式会社

車載用等の使用済リチウムイオン電池の低炭素型リサイクルシステム実証事業

セメントキルンを活用したLIB(※1)のリサイクルシステムを検証する。多種多様な使用済LIBパックを用い、かつリチウム化合物の効率的な回収に資するシステムの全体設計や比較評価を実施し、事業化に向けた計画検討や課題整理を行う。

中部電力株式会社

電動車の駆動用電池のリユース・リサイクル技術開発実証事業

大量発生が見込まれる電動車駆動用バッテリーについて、電力システムでの有効活用が図られるよう大規模蓄電システムとしてリユースするための課題解決を図るとともに、環境に配慮した新しいリサイクル技術を開発し、低炭素社会および資源循環型社会の両立に貢献する。

豊田通商株式会社

HV(※2)ユニットをリユースするためのシステム標準化と多用途リマニュファクチャリング製品事業化体制構築

HVユニットをリユースして複数のリマニュファクチャリング製品事業化と普及のための実証を行う。具体的には、HVユニットのリユース作業工程実証、リマニュファクチャリング製品事業性評価とHVリユースユニットのシステム標準化、多用途リマニュファクチャリング製品横展ポテンシャル深堀を行う。

パナソニック株式会社

軟磁性合金薄帯の粉体化によるリサイクル技術の実証

モータや配電用変圧器などの製造工程で廃棄されている薄帯の端材を原材料として、粉体化することにより、軟磁性合金薄帯をリサイクルし、粉砕粉を製造する。粉砕工法、加熱工法、絶縁膜形成工法の検証を実施し、工法検証機を構築する。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社

CFRP(※3)含有ASR(※4)等の非燃焼処理および事業者間連携による貴金属等回収・再資源化実証

処理・再資源化が難しいとされるCFRP含有ASR等に新たな前処理技術を適用し、それらの適正処理の可能性、また含まれる貴金属や非鉄金属等の回収可能性について調査、分析を行う。また、得られる微粉炭代替品を鉄鋼電炉向け加炭材等として活用する際の課題についても分析を行う。

株式会社リーテム

2次加工性を考慮した新しいリサイクル炭素繊維を用いた繊維強化複合材料の商品化と実証

富士加飾㈱(共同提案者)が開発したCFRP回収技術システムを活用して、CNG(※5)タンク等(あるいは製造端材)から2次加工性に優れたリサイクル炭素繊維を束状で回収、樹脂コンパウンドとして半導体製造装置部品、冶具への製品化に向けて、実用化に係る技術面、事業面の検討実証を行う。

株式会社リコー

ハイブリッド車用リチウムイオン電池のリマニュファクチャリング検証事業

使用済みのハイブリッド車のLIBを効率的かつ安全に回収するための輸送方法を実証する。また、複数のLIBを接続し、定置用の蓄電システムとして制御するための技術開発を行い、経済合理性の成り立つシステム構成及びビジネスモデルに関する検討を実施する。

(※1)LIB: 正極と負極の間をリチウムイオンが移動することで充電や放電を行う「リチウムイオン二次電池(Lithium-Ion rechargeable Battery)」の略。ハイブリッド自動車や電気自動車、蓄電池などの製品に使用。
(※2)HV: 「Hybrid vehicle」の略で、「2つ以上の動力源を持つ自動車」の通称。日本では内燃機関と電動機を動力源とする車両をハイブリッド車と呼ぶことが多い。
(※3)CFRP:

「炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastics)」の略。アクリル繊維またはピッチ(石油、石炭、コールタールなどの副生成物)を原料に高温で炭化して製造する「炭素繊維(Carbon Fiber)」により強化された樹脂のことで、軽量で高い強度や剛性を持つ。

(※4)ASR:

「自動車の破砕残さ(Automobile Shredder Residue)」の略。使用済み自動車を破砕して有用金属を回収した後に残る樹脂・ウレタン・プラスチック等。

(※5)CNG: 「圧縮天然ガス(Compressed Natural Gas)」の略。天然ガスを圧縮後、耐圧容器に格納し、輸送及び貯蔵する。
連絡先
環境省環境再生・資源循環局総務課リサイクル推進室
直通 03-5501-3153
代表 03-3581-3351
室長   小笠原 靖(内線6831)
室長補佐 泉 知行 (内線6855)
担当   河田 悠 (内線6833)
担当   藤木 駿 (内線6805)

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