報道発表資料

平成30年2月15日
地球環境
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アジア太平洋地域における気候変動影響評価・適応計画の能力向上に関するワークショップの結果について

 環境省は、1月31日(水)から2月1日(木)の2日間に、マニラ・フィリピンにおいて「アジア太平洋地域における気候変動影響評価・適応計画の能力向上に関するワークショップ」を開催しました。
 本ワークショップは、2016年11月に発効した「パリ協定」及び日本の「気候変動の影響への適応計画」を踏まえ、開発途上国の政府関係者、科学者、NGO等を対象に適応分野の能力向上を推進する活動です。
 特に今年は、国及び地方、セクター間の連携促進をテーマとしつつ、同地域における適応計画の策定プロセス(NAPプロセス)及び適応行動の実施に関する事例調査から得られた経験や教訓を共有し、議論を通じて互いに理解を深めることにより、同地域におけるNAPプロセス及び適応行動の実施を促進することを目的として実施されました。本ワークショップで得られた知見は、2020年を目途に構築するアジア太平洋適応情報プラットフォームにも貢献するものです。

1.名称

 アジア太平洋地域における気候変動影響評価・適応計画の能力向上に関するワークショップ

 The Workshop for Capacity Building on Climate Change Impact Assessments and Adaptation Planning in Asia- Pacific Region: Advancing Practices in Climate Change Adaptation at National, Local, and Sectoral Levels

2.日時

平成30年1月31日(水)・2月1日(木)

3.開催場所

フィリピン共和国・マニラ

4.主催

環境省

5.共催

地球環境戦略研究機関(IGES)、アジア太平洋適応ネットワーク(APAN)、三菱総合研究所(MRI)

6.参加者

アジア太平洋地域等の16カ国(インドネシア、カナダ、韓国、カンボジア、サモア、スリランカ、タイ、日本、ネパール、バヌアツ、バングラデシュ、フィリピン、ブータン、ベトナム、ミャンマー、モンゴル)から政府関係者、国際機関、研究機関/大学、NGO等、日本から環境省職員、国立環境研究所(NIES)、開発コンサルタント等

7.議論の概要

(1)適応の主流化

 まず、途上国各国の中央政府代表より、地方における気候変動適応計画及び政策の関連省庁連携及び実施のための国内支援メカニズムについて紹介された。各国の国家適応計画・戦略の向上、地方の適応行動を支援する国の政策とメカニズムの発展等の機会が示されるとともに、国と地方、省庁間での適応主流化における役割と責任のバランスをいかに取るか、優先分野をいかに決定するか、国と地方の情報共有の改善、更なる能力向上の必要性等の課題も特定された。

 地方自治体の代表及びプロジェクト実施者からは地方レベルでの適応の主流化と実施の優良事例が共有され、特に地方自治体が大学・研究機関、民間企業、NGO等の多様なステークホルダーの参画をいかに実現するかについて議論がなされた。

 国際機関、研究機関の専門家からは地方レベルの適応を実施するための有効なツール及びアプローチが紹介され、各国にアクセス可能な技術支援、資金獲得の機会が示されるとともに、国と地方の間の気候変動適応に関する意識、情報、能力、予算獲得の格差等の課題も示された。

(2)適応の進捗評価

 グループディスカッションを通じて、適応のモニタリング及び評価(M&E)において異なる分野、レベルでいかに指標を設定し測定するか、プロジェクトレベルにおけるM&Eの優良事例、国(政策)とプロジェクトレベルのM&Eを繋ぐうえでの地方自治体の役割の重要性等が議論された。

(3)国と地方の適応のスケールアップ

 参加型の議論を通じて、計画立案者、意思決定者、研究機関の間での科学-政策インターフェイスの優良事例及び地方、ローカルレベルへの科学的知見の普及の手法について議論が行われた。また、地方自治体の適応資金へのアクセスの課題、適応分野での民間企業の参画を促進するための要素(情報提供、技術支援、法制度整備、資金メカニズム構築等)等について議論が行われ、各国の適応の「実施」に向け理解が深まった。

(4)環境省の適応に関する取り組み

 環境省が日本の適応計画に基づいた国際協力として、気候変動影響評価・適応計画策定に関する支援を実施するインドネシア、フィリピン、モンゴルにおける取り組みが紹介されるとともに、国立環境研究所から、気候リスク情報の基盤として2020年を目途に構築が進められているアジア太平洋適応情報プラットフォームの概要が紹介された。

 本ワークショップの結果は、APAN のウェブポータルおよび各種イベントを通じて広く普及するとともに、得られた知見はアジア太平洋適応情報プラットフォーム構築に貢献していく。

【参考】アジア太平洋適応情報プラットフォーム

先進国・途上国の大学・研究機関が有する気候リスク情報をオンラインで共有する基盤となるものであり、日本の国立環境研究所を事務局とし、2020年までに構築する。このプラットフォームは2016年8月に運用を開始した日本の気候変動適応情報プラットフォーム(A-PLAT)をベースに構築する。また最新の科学的な気候リスク情報を提供することで、途上国の適応策の支援を行う。途上国の行政・研究機関と協働し、このプラットフォームの下で、以下の活動を進める。

[1] 二国間の重点的な調査研究を通して、地域における気候変動影響予測のデータセットを開発する。

[2] 適応策の立案に関与する行政官やステークホルダーの支援ツールを開発する。

[3] 気候変動影響評価及び適応策立案の人材育成を行う。

連絡先
環境省地球環境局総務課気候変動適応室
代表03-3581-3351
直通03-5521-8247
室長  木村 正伸 (6730)
専門官 熊丸 耕志 (7727)
専門官 安部 壮司 (7719)

環境省地球環境局国際地球温暖化対策担当参事官室
直通03-5521-8330
参事官 小川 眞佐子 (6772)
主査  寺岡 裕介 (6774)

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