報道発表資料

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2017年10月14日
  • 自然環境

京都府向日市におけるヒアリの確認について

 平成29年10月12日(木)に、京都府向日(むこう)市の事業者敷地において、同事業者が発見したアリについて、専門家による種の同定の結果、10月14日(土)に特定外来生物であるヒアリ(Solenopsis invicta)と確認されましたので、お知らせします。
 当該ヒアリは、中国・海口(かいこう)港から積み出され、中国・香港港を経た後、大阪港で陸揚げされ、陸路にて京都府向日(むこう)市の事業者敷地に運ばれたコンテナ(1個)内部より発見されたものです。
 確認された個体については、すでに全て殺虫処分しており、発見地点周辺にはベイト剤(殺虫餌)及び粘着トラップを設置しています。
 なお、6月の国内初確認以降、これまでのヒアリの確認事例は10月14日現在で12都府県、計22事例です。

1.経緯

 9/23  中国・海口港から当該コンテナを積載した貨物船が出港。

 10/3  中国・香港港を経由し、大阪港で陸揚げ。

 10/11  陸路にて当該コンテナを京都府向日市の事業者敷地へ移送。

 10/12  京都府向日市の事業者敷地に到着。当該コンテナから積み荷を降ろす際に、同事業者が生きたアリを発見。一部を駆除した後、京都府を通して、近畿地方環境事務所へ通報。

 発見された個体については事業者と京都府が協力し全て殺虫処分。

 近畿地方環境事務所職員及び京都府職員が、目視で当該コンテナ内及びその周辺にアリがいないことを確認し、殺虫餌(ベイト剤)及びトラップを設置。

 10/14  当該アリについて、専門家が、ヒアリであることを確認。

2.今回確認されたヒアリについて

 確認した個体数:約2000個体(女王アリ2個体、卵・さなぎ含む)

 現時点では陸揚げした大阪港、当該コンテナの運搬車両等から新たなアリの発見情報はなく、ヒアリが大阪港及び京都府向日市のヒアリ発見地点周辺に定着・繁殖している可能性は低いと考えられます。

3.今後の対応

 引き続き、環境省は、国土交通省、京都府、向日市、大阪府、大阪市等と協力して、ヒアリ発見地点や当該コンテナが一時的に留め置かれた地点を中心に、調査を実施し、ヒアリを発見した場合は、速やかにその個体を殺虫処分するとともに、防除を実施します。

 なお、近畿地方環境事務所から、関係自治体及び港湾管理者等の関係機関に対して、以下を依頼しています。

・ヒアリが確認された積荷を搬送したコンテナ保管場所及び運搬車両等の事業関係者に当該生物の混入があったことを周知し、他に混入のおそれがないか、さらなる確認を依頼すること

・今後、同様のルートで製品を輸入する際に、ヒアリその他の特定外来生物の付着・混入がないよう、事業所、コンテナ保管場所、積み出し港等の状況を把握し、対策を講じること

・今後、環境省や地元自治体等が実施する調査・防除に協力すること

 また、環境省は京都府、向日市等と協力し、本発見地点の周辺2km程度の調査を実施する予定です。

○今回確認されたヒアリ

○今回ヒアリが発見された場所

連絡先
環境省
環境省自然環境局
野生生物課 外来生物対策室
代表 03-3581-3351
室長   曽宮 和夫
室長補佐 八元 綾
担当   知識 寛之
近畿地方環境事務所 野生生物課
直通 06-4792-0706
課長   澤志 泰正
課長補佐 深田 富士雄