報道発表資料

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2017年08月09日
  • 自然環境

岡山県水島港におけるヒアリの確認について

 平成29年8月6日に岡山県倉敷市水島港において発見されたアリについて、専門家による種の同定の結果、8月9日に特定外来生物であるヒアリ(Solenopsis invicta)と確認されましたので、お知らせします。
 当該ヒアリは、中国等からの積荷を運んだコンテナの積荷を降ろした後に集約された空きコンテナヤードの舗装面で発見されたものです。
 発見時に確認された個体については、すでに全て殺虫処理しており、また確認地点付近には殺虫餌(ベイト剤)及びトラップを設置しています。

1. 経緯等

 当該ヒアリは、岡山県倉敷市水島港の玉島ハーバーアイランド6号ふ頭の、中国等からの積荷を運んだコンテナの積荷を降ろした後に集約された空きコンテナヤードの舗装面で発見されたものです。

8/6 港湾管理者である岡山県が調査業者に委託して実施した目視及びトラップによるヒアリ調査中に、上記コンテナヤードの地面においてアリ200個体以上(有翅女王アリ2個体含む)を発見。調査業者がアリ個体を確認したところ、ヒアリである可能性があると判断。岡山県に通報。発見したアリは全て殺虫処分し、サンプルを採取するとともに、発見地点周辺に殺虫餌(ベイト剤)を設置。

8/7 岡山県が中国四国地方環境事務所にアリのサンプルを持ち込み同定依頼。ヒアリの可能性が高いと判断し、専門家に同定を依頼。

8/9 専門家によりサンプルがヒアリであることを確認。

2.今回発見されたヒアリについて

 確認されたヒアリは、コンテナヤード上で有翅女王アリ2個体を含む200個体が発見されました。発見場所の周囲においては、緊急的な対応として殺虫餌(ベイト剤)を設置するとともに、目視調査及びトラップによる調査が実施されています。

3.今後の対応

 当該コンテナヤードで確認された個体は、初期対応の結果、発見された全ての個体が殺虫処分されました。当該地において、殺虫餌(ベイト剤)の設置や目視調査及びトラップによる調査を実施していきます。

 なお、岡山県、水島港の港湾運営会社等の関係機関に対しては、以下を依頼しています。

・港湾の関係者に当該生物の侵入があったことを周知し、他に侵入の恐れがないか確認するよう依頼すること

・今後、当該アリその他の特定外来生物の付着・混入がないよう、現地の工場・保管場所・コンテナ置き場・積み出し港等の状況を把握し、対策を採ること

・岡山県や環境省等が行う調査に協力すること

 また、環境省は、国土交通省港湾局と協力して、中国、台湾等の定期航路を有する68港湾において調査や殺虫餌(ベイト剤)の配備を順次実施しており、当該港湾もその対象となっています。

4.情報提供のお願い

 ヒアリは、攻撃性が強く、刺された場合、体質によってはアナフィラキシー・ショックを起こす可能性があります。世界各地に定着がみられることから、一旦定着すれば根絶することは困難となるため、侵入監視により、早期発見、早期駆除により定着前に根絶を図ることが極めて重要です。

 当該水島港や既に発見されている港湾に限らず、海外からの貨物や旅客が到着する港や空港においては同様にヒアリ侵入のリスクがあります。

 地方自治体や駆除業者の方々につきましては、在来種ではないことを確認の上、ヒアリと思われる個体が発見された場合には、管轄区域の環境省地方環境事務所にご連絡ください。

連絡先URL:https://www.env.go.jp/region/index.html

ストップ・ザ・ヒアリ(ヒアリの特徴・生態・駆除方法・刺されたときの対処方法等の参考):https://www.env.go.jp/nature/intro/4document/files/r_fireant.pdf

※ヒアリは強い毒を持つため、生きた個体を素手で触らないようにしてください。

写真 今回確認されたヒアリ(左:働きアリ、右:有翅女王アリ)

   

今回ヒアリが確認された場所

連絡先
環境省
環境省自然環境局
野生生物課外来生物対策室
代表 03-3581-3351
室長   曽宮 和夫
室長補佐 八元 綾
担当   知識 寛之
中国四国地方環境事務所 野生生物課
直通 086-223-1561
課長   杉田 高行
課長補佐 酒井 久文

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