報道発表資料

平成29年7月20日
廃棄物
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「平成29年度低炭素製品普及に向けた3R体制構築支援事業」の公募結果について

 環境省では、循環型社会と低炭素社会の統合的実現に向けて、低炭素製品の3R体制を構築し、そのプロセスの効率化および再生資源の積極的利用に向けた実証的な取組を行う事業者を支援するための公募を実施しました。この度、「平成29年度低炭素製品普及に向けた3R体制構築支援事業」について、有識者で構成される評価検討会において申請者からヒアリングを行い、採択事業を決定しました。

1.「平成29年度低炭素製品普及に向けた3R体制構築支援事業」の公募概要

 我が国では、天然資源の消費を抑制し、環境への負荷ができる限り低減される「循環型社会」を形成することを目指し、循環型社会形成推進基本法(平成12年法律第110号)に基づく3Rの取組進展、個別リサイクル法等の法的基盤の整備、国民の意識の向上等が行われ、総合的かつ計画的に取組が進められています。

 2030年の温室効果ガス排出削減目標の達成に向けて、再エネ・省エネ製品(低炭素製品)の普及を進めることが不可欠ですが、急速な製品導入の結果の廃棄物問題など、環境問題のトレードオフを起こす可能性があり、適正処理への不安が高まりつつあります。

 このため、低炭素製品のリサイクル・処分のための3R体制を構築し、循環型の製品普及モデルとすることが不可欠です。また、低炭素製品のリユース・リサイクルプロセスの構築・再生資源の積極的利用により、製品製造段階におけるCO削減が可能となります。

 そこで、環境省では、循環型社会と低炭素社会の統合的実現に向けて、CO排出削減が期待できる「低炭素製品」の普及拡大に向けて有効性を検証することを目的とした実証事業を実施することとし、平成29年3月16日(木)から4月13日(木)までの間に対象事業の公募を行いました。

2.選定結果

 本事業の公募に対し、8件の応募があり、事業における環境改善効果の評価方法、実現した場合の環境改善効果の見込み、連携の妥当性等の観点から、有識者で構成される評価検討会による厳正なる審査を行った結果、「平成29年度低炭素製品普及に向けた3R体制構築支援事業」として以下の6件について選定しました。

(五十音順)

申請者名

申請事業名

事業の概要

株式会社啓愛社

リユースEV蓄電池(LIB*1)・リユース太陽電池モジュール(PV*2)を活用した低炭素電力システムの構築実証事業

多種多様な仕様のリユースLIBとリユースPVモジュールを利用する技術を確立し、リユース品の品質確保のためのガイドライン策定などを行う。また、リユースLIBとリユースPVモジュールから構成される低炭素電力システムの事業性を評価する。

株式会社新菱

炭素繊維及び太陽電池リサイクルの設備共用による早期事業化

CF*3)のリサイクルを早期に事業化することを目指し、廃PVパネルも処理可能なリサイクル設備による事業可能性を検証する。具体的には、CFPV共用リサイクル設備による事業性を評価し、CF再生材の用途に関する検討を実施する。

太平洋セメント株式会社

車載用等の使用済リチウムイオン電池の低炭素型リサイクルシステム実証事業

セメントキルンの排熱を利用した、リチウムイオン電池(LIB)のリサイクルシステムを検証するため、使用済みLIBの分別・手解体から焙焼、破砕・選別までのシステムに関わる全体設計や比較評価を実施し、事業化に向けた計画検討や課題整理を行う。

豊田通商株式会社

HVユニットをリマニュファクチャリングした小型風力発電システムを事業化するための体制構築

HV廃車の基幹部品であるモーターやインバーター、電池等をリユースした小型風力発電システムに関して、事業化に向けた検証を行う。具体的には、HVユニット回収スキームの高度化と海外展開、小型風力発電システム実証試験による事業化モデルの検証とシステムの更新を行う。

三菱マテリアル株式会社

次世代自動車LIBのリユース・リサイクルにおける低CO削減実証事業

将来的に排出量の増加が見込まれるLIBのリサイクル事業を想定し、排出から解体・輸送・リサイクルまでの実現可能性を検証する。処理前のLIBの基礎データや素材情報を収集し、リユースの可能性を検討したうえで、LIBの広域輸送とCoNiの高効率回収に関する実証を行う。

株式会社矢野経済研究所

廃棄CFRPの高度分級システムによる最適マテリアルリサイクルシステムの構築

CFRPの焼却処理時のトラブルを回避するため、その原因となる長繊維CFのマテリアルリサイクルの事業化を検証する。具体的には、集塵設備の前処理として長繊維分級システムの有効性を評価するとともに、回収した長繊維CFの用途を検討する。

(※1) LIB:正極と負極の間をリチウムイオンが移動することで充電や放電を行う「リチウムイオン二次電池(Lithium-Ion rechargeable Battery)」の略。ハイブリッド自動車や電気自動車、蓄電池などの製品に使用。

(※2) PV :太陽の光エネルギーを太陽電池によって電気に変換し、供給する「太陽光発電(PhotoVoltaics)」の略

(※3) CF :アクリル繊維またはピッチ(石油、石炭、コールタールなどの副生成物)を原料に高温で炭化して製造する「炭素繊維(Carbon Fiber)」の略。航空機や自動車、スポーツ用品などに使用される炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の強化材。

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部企画課リサイクル推進室
直通 03-5501-3153
代表 03-3581-3351
室長   田中 良典(内線6831)
室長補佐 泉 知行 (内線6855)
担当   河田 悠 (内線6833)
担当   薄木 航 (内線6828)

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