報道発表資料

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2017年06月18日
  • 自然環境

神戸港における緊急調査で確認されたヒアリについて

<神戸市同時発表>

 5月26日に兵庫県尼崎市において国内で初めてヒアリが確認されたことを受け、環境省では、ヒアリが付着していたコンテナが留置されていた地点周辺における緊急調査を実施してきました。

 今般、当該コンテナが一時的に保管されていた兵庫県神戸市ポートアイランドのコンテナヤードにおける緊急調査において、ヒアリの個体が確認され、緊急防除を開始していますので、お知らせします。

 今後も、自治体等と連携協力して調査を実施するとともに、ヒアリの防除を速やかに実施して参ります。なお、他の調査地点においてはヒアリの個体は確認されていません。

1.経緯等

 平成29年5月26日に兵庫県尼崎市においてヒアリ(Solenopsis invicta)が輸入コンテナ(1個)の内部で確認された事を受け、環境省では、当該コンテナが一時的に留め置かれた地点(兵庫県神戸市2カ所、尼崎市1カ所)の周辺において、捕獲トラップ等を設置し、ヒアリの侵入の有無を確認するための緊急調査を実施していました。

 6月16日に、当該コンテナが5月20日~25日の間保管されていた兵庫県神戸市ポートアイランドのコンテナヤード(PC18)における緊急調査で、舗装面の亀裂部等においてヒアリに酷似した個体が確認されました。これらの個体のサンプルを採取するとともに、神戸市と協力しながら、集中的な殺虫剤等による緊急防除を開始しました。

 専門家に採取したサンプルについて種の同定を依頼したところ、6月18日にヒアリ(Solenopsis invicta)であることが確認されました。他に緊急調査を実施している神戸市及び尼崎市の地点では、現時点ではヒアリと考えられる個体は確認されていません。

 なお、環境省では、平成22年度から特定外来生物が侵入・定着していないかを確認するための簡易調査を、ポートアイランド等で実施していますが、これまでヒアリは確認されていませんでした。

2.今後の予定

 住宅地と確認地に相当の距離がありますが、万が一に備え、神戸市等と連携協力して、今回の確認地点を中心に規模を拡大した緊急調査を実施し、調査で確認された場合、速やかに防除を実施します。

 また、5月26日にコンテナ内で確認されたヒアリと、今回、コンテナヤードで確認されたヒアリの関係については現時点では明らかではないことから、今後、専門家の協力を得ながら捕獲された個体の詳細な分析を実施する予定です。

3.周辺住民等の皆様へ

(1) 注意点について

・ヒアリを刺激すると刺される場合があります。

・ヒアリが生息している可能性があるような場所(緑地帯の土や芝生の土等)には安易に手をいれないようにしてください。

・ヒアリと疑われるような個体や巣を見つけた際は、刺激(アリを踏もうとしたり、巣を壊したり等)せず、神戸市役所もしくは近畿地方環境事務所に連絡してください。

(2) 刺されたときの対応について

・まずは安静(20~30分程度)にし、容体が急激に変化することがあれば、最寄りの病院を受診してください

・受診の際は、「アリに刺されたこと」「アナフィラキシー(重度のアレルギー反応であること)の可能性があること」を伝えてください。

(写真)

・コンテナヤードでの調査

 アスファルトが割れ土壌が露出している場所で、アリが見られた。

 サンプルを採取するとともに、殺虫剤を散布し、トラップ(黄色)を設置。

・採取したアリ

 ヒアリの特徴とされている、頭循前縁中央の小突起、10節で先端2節が大きい触角が確認できる。

 今回(6/16)ヒアリが確認された場所及び5/26にヒアリが確認された場所

 

連絡先
環境省自然環境局野生生物課外来生物対策室
代表 03-3581-3351
直通 03-5521-8344
室長   曽宮 和夫
室長補佐 八元 綾
担当   若松 佳紀

近畿地方環境事務所 野生生物課
代表 06-4792-0700
直通 06-4792-0706
課長   鑪 雅哉
課長補佐 深田 富士雄

関連情報

過去の報道発表資料

平成29年6月13日
ヒアリ(Solenopsis invicta)の国内初確認について