報道発表資料

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2016年04月01日
  • 地球環境

地球温暖化対策の推進に関する法律第21条に基づく排出抑制等指針を改正する告示の公布及び意見の募集の結果について(お知らせ)

 地球温暖化対策の推進に関する法律(平成10年法律第117号)第21条に基づく排出抑制等指針を改正する告示が本日公布されましたので、お知らせいたします。
 今回の改正は、上水道・工業用水道部門及び下水道部門における排出抑制等の措置を追加するものです。
 また、平成27年12月8日(火)から平成28年1月8日(金)までの間に実施しました意見の募集(パブリックコメント)の結果についても併せてお知らせいたします。

1.告示の概要

 地球温暖化対策の推進に関する法律(以下「法」という。)の規定により、事業者に次の2つの努力義務が課せられています。

[1] 事業者が事業活動において使用する設備について、温室効果ガスの排出の抑制等に資するものを選択するとともに、できる限り温室効果ガスの排出量を少なくする方法で使用する努めること(第20条の5)。

[2] 事業者が、国民が日常生活において利用する製品・サービス(日常生活用製品等)の製造等を行うにあたっては、その利用に伴う温室効果ガスの排出の量がより少ないものの製造等を行うとともに、当該日常生活用製品等の利用に伴う温室効果ガスの排出に関する情報の提供(温室効果ガス排出量等の「見える化」)を行うよう努めること(第20条の6)。

 また、主務大臣(環境大臣、経済産業大臣及び事業所管大臣)は、事業者がこれらの努力義務を果たす上で講ずべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るための必要な指針(排出抑制等指針)を公表することとされており(第21条)、産業部門(製造業)、業務部門、廃棄物処理部門、及び日常生活における排出抑制の寄与については排出抑制等指針が策定・公表されています。

 そして今般、上水道・工業用水道部門及び下水道部門における排出抑制等指針を公表するため、指針を改正いたします。

上水道・工業用水道部門における事業活動に伴う温室効果ガスの排出の抑制等に関する事項

(1) 温室効果ガスの排出の抑制等の適切かつ有効な実施に係る取組

 温室効果ガスの排出の抑制等の適切かつ有効な実施に係る取組において、温室効果ガス排出抑制等に関する体制整備、実施状況の把握に努めること等を提示。また、水利用の効率化につながる関係行政機関・他の事業者との連携強化及び設備規模の縮小等を踏まえた水道施設・工業用水道施設の再構築の推進を提示。

(2) 温室効果ガスの排出の抑制等に係る措置

① 温室効果ガスの排出の抑制等に資する設備の選択

② 温室効果ガスの排出の抑制に資する設備の使用方法

 において、取水・導水工程、沈殿・ろ過工程、高度浄水工程、排水処理工程、送水・配水工程等における設備ごとに、網羅的に対策を提示。

下水道部門における事業活動に伴う温室効果ガスの排出の抑制等に関する事項

(1) 温室効果ガスの排出の抑制等の適切かつ有効な実施に係る取組

 温室効果ガスの排出の抑制等の適切かつ有効な実施に係る取組において、温室効果ガス排出抑制等に関する体制整備、実施状況の把握に努めること等を提示。また、下水の排除及び処理が複数の設備又は機器の複合システムであることを勘案した最適な取組の組合せの検討を提示。

(2) 温室効果ガスの排出の抑制等に係る措置

① 温室効果ガスの排出の抑制等に資する設備の選択

② 温室効果ガスの排出の抑制に資する設備の使用方法

 において、前処理・揚水工程、水処理工程、汚泥処理工程、汚泥焼却工程等における設備ごとに、網羅的に対策を提示。

(3) 温室効果ガスの排出の抑制等の措置を通じた温室効果ガス排出量の目安

 下水道管理者が、(1)及び(2)に掲げる措置を講ずることによる、終末処理場等(終末処理場又は終末処理場以外の処理施設)ごとの処理下水量当たりの温室効果ガス排出量の目安は、施設の種類ごとに以下のとおり設定される値とする。

・指標として、終末処理場等における処理下水量当たりの温室効果ガス排出量を設定(全国の終末処理場等における平均値や、高効率攪拌機等の省エネ型設備の導入による温室効果ガス削減効果も勘案)。

・評価指標={(当該終末処理場等において1年間に使用された電気及び化石燃料等のエネルギーの使用

        に伴って排出されたCO2排出量)

        +(当該終末処理場等において1年間に下水の処理(汚泥の処理を含む)に伴って

          排出されたN2O排出量をCO2の量に換算したもの)

        +(当該終末処理場等において1年間に下水の処理(汚泥の処理を含む)に伴って

          排出されたCH4排出量をCO2の量に換算したもの)

        -(未利用エネルギーの活用等によるCO2削減効果)}

        /(当該終末処理場等における1年間の処理下水量)

・終末処理場等の規模、処理形式の別ごとに目標値(目指すべき水準)を設定。

2.施行期日

 公布の日

3.意見の募集(パブリックコメント)の結果

 御意見の概要及びそれに対する環境省の考え方は別紙のとおりです。

添付資料

連絡先
環境省地球環境局地球温暖化対策課
(代表:03-3581-3351)
(直通:03-5521-8355)
課  長 : 松澤 裕  (内6736)
課長補佐 : 高橋 和紀(内6759)
係  長 : 嶋田 章  (内6729)

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