報道発表資料

平成28年3月11日
自然環境
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全国のニホンジカ及びイノシシの個体数推定等の結果について(平成27年度)(お知らせ)

 環境省では、鳥獣保護管理法に基づく指定管理鳥獣捕獲等事業の推進に向けて、全国的な生息状況の動向を把握するため、統計手法を用いて、全国のニホンジカ及びイノシシの個体数の推定等を実施しました。平成25年度末では、全国(本州以南)のニホンジカの推定個体数は中央値約305万頭となり、増加傾向が続いていることが明らかになりました。また、イノシシの推定個体数は中央値約98万頭となり、長期的には増加傾向であるものの、平成23年度からはほぼ横ばいであることが明らかになりました。ニホンジカについて平成35年度までの個体数の推移について将来予測を実施したところ、個体数を半減するためには、平成25年度の捕獲率の2倍以上の捕獲を行わなければならないことが明らかになりました。

1.趣旨

 近年、ニホンジカ等の鳥獣については、急速な生息数の増加や、生息域の拡大により、自然生態系、農林水産業及び生活環境に深刻な被害を及ぼしており、積極的な捕獲による個体群管理が不可欠となっています。

 このため、環境省と農林水産省は「抜本的な鳥獣捕獲強化対策」(平成25年12月)を共同で取りまとめ、「ニホンジカ、イノシシの個体数を10年後(平成35年度)までに半減」することを当面の捕獲目標としました。

 これを達成するため、平成26年5月30日に公布された鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律(平成26年法律第46号。以下「改正鳥獣法」という。平成27年5月29日施行。)において、集中的かつ広域的に管理を図る必要がある鳥獣を、国が「指定管理鳥獣」に指定して、都道府県等が主体となって捕獲を行う「指定管理鳥獣捕獲等事業」を創設するとともに、この事業を実施する都道府県を交付金により支援することとしました。なお、指定管理鳥獣については、全国的な生息状況や被害状況を勘案して、ニホンジカ及びイノシシを指定しました。

 抜本的な捕獲の強化にあたっては、生息数を把握して鳥獣の管理の目標を明らかにする必要があることから、全国的な観点から科学的・計画的に指定管理鳥獣の管理を推進するため、全国のニホンジカ及びイノシシの個体数推定等を実施しました。今般その結果を取りまとめたので公表します。

2.調査の概要

全国のニホンジカ及びイノシシの個体数推定等(詳細は資料1

 指定管理鳥獣の全国的な個体数の動向を把握するため、最新の情報と知見に基づき、全国(本州以南※1)のニホンジカ及びイノシシの個体数推定及び将来予測を実施しました。

 その結果、平成25(2013)年度末の全国(本州以南※1)のニホンジカの個体数は中央値約305万頭(90%信用区間約194万~646万頭)イノシシの個体数は中央値約98万頭(90%信用区間約74万~132万頭)と推定されました。平成24年度末との比較でニホンジカは増加し、イノシシはほぼ横ばいとなりました。※2

 さらに、ニホンジカについて平成25年度の捕獲率※3で捕獲を続ける場合、平成35年度には中央値で約453万頭(平成25年度の個体数の約1.5倍)まで増加すると予測され、平成35年度に平成23年度(抜本的な鳥獣捕獲対策の10年半減目標の基準年)の個体数の中央値で半数以下にするためには、平成27年度以降に平成25年度の捕獲率の約2.1倍の捕獲を続ける必要があると予測されました。

 本調査については、環境省が今後も手法の改良を重ねながら毎年継続的に実施し、「抜本的な鳥獣捕獲強化対策」に定めた目標の進捗状況の確認に活用する等により、環境省では順応的な管理を進めていくこととしています。

※1 北海道については、先進的に同様の手法を用いて独自に推定(北海道のニホンジカの個体数は、平成25年度末時点で約54万頭と推定)していますが、計算結果のデータ形式が異なることから、別の地域の計算結果と科学的に妥当な方法で足し合わせることが困難なため、別で取り扱うこととしています。

※2 平成25年8月には平成23年のニホンジカの個体数は約261万頭(90%信用区間約155万~549万頭)と推定し、平成27年4月には平成23年のニホンジカの個体数は約239万頭(90%信用区間約183万~340万頭)と推定しましたが、今回の推定では平成23年のニホンジカの個体数は約265万頭(90%信用区間約175万~559万頭)となりました。平成27年4月以降に、一部の都道府県で同様な手法で個体数を推定している場合は、その結果も考慮していますが、特に平成27年4月に公表した推定値と異なる理由としては、平成27年4月の推定には環境省で実施した40都府県の推定結果を踏まえた影響も考えられます。本推定手法の推定値は過去に遡って見直されるものであり、今後も推定値は毎年変わってきますが、いずれにしても平成24年度から平成25年度にかけて増加している傾向にあるという結果になっています(詳細は資料2をご覧ください)。

※3 捕獲率とは、推定個体数に対する捕獲数の割合を指します。

添付資料

連絡先
環境省自然環境局野生生物課鳥獣保護管理室
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8285
鳥獣保護管理企画官:東岡 礼治(内線6475)
     室長補佐:道明 真理(内線6471)
     係  長:黒江 隆太(内線6474)
     担  当:山崎 貴之(内線6473)

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