報道発表資料

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2015年12月25日
  • 再生循環

廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則等の一部を改正する省令等の公布について(お知らせ)

中央環境審議会 循環型社会部会 廃棄物処理基準等専門委員会が「廃棄物処理基準等専門委員会報告書(廃棄物処理法に基づく廃棄物最終処分場からの放流水の排水基準、特別管理産業廃棄物の判定基準等に関する検討(カドミウム))(案)」を取りまとめ、平成27年4月2日に中央環境審議会 循環型社会部会に報告されたことに伴い、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則等の一部を改正する省令」等が本日公布され、平成28年3月15日から施行されることとなりましたのでお知らせします。
また、平成27年2月10日(火)から同年3月11日(水)までの間に実施した「廃棄物処理基準等専門委員会報告書(廃棄物処理法に基づく廃棄物最終処分場からの放流水の排水基準、特別管理産業廃棄物の判定基準等に関する検討(カドミウム))(案)」に関する意見募集(パブリックコメント)の結果についても、併せてお知らせいたします。

1.改正の趣旨

 平成23年7月、中央環境審議会会長から環境大臣に対しカドミウムの公共用水域の水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準及び地下水の水質汚濁に係る環境基準の基準値を見直すことが適当である旨、答申されました。この答申を踏まえ、同年10月27日にそれぞれ改正されました。

 これを受け、平成26年9月11日に中央環境審議会会長から環境大臣に対し、カドミウムの水質汚濁防止法に基づく排水基準を見直すことが適当である旨、答申されました。この答申を踏まえ、同年12月1日に改正されました。

 水質環境基準等の変更を受け、中央環境審議会 循環型社会部会 廃棄物処理基準等専門委員会では、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)(以下「廃棄物処理法」という。)に基づく廃棄物最終処分場からの放流水の排水基準、特別管理産業廃棄物の判定基準等の見直しについて検討するため、廃棄物最終処分場からの放流水等からの排出の実態、処理技術の現状、廃棄物中の濃度の実態等について調査等を進め、3回にわたって審議を行いました。その結果を踏まえ、「廃棄物処理基準等専門委員会報告書(廃棄物処理法に基づく廃棄物最終処分場からの放流水の排水基準、特別管理産業廃棄物の判定基準等に関する検討(カドミウム))(案)」を取りまとめ、平成27年2月10日(火)から同年3月11日(水)の間にパブリックコメントを実施し、平成27年4月2日に中央環境審議会循環型社会部会に報告されました。

 本省令等は、同報告に基づき、廃棄物最終処分場からの放流水、特別管理産業廃棄物の判定基準等を改正するものです。

2.改正の概要

(1)廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(以下「規則」という。)の一部改正

1)カドミウム又はその化合物について特別管理産業廃棄物に該当するものとして環境省令で定める基準を、以下の表に適合しないこととします。

廃棄物の種類

基 準

鉱さい関係

(規則第1条の2第6項関係)

鉱さい又は鉱さいを処分するために処理したもの(廃酸又は廃アルカリ以外)

0.09mg/L以下

鉱さいを処分するために処理したもの(廃酸又は廃アルカリ)

0.3mg/L以下

ばいじん又は燃え殻関係

(規則第1条の2第9項関係)

ばいじん若しくは燃え殻又はばいじん若しくは燃え殻を処分するために処理したもの(廃酸又は廃アルカリ以外)

0.09mg/L以下

ばいじん又は燃え殻を処分するために処理したもの(廃酸又は廃アルカリ)

0.3mg/L以下

汚泥、廃酸又は廃アルカリ関係

(規則第1条の2第11項関係)

汚泥若しくは汚泥、廃酸又は廃アルカリを処分するために処理したもの(廃酸又は廃アルカリ以外)

0.09mg/L以下

廃酸若しくは廃アルカリ又は汚泥、廃酸若しくは廃アルカリを処分するために処理したもの(廃酸又は廃アルカリ)

0.3mg/L以下

(2)金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令(以下「判定基準省令」という。)の一部改正

1)管理型最終処分場に埋立処分できる産業廃棄物及び特別管理産業廃棄物に含まれるカドミウムの量の基準を、以下の表のとおり変更します。

廃棄物の種類

基 準

燃え殻若しくはばいじん又は燃え殻若しくはばいじんを処分するために処理したもの(判定基準省令別表第5の2の項の第一欄に掲げるものに限る。)

(判定基準省令第1条第2項、第3条第2項関係)

0.09mg/L以下

(現行0.3mg/L以下)

汚泥又は汚泥を処分するために処理したもの(判定基準省令別表第5の2の項の第一欄に掲げるものに限る。)

(判定基準省令第1条第4項、第3条第4項関係)

鉱さい又は鉱さいを処分するために処理したもの

(判定基準省令第3条第6項関係)

2)産業廃棄物を海洋投入処分する際に当該廃棄物に含まれるカドミウムの量の基準を、以下の表のとおり変更します。

廃棄物の種類

基 準

有機性汚泥又は動植物性残さ(令第6条第1項第4号イに掲げるものに限る)

(判定基準省令第2条第1項、第4項関係)

0.03mg/kg以下

(現行0.1mg/kg以下)

無機性汚泥(令第6条第1項第4号イに掲げるものに限る)

(判定基準省令第2条第2項)

0.003mg/L以下

(現行0.01mg/L以下)

廃酸、廃アルカリ若しくは家畜ふん尿(令第6条第1項第4号イに掲げるものに限る)

(判定基準省令第2条第3項、第5項)

0.03mg/L以下

(現行0.1mg/L以下)

(3)一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める省令(以下「最終処分基準省令」という。)等の一部改正

1)廃棄物最終処分場から排出される放流水の排水基準(以下「排水基準」という。)、廃棄物最終処分場の廃止時の地下水の基準並びに安定型最終処分場の浸透水の基準について、以下の表のとおり変更します。

 なお、放射性物質汚染対処特措法施行規則第26条第1項第3号及び第2項第4号に定められた埋立地からの排水基準及び最終処分場の廃止時の地下水の基準についても同等の措置を講じます。

排水基準(管理型)

地下水基準(全処分場共通)

浸透水基準(安定型)

基準

0.03mg/L以下

(現行0.1mg/L以下)

0.003mg/L以下

(現行0.01mg/L以下)

 

3.廃棄物の最終処分場の技術上の基準に関する経過措置

 一般廃棄物最終処分場及び産業廃棄物管理型最終処分場の廃止時には、保有水等の水質検査を2年以上にわたり行うことが必要ですが、本改正の施行前に行われた水質検査の結果については、改正前の最終処分基準省令の排水基準等に適合しているか判断するものとする経過措置を設けます。

4.その他

 カドミウムにかかる検定方法について、「産業廃棄物に含まれる金属等の検定方法(昭和48年環境庁告示13号)」及び「特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物に係る基準の検定方法(平成4年厚生省告示192号)」を改正しております。

5.施行期日

 平成28年3月15日

6.添付資料

別紙1:廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則等の一部を改正する省令(条文)

別紙2:産業廃棄物に含まれる金属等の検定方法の一部を改正する件(条文)

別紙3:特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物に係る基準の検定方法の一部を改正する件(条文)

別紙4:廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則等の一部を改正する省令(新旧対照条文)

別紙5:産業廃棄物に含まれる金属等の検定方法の一部を改正する件(新旧対照条文)

別紙6:特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物に係る基準の検定方法の一部を改正する件(新旧対照条文)

別紙7:「廃棄物処理基準等専門委員会報告書(案)」に対する意見の募集(パブリックコメント)の結果

別紙8:廃棄物処理基準等専門委員会報告書(廃棄物処理法に基づく廃棄物最終処分場からの放流水の排水基準、特別管理産業廃棄物の判定基準等に関する検討(カドミウム))

添付資料

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課
代表:03-3581-3351
直通:03-5501-3157
課  長:角倉 一郎(内線 6871)
補  佐:竹花 英彰(内線 6873)
担  当:渡辺  聡(内線 6885)

環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課
代表:03-3581-3351
直通:03-5501-3154
課  長:和田 篤也(内線 6841)
補  佐:西原 正彦(内線 6845)

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