報道発表資料

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2015年11月24日
  • 再生循環

「3R行動見える化ツール<食品廃棄物編>」の公表について(お知らせ)

 環境省では、事業者や消費者などの3R行動による環境負荷低減効果を「見える化」し、取組を促進するため、食品トレイなし販売、マイボトルの使用などの3R行動による環境負荷削減効果を便宜的に計算できる「3R行動見える化ツール」を公表しています。
 食品リサイクル法の新たな基本方針の策定等を受け、食品ロス削減等の取組を促進する観点から、 「3R行動見える化ツール<食品廃棄物編>」を新たに作成し、今月21日(土)に開催された「第10回3R推進全国大会」に合わせて公表しました。

1.「3R行動見える化ツール」とは

 「3R行動見える化ツール」とは、事業者や消費者などが行う3R行動(3Rを推進する行動)について、その行動量を入力することで便宜的に環境負荷の削減効果を数字で表すことができる計算用ツールです。3R行動ごとの環境負荷削減効果を、製品の原材料調達から、製造、輸送、処分に至るまでのライフサイクル全体を対象として、定量化しています。

 現在、容器包装廃棄物の3R行動を中心に計35項目が設けられています。

3R行動の例

計算できる環境負荷

・食品トレイ無し販売

・ペットボトルや紙パックの店頭回収

・レジ袋辞退

・マイボトルの利用促進       など

1.廃棄物発生量の削減量

2.最終処分量の削減量

3.CO2の削減量

4.天然資源投入量の削減量(石油)

3R行動見える化ツールは、例えば以下のように御活用いただけるものです。

・これまで、なんとなく環境にいいだろうということで実践してきた3R行動の環境負荷削減効果が、数値でわかる。
・自社の取組の環境への貢献をPRする。
・新たに3R行動を始めようとする場合の事前検討に活用する。
・消費者参加型のキャンペーンで活用する。

2.3R行動見える化ツール<食品廃棄物編>の作成の経緯

 平成25年3月から中央環境審議会と食料・農業・農村政策審議会の合同会合の下で行われた食品リサイクル法の施行状況に関する評価・点検の審議等を踏まえ、本年7月に同法の新たな基本方針(食品循環資源の再生利用等の促進に関する基本方針)が策定されました。

 同基本方針では、本来食べられるにもかかわらず廃棄されている食品、いわゆる「食品ロス」(年間約642万トン(平成24年度実績))の削減のため、関係者が連携して食品の製造から消費に至るまでのフードチェーン全体で食品ロス削減国民運動を展開し、食品ロスの削減に努めることとされています。とりわけ国は、食品ロスの発生状況をより実態に即して把握し、食品ロスの削減に係る取組の効果を数値化すること等により、国民に対して幅広くその取組の実施を働きかけるよう努めることとされています。

 これを踏まえ、環境省では、これまで容器包装廃棄物等の3R行動の「見える化」の促進に御活用いただいている「3R行動見える化ツール」に加え、新たに「3R行動見える化ツール<食品廃棄物編>」を作成・公表しました。

3.3R行動見える化ツール<食品廃棄物編>の概要

 事業者や消費者などが行う3R行動について、その行動量(削減された食品廃棄物の量)を入力するこ
で、天然資源削減量(石油、水)、最終処分削減量、二酸化炭素削減量といった環境負荷削減効果が自動計算されて表示されます。

 また、月別や行動別の集計を表示したり、グラフ化して表示することも可能です。

※環境負荷低減効果については、既存の調査結果等をもとに、商品の原材料調達、製造、輸送、処分に至るまでのライフサイクル全体での一般的な取扱いを想定して概算したもので、正確な環境負荷低減効果を算定するものではありません。

3R行動(6項目)

選択可能な食品(16品目)

計算できる環境負荷

・食品廃棄物削減に向けた小売店など事業者側からの行動
(①仕入調整 ②賞味期限が迫った商品の値下げ販売 ③賞味期限が迫った商品の加工販売)

・消費者側からの行動
(④ばら売り、量り売りで購入した商品を使い切る ⑤賞味期限が迫った商品を購入して使い切る)

・⑥フードバンクの活用

・米、麦類、いも類、豆類、めん、パン類

・野菜、果実

・鶏卵、鶏肉、豚肉、牛肉

・菓子類

・水産缶詰・瓶詰

・その他の水産食料品

・酪農品(牛乳、バター、チーズ、アイスクリーム等)

1.廃棄物発生量の削減量

2.最終処分量の削減量

3.CO2の削減量

4.天然資源投入量の削減量(石油、水)

(3R行動見える化ツール<食品廃棄物編>の活用方法例)

・小売業者が賞味期限が迫った商品の加工品売り場において、消費者に向けて環境負荷削減効果をPOPなどで提示することにより、加工商品の販促に御活用いただく

・自治体や消費者団体が、住民等の食品ロス削減行動を促す際に御活用いただく

・NGO・NPOが、フードバンクへの参加を促す際に御活用いただく など

4.利用方法

 下記のページからエクセルファイル「3R行動見える化ツール<食品廃棄物編>」、PDFファイル「3R行動見える化ツール<食品廃棄物編>の御紹介」を無料でダウンロードして、御活用いただけます。

https://www.env.go.jp/recycle/circul/3r_visu-tool.html

※単位の誤りが1カ所あり、平成28年2月に更新しました。
※上記のページで「3R行動見える化ツール<食品廃棄物編>」を公開しておりましたが、現在精査中のため非公開としています。

連絡先
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部企画課循環型社会推進室
直  通:03-5521-8336
代  表:03-3581-3351
室  長:田中 良典(内線6831)
室長補佐:伊藤 宏充(内線6807)
担  当:田邊 恭兵(内線6891)
担  当:藤本 脩吾(内線6891)