報道発表資料

平成27年11月13日
総合政策
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(仮称)稲庭田子風力発電事業に係る計画段階環境配慮書に対する環境大臣意見の提出について(お知らせ)

 環境省は、13日、青森県及び岩手県で計画されている「(仮称)稲庭田子風力発電事業計画段階環境配慮書」(株式会社グリーンパワーインベストメント)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。
 本事業は、青森県三戸郡田子町、岩手県二戸市及び八幡平市において、最大で総出力111,000kWの風力発電所を設置するものである。
 環境大臣意見では、対象事業実施区域の設定にあたり、自然度の高い植生及び緑の回廊と同様の機能を持つ森林が存在する区域を原則として除外すること、風力発電設備への衝突事故や移動経路の阻害等による重要な鳥類への重大な影響を回避すること等を求めている。

1.背景
 環境影響評価法及び電気事業法は、出力10,000kW以上の風力発電所の設置又は変更の工事を対象事業としており、環境大臣は、提出された計画段階環境配慮書(※)について、経済産業大臣からの照会に対して意見を言うことができるとされている。
 今後、経済産業大臣から事業者である株式会社グリーンパワーインベストメントに対して、環境大臣意見を勘案した意見が述べられ、事業者は、意見の内容を検討した上で事業計画を決定し、事業段階の環境影響評価(環境影響評価方法書、準備書、評価書)を行うこととなる。

※計画段階環境配慮書:配置・構造又は位置・規模に係る事業の計画段階において、重大な環境影響の回避・低減についての評価を記載した文書。


2.事業の概要
 本事業は、青森県三戸郡田子町、岩手県二戸市及び八幡平市において、最大で総出力111,000kWの風力発電所を設置するものである。
 本事業の事業実施想定区域の周辺は、緑の回廊に設定された森林及び馬淵川流域ふるさとの森と川と海保全地域等が存在するほか、希少猛禽類の生息地やガン・カモ類等の渡り鳥の渡り経路となっている可能性がある。


3.環境大臣意見の概要
[1]対象事業実施区域の設定
(1)計画段階配慮事項に係る環境影響の重大性の程度を整理し、事業実施想定区域からの絞り込みに際して環境影響の重大性の程度の変化を含めて、検討経緯を明確にすること。

(2)事業実施想定区域には、自然環境保全基礎調査において植生自然度が高いとされた植生、緑の回廊から連続性を持った森林、水源のかん養といった公益的機能の発揮を目的として指定されている保安林等がまとまって存在しており、これらの森林を伐開し土地を改変した場合には、森林の消失・劣化及び野生動物の移動経路の遮断等の生態系への影響が懸念されることから、現地調査により自然度の高い植生及び緑の回廊と同様の機能を持つ森林が存在する区域を明らかにした上で、原則として対象事業実施区域から除外すること。

[2]各論
(1)騒音等について
 事業実施想定区域の周辺には、住居地域が存在することから、風力発電設備等を住居等から離隔すること等により、騒音等による影響を回避又は極力低減すること。

(2)風車の影について
 事業実施想定区域の周辺には、住居地域が存在することから、風力発電設備を住居等から離隔すること等により、風車の影による影響を回避又は極力低減すること。

(3)鳥類に対する影響
 事業実施想定区域及びその周辺は、希少猛禽類の生息地及びガン・カモ類等の渡り経路となっている可能性があることから、風力発電設備への衝突事故や移動経路の阻害等によるこれら鳥類への重大な環境影響を回避するため、鳥類に関する調査及び予測を行い、専門家等からの助言を踏まえ、環境影響を評価すること。その結果を踏まえ、必要に応じ環境保全措置を講ずることにより、鳥類への影響を回避又は極力低減すること。

(4)植物及び生態系に対する影響
 現地調査により緑の回廊と同様の機能を持つ森林が存在する区域を明らかにした上で、この森林の分断を回避すること。また、自然度の高い植生及び保安林に指定された森林等の改変を回避又は極力低減すること。

(5)景観に対する影響
 事業実施想定区域の近傍には、主要な眺望点である稲庭岳が位置しており、眺望景観への影響が懸念されることから、客観的な予測及び評価を行い、その結果を踏まえ、眺望景観への影響を回避又は極力低減すること。

[3]事業計画の見直し
 上記[1](2)、[2](3)及び(4)により、鳥類、植物及び生態系に対する影響を回避又は十分に低減できない場合は、風力発電設備等の配置等の再検討、事業実施区域の見直し及び基数の削減を含む事業計画の抜本的な見直しを行うこと。

[4]その他
(1)環境保全措置の検討
 環境保全措置の検討に当たっては、環境影響の回避・低減を優先的に検討し、代償措置を優先的に検討することがないようにすること。

(2)累積的な影響
 今後の方法書以降の手続きにおいては、本事業の事業実施想定区域周辺における他事業者による風力発電所の設置計画の情報収集に努め、判明した情報については図書に適切に記載すること。また、必要に応じて、本事業との累積的な環境影響ついて予測及び評価をすること。

【参考】

○事業概要
・名称 (仮称)稲庭田子風力発電事業
・事業者 株式会社グリーンパワーインベストメント
・計画位置 青森県三戸郡田子町、岩手県二戸市及び八幡平市
(事業実施想定区域面積:約2,095ha)
・出力 最大110,000kW(2,500~3,000kW級発電設備を37基設置)
○環境影響評価に係る手続
・平成27年9月29日 経済産業大臣から環境大臣への意見照会
・平成27年11月13日 環境大臣から経済産業大臣に意見提出

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境影響審査室
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8237
室長:神谷 洋一(内6231)
室長補佐:相澤 寛史(内6233)
審査官:日下 崇 (内6248)

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