報道発表資料

平成27年7月27日
地球環境
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「エネルギーと気候に関する主要経済国フォーラム(MEF)第22回会合」の結果について(お知らせ)

7月18、19日、ルクセンブルグ(EU議長国)にて開催されました。標記会合の結果は以下の通りです。

1.日程・参加国

世界の排出の大部分をしめる主要経済国(15の国と機関:日、米(議長)、英、仏(COP21議長国)、独、伊、加、中、印、韓、豪、墨、南ア、伯、EU(ルクセンブルク(議長国)及び欧州委員会(EC)))及びオブザーバー10か国(NZ、ペルー(COP20議長国)、シンガポール、マーシャル、トルコ(G20議長国)、ノルウェー、スイス、モルディブ、エジプト、アンゴラ(LDC議長国))の計25か国の環境大臣や気候変動特使に加え、国連気候変動枠組条約事務局、国連事務局及びADP共同議長他が参加した。全体の議長はアトキンソン米大統領次席補佐官が務め、セッション毎にファシリテーターをたてた議論が行われた。

2.議論の概要

(1)適応(ファシリテーター:バリ・ムーサ元南ア環境大臣)

  • 適応に関するグローバル目標設定の必要性とその内容(定量的なゴールであるべきか、定性的なビジョンとするべきか)を含む具体的内容等について議論された。
  • 適応ニーズが国や地域毎に異なることから、各国による計画・戦略策定を必要とすること各国の計画策定において適応を主流化させるべきことについては幅広い一致があった。
  • この関連で、グローバル目標については、適応の個別具体的性格ゆえに、定量化し足し上げことが難しいため、定性的ビジョンを設定すべきとの見解と、途上国にとって適応への対処の支援ニーズは高く、それを顕在化させる観点からも緩和と同様に2度目標とリンクした形でのグローバル目標が必要との見解が出された。ただし、一部の新興国からは、適応の計画を自動的に支援の要求にリンクさせるべきでない点は理解しているとの発言も見られた。
  • 我が国からは、適応の性質に鑑み、強靱性(レジリエンス)の強化といった定性的なビジョンの設定が適切、国家計画における適応の主流化と計画策定と国内プロセスの実施について各国がコミットすべき、具体的な適応策としての早期警戒メカニズムについてパリで採択するCOP決定等の内容に含めることが適当等の提案を行った。

(2)緩和(ファシリテーター:マイケル・クタイアル元UNFCCC事務局長)

<法的文書に定めるべき事項>

  • 緩和について法的文書に定めるべき具体的事項は何か、約束草案に関して付随する情報の提出も義務か、達成及び実施は義務か、定期的更新は義務か、いかなる頻度で更新するか、実施の報告・レビューは義務か、ルールを法的文書に書き込むか等について議論された。
  • 約束草案の提出を義務とすることには議論はなかったが、達成及び実施を義務とするかについては、約束草案そのものが法的拘束力をもつべきかとあわせて意見が分かれた。法的安定性の観点から法的拘束力を持たせるべきとの見方と、法的拘束力を持たせて約束草案の実施を義務化すれば、パリ合意への署名が困難になる国もあるため妥協の精神が必要、との意見も出された。
  • 定期的更新(今回の約束草案の対象期間後にも約束草案を策定すること)が必要であることや、各国が異なる終了年を設定する中でも5年毎に全体として何らかの「ストックテイキング」を行うべきとの点については、大枠の一致が見られた。一方で、更新の際にレビューを行うかどうか、更新に伴って目標の改善を義務とすべきかあるいは法的拘束力のない「規範」等とすべきかについては、意見が分かれた。
  • 我が国からは、約束草案の提出や更新は義務とすべき、約束草案の実効性を確保するためにはレビューと透明性の確保が必要であり、約束草案そのものに法的拘束力を付す必要はない、日本を含め多くの国が市場メカニズムと吸収源を含む土地利用について約束草案で言及していることに鑑み、この点についてのルールが重要と発言した。

<差異化>

  • 緩和における差異化は何かについて、LDC(低所得開発国)への例外、異なる型の約束草案毎の情報のあり方、約束草案の実施にあたっての途上国への支援、後退禁止等について議論された。
  • 大枠として、各国の事情に応じた、「共通であるが差異のある責任と能力(CBDR-RC)」の原則の下で、各国が約束草案を通じて自己差異化することを基本とすべき、との主張がある一方で、自己差異化のみでは不十分、緩和における差異化と資金における差異化は異なる等の意見が見られたが、全体として、画一的でなく機能的に差異化を考えるべきであり、その基盤は各国が提出する約束草案であるとの方向性での議論の収斂がみられた(我が国からも同趣旨の発言を行った)。

(3)透明性(ファシリテーター:フックセン・クウォク・シンガポール気候変動大使)

  • パリ合意の下での透明性システムのあり方について、各国が報告・レビューの義務を追うのか、如何に差異化するか、等について議論された。
  • 透明性の対象が各国の行動と支援の両方を含むこと、その対象は全ての国であるが各国の報告能力は国により大きく異なるため、能力に応じて内容の柔軟性をもたせつつ、2年毎に報告を行うこと、法的文書では原則のみ規定し、詳細はその後のCOPで決定すべきことについては、大枠において議論の収斂が見られた。一方で、レビューについては、各国の約束草案全体のレビューのみとするのか、加えて各国毎のレビューや専門家によるレビューも行うかについては、見解が分かれた。

3.次回MEFの日程

次回のMEF会合は9月30日~10月1日の開催で調整中(開催地はNY)。外相セッションも予定している旨議長国から説明があった。

連絡先
環境省地球環境局国際地球温暖化対策室
代表:03-3581-3351 直通:03-5521-8330
室  長:大井 通博(内線6772)
室長補佐:増田 大美(内線6773)
係  員:影山 凡子(内線6789)

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