報道発表資料
今後、実証試験計画に沿って、実証試験を今年度末までに順次実施し、実証試験結果報告書(公表予定)を取りまとめます。
本年5月15日(金)から実証対象となる技術の募集を行っていた平成27年度環境技術実証事業 ヒートアイランド対策技術分野(地中熱・下水等を利用したヒートポンプ空調システム)について、「実証単位(A)システム全体」について1件、「実証単位(B)地中熱・下水等専用ヒートポンプ」について1件の申請がありました。
実証機関である特定非営利活動法人 地中熱利用促進協会では、申請された技術について、形式的要件、実証可能性、環境保全効果等の要件を考慮の上、技術実証検討会での検討・助言を踏まえ選定し、環境省がこれを承認しました。実証対象技術は、下表のとおりです。
今回承認した実証対象技術については、実証試験計画に沿って、今年度末までに実証試験を順次実施し、実証試験結果報告書を取りまとめます。また、報告書は公表する予定です。
実証単位 |
実証対象技術 |
実証申請者名 |
(A)システム全体 |
山形県山形市の日本水資源開発株式会社 事務所における地中熱利用冷暖房システム |
日本地下水開発株式会社 日本水資源開発株式会社 |
(B)地中熱・下水等 専用ヒートポンプ |
高効率大容量ヒートポンプチラー ZQHt-45W45st |
ゼネラルヒートポンプ工業株式会社 |
<問い合わせ先>
特定非営利活動法人 地中熱利用促進協会 実証機関事務局 担当:宮崎
〒167-0051 東京都杉並区荻窪5丁目29番20号 パシフィックアークビル5F
TEL/ FAX:03-3391-7836
E-mail:geohpaj@geohpaj.org
参考(背景・経緯)
環境技術実証事業は、既に適用可能な段階にありながら、環境保全効果等についての客観的な評価が行われていないために普及が進んでいない先進的環境技術について、その環境保全効果等を第三者が客観的に実証することにより、環境技術を実証する手法・体制の確立を図るとともに、環境技術の普及を促進し、環境保全と環境産業の発展を促進することを目的とするものです。(https://www.env.go.jp/policy/etv/)
本技術分野では、ヒートアイランド対策技術のうち、「地中熱・下水等を利用したヒートポンプ空調システム」※の実証試験を行っています。
本分野における実証試験の詳細については、「ヒートアイランド対策技術分野(地中熱・下水等を利用したヒートポンプ空調システム)実証試験要領」を環境省環境技術実証事業ウェブサイトにてご確認ください。 (https://www.env.go.jp/policy/etv/system/page_3.html)
※地中熱等(地下水・河川・下水等の熱を含む。)は、冬季は外気より温度が高く、夏季は外気より温度が低いという特性を有することから、その温度差を利用するヒートポンプ空調システムは、外気を熱源とする空冷式ヒートポンプよりも効率的に建築物の冷暖房を行うことができます。
また、以下の2点で人工排熱低減に役立ち、ヒートアイランド現象の抑制効果が期待されます。
[1] 夏季においては、外気と熱交換する空冷式ヒートポンプ(一般的な冷房)のように室外機から冷房排熱を外気中に放出せず、地中等に放出するため、外気中への排熱量が低減されます。
[2] 地中熱等を利用したヒートポンプ空調システムの場合、原理的に空冷式ヒートポンプ(一般的な冷房)と比べて消費電力量が少ないため、省エネルギー化された分、排熱が低減されます。
- 連絡先
- 環境省水・大気環境局総務課
環境管理技術室
直通:03-5521-8297
代表:03-3581-3351
室 長:田路 龍吾(内線6550)
室長補佐:服部 和彦(内線6551)