報道発表資料

平成27年7月3日
地球環境
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第24回地球温暖化アジア太平洋地域セミナー(The Twenty-Fourth Asia-Pacific Seminar on Climate Change)の結果について(お知らせ)

環境省は、タイ天然資源環境省天然資源・環境政策局及びオーストラリア外務・貿易省との共催により、6月29日(月)・30日(火)の2日間、タイ・バンコクにおいて「第24回地球温暖化アジア太平洋地域セミナー」を開催しました。
今次セミナーには、アジア太平洋地域の16か国、国際機関及び研究機関等(11機関)より約50名の気候変動に関する担当官・専門家等が参加し、各国が定める2020年以降の約束草案(Intended Nationally Determined Contribution: INDC)の内容や準備状況等について情報共有し、活発な議論が行われました。環境省からは田中大臣官房審議官ほかが出席しました。

1.日時

平成27年6月29日(月)・30日(火)

2.主催

環境省

3.共催

タイ天然資源環境省(MONRE)天然資源・環境政策計画局(Office of Natural Resources and Environmental Policy(ONEP))、オーストラリア外務・貿易省(Department of Foreign Affairs and Trade (DFAT))

4.事務局

一般社団法人海外環境協力センター(OECC)

5.開催場所

タイ・バンコク

6.参加者

アジア太平洋地域諸国(16か国)、国際機関及び研究機関等(11機関)の気候変動に関する担当官・専門家等

7.議論の概要

本セミナーでは、1日目に、途上国の約束草案(INDC)の準備・策定に向けた国連機関や研究機関による支援、各国のINDCの準備状況の概況に関する報告がなされた後、エネルギー、植林・土地利用、交通、廃棄物管理の各分野におけるINDCの内容等について、相互に経験や知見の共有が行われた。

2日目には、INDCにおける適応の扱い及びINDCの策定に際しての国内の体制や調整プロセスについて、各国より発表が行われるとともに、2020年以降の枠組みにおける報告制度のあり方についての意見交換が行われた。

両日とも小グループでの議論の時間を確保することにより、各国間の経験や知見の共有・理解の促進が進み、多くの参加者より好評を得た。議題別に共有・議論された結果概要は以下の通り。

(なお、当日の発表資料については、参加者からの許可を得たものに限り、後日当省のウェブに掲載予定)

(1)各国の約束草案(INDC)の準備状況

  • 日本、インドネシア、タイ、マーシャル諸島、中国、モンゴル、豪の7か国より、INDCの準備状況について発表が行われた後、国内での公開討論の進め方とその結果の反映、INDCの提出までの予定、国別報告書等の既存データ等の活用、INDCにおける排出削減と適応の扱い等について質疑応答が行われた。

(2)エネルギー、植林・土地利用、交通、廃棄物管理の各分野におけるINDCの準備状況

  • エネルギー分野については、ほぼ全ての分野の排出削減をカバーする国々では、エネルギー政策における気候変動の主流化、モデリング成果の政策決定へのインプット、産業界・関係省庁など利害関係者の巻き込み方の難しさ等について議論が行われた。他方、排出量の少ない国々では、信頼できるデータの入手や、適応策を含む他の政策目的との調整(コベネフィットの確保)などが重要な課題であることが認識された。
  • 植林・土地利用の分野では、人的資源や関連データ等の不足、複雑な方法論やモデル、政策決定者による認知度の低さ等が問題点として挙げられ、インベントリや目標達成のための政策のレビュー、利害関係者の関与等の重要性が認識された。
  • 交通分野では、関係省庁間の調整や、利害関係者の関与、国全体と地域レベルで技術的な調査を実施することの重要性が強調された。
  • 廃棄物管理の分野でもデータや知見の不足が指摘され、バイオガスや廃棄物のエネルギー利用がコベネフィットの観点から有用であること等が共有された。

(3)INDCにおける適応の扱い

  • 世界資源研究所(WRI)より、INDCに適応を含める意義として、国内外の注目度を高めること、計画を前進させること、教訓を共有することが挙げられ、INDCと国別適応計画の違いについては、前者が国際社会に対するコミュニケーションツールで、後者は国内における計画プロセスであること等が指摘され、INDCにおける適応の扱いに関して各国事情に応じた柔軟性が重要であることが強調された。
  • 続いてバングラデシュ、タイ、カンボジア、スリランカの4か国より、開発5か年計画、気候変動戦略・活動計画、国別報告書、国別適応計画等の既存の取り組みに鑑み、水資源、農業等の脆弱な分野におけるニーズを視覚化すべく、排出削減とは別に、INDCの適応部分を考慮していることが共有された。INDCに適応を含める意義は、国際社会における注目度を高めることであることが強調された。
  • 気候変動枠組条約事務局(UNFCCC)からは、リマ決定に基づき、10月1日までに提出されたINDCを基に事務局が統合報告書を作成することになっていることから、各国のINDCがそれまでに提出されることが望まれる旨強調され、これに間に合う形で適応の検討が行われるべきとの意見が示された。

(4)INDCの策定に際しての国内の体制や調整プロセス

  • インドネシア、ベトナム、ブータン、ツバル、ナウルの5か国より、異なる各国事情(国の規模、排出量の多寡、政治情勢等)を踏まえ、既存の長期戦略・計画との関連を考慮しつつ、(必要に応じて分野別の)利害関係者(関係省庁や地方政府等の専門家)との調整を行いながら、遅くとも9月の提出を目指してINDCの準備を進めていることが共有された。

(5)2020年以降の枠組みにおける報告制度のあり方

  • 排出削減の実施においては、地球規模での「透明性」が重要であることが改めて認識された。
  • 一方で適応については、排出削減と比べ報告の経験が少ないこと、気候変動の影響やその報告への対応は各国・地域におけるローカルな問題であり、各国により事情が異なること、専門家や政策決定者を交えた国内の対話が重要であること、国際的には、INDCにおける適応の扱いを含め、各国間で情報を共有し、理解しあうことが重要等の意見が出された。

以上

連絡先
環境省地球環境局国際地球温暖化対策室
代表:03-3581-3351 直通:03-5521-8330
室  長:大 井 通 博 (6772)
室長補佐:浦 上 亜希子 (6774)

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