報道発表資料

平成27年5月21日
地球環境
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「ペータースベルク気候対話VI」の結果について(お知らせ)

5月18,19日にベルリン(ドイツ)にて開催された、「ペータースベルク気候対話VI」の結果については、以下のとおり。

1.会合の概要

(1)日程・場所

 5月18~19日 於:ドイツ・ベルリン

(2)主催

 ドイツ及びフランス(共同議長:バーバラ・ヘンドリクス環境・自然保護・建設・原子炉安全大臣、ローラン・ファビウス・外務・国際開発大臣)

(3)出席者等

 ドイツ及びフランス並びに以下の国・地域・国際機関等が出席した(太字は閣僚級が参加)。

 アンゴラ、バングラディシュ、ボリビアブラジルカナダ、チリ、中国EU(欧州委員会)EU(議長国ラトビア)ガンビアインド、インドネシア、イタリア、日本ルクセンブルグ、モルディブ、マーシャル諸島、メキシコ、モロッコ、ニュージーランド、ノルウェーペルー、フィリピン、ポーランド、サウジアラビアシンガポール南アフリカ、韓国、スーダンスウェーデンスイス、トルコ、UAE、英国、米国、ベネズエラ、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局、国連事務総長オフィス、ADP共同議長

日本からは望月環境大臣、水越外務省参事官、三又経済産業省大臣官房審議官、田中環境省大臣官房審議官他が出席。

2.議論の概要

(1)パリ合意の主要要素

パリ合意の性質について、包括的、継続的、柔軟性など様々な意見が各国から出されたが、フランスは、パリ合意は「長期的なダイナミズム」を備えるべきであるという言葉に収斂されるのではないかと述べた。その他、パリ合意の主要な要素として、2020年以前の取組、民間企業や市民社会などの非政府組織の関与について述べる国があった。

主要な要素の間のバランスについては、特に適応を重視する声が多く、緩和と適応のバランスをとるべきとの認識が述べられたが、我が国からは、各要素の異なる性質を踏まえた上で、目指すべき方向性や各国の取組を位置づけることが必要である旨主張した。

(2)各国が自主的に決定する約束草案(INDC)

(ア)各国の準備状況、(イ)約束草案と2℃目標との整合性、(ウ)約束草案の位置付け方、について議論された。

(ア)については、カナダが15日に2030年に2005年比で30%削減するという目標を発表・提出したこと、中国及び韓国が6月中に提出する意向である旨発言した。

(イ)については、パリにおいて各国の約束草案を積み上げた時に2℃目標に照らしてギャップが存在した場合、不足分を各国に削減義務として割り当てるのではなく、野心を向上させるプロセスや相互に取組を促進させるプロセスが必要であるとの認識が述べられた。ただし、その具体的な方法については各国から様々な提案が聞かれた。我が国からは、各国の目標を定期的に提出・見直すこと、約束草案の実施状況の報告・レビューをすべての国の義務とすること等が重要であると主張した。また、野心向上の仕組みは適応や実施手段にも当てはめられるべきと述べる国もあった。

(ウ)については、約束草案の法的性質は、約束に関する透明性やアカウンタビリティと関連するという認識が共有された。

(3)実施手段

 実施手段は各国の緩和や適応の取組を促進する上で重要な要素であり、パリ合意が、すべての投資が各国の低炭素化、強靱化に資するものになるよう促進することが重要との意見が多く述べられたが、具体的なドナー(附属書Ⅱ国かそれ以外のその立場にある国も含まれるか)やリソース(公的資金か民間資金か)等については引き続き先進国と途上国で意見が分かれた。我が国からは、GCFへの拠出のための法律が成立し、近日中の拠出に向けた作業を進めていることを紹介しつつ、脆弱国の緩和・適応のためにGCFが重要であることを主張した。

(4)パリ合意のルール

 パリ合意が備えるべき原則(後退禁止、野心向上など)、透明性・アカウンタビリティに関するルール、市場メカニズムや土地セクターに関するルールについて議論された。特に、透明性・アカウンタビリティに関するルールについては、前向きで促進的な、各国の相互信頼を確保するものであるべきとの意見が多く聞かれた。

(5)パリに向けた道筋の明確化

 COP21にできるだけ先だって重要論点を収束させるべきであり、そのためにもG7、G20、国連総会などの首脳級の集まる機会や、MEFなどの閣僚級の集まる機会を活用して、政治的なメッセージを発信し、パリの成果を固めていく必要があるとの意見が見られた。

(6)メルケル・ドイツ首相及びオランド・フランス大統領の基調講演

 メルケル首相は、野心的な目標をもった法的拘束力ある合意の必要性、COP21前のGCFプロジェクトの採択の必要性、2℃目標の重要性を述べるとともに、EUの40%削減目標、域内の電力市場・電力グリッドの統合、炭素市場改革、資金支援などのEUの取組に関する紹介があった。また、G7サミットで発するメッセージの重要性を述べた。

 オランド大統領は、すべての国が参加する法的拘束力のある合意、すべての国による約束草案の早期提出、GCFを含む資金支援、政府以外のステークホルダーの関与を含むソリューションアジェンダの重要性を述べた。合意文書については、シンプルな内容でわかりやすいものであることが肝要であること、約束の実施状況を確認するプロセスが必要であることを述べた。

連絡先
環境省地球環境局国際地球温暖化対策室
平成27年5月21日(木)
代表:03-3581-3351 直通:03-5521-8330
室  長:大井 通博(内線6772)
室長補佐:増田 大美(内線6773)
係  長: 東 実希(内線6789)

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