報道発表資料

平成27年3月30日
自然環境
この記事を印刷

モニタリングサイト1000 平成26年度シギ・チドリ類調査 秋期調査結果について(お知らせ)

環境省生物多様性センターでは、モニタリングサイト1000の一環として実施しているシギ・チドリ類調査について、平成26年度の秋期(2014年8月~9月)に行った調査結果をまとめました。全サイトの最大個体数の合計は53種、31,354羽で、このうち連続して調査を行っているサイトでは18,634羽といずれも2000年以来の過去最少の数となりました。環境省レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に掲載されているオオソリハシシギの他、ムナグロ、オバシギ、チュウシャクシギなど合計9種が調査開始以来最も少ない数となりました。減少の要因について様々であると考えられますが特に東アジアにおける水辺の生息環境の悪化が懸念されます。
絶滅危惧種では、ⅠA類のヘラシギが確認されましたがこの11年間で徐々に減少しており、今後の動向に注意が必要です。

1.平成26年度秋期調査概要

  • ・調査期間:平成26(2014)年8月1日から9月30日
  • ・調査地:111地点
  • ・調査方法:各サイトに調査員を配置し、双眼鏡等を使用した目視により、シギ・チドリ類の個体数を種ごとにカウント

2.結果概要

今年度の秋期の調査では、日本全国の全111サイトにおけるシギ・チドリ類の最大個体数の合計は、昨年度に比べ約250羽減の31,354羽となり、連続して調査が継続されている67サイトのみについて見てみると最大個体数の合計は約900羽減の18,634羽と、いずれも2000年以降で過去最小値となりました。

全サイト合計では、2012年度秋期にわずかに前年度より増加したものの、2010年度秋期をピークに徐々に減少しており、継続サイトでも同様に減少傾向が続いています。また、継続サイトで種別に着目すると、環境省レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に掲載されているオオソリハシシギの他ムナグロ、オバシギ、チュウシャクシギ、トウネン、メダイチドリ、コチドリ、キョウジョシギ、オオソリハシシギ、イカルチドリの合計9種が過去最小値となりました。

繁殖地、中継地、越冬地、生態等が異なる複数の種がそれぞれ最小値を記録しており、多くの種の渡りルートとなっている東アジアにおける河口域の埋め立てなど水辺の生息環境の悪化が懸念されます。

個体数の多い構成種について見ると、キアシシギが4,351羽で全体の13.9%を占め、最も個体数の多い種となり、次いでトウネン(3,823羽、12.2%)、ミユビシギ(3,049羽、9.7%)と続いており上位を占める構成種は例年通りで変化は見られませんでした。

絶滅危惧種については、絶滅危惧種では、ヘラシギ(ⅠA類)が、雲出川河口五主海岸(三重県)、吉野川下流域(徳島県)、大授搦(佐賀県)でそれぞれ1羽ずつ確認されています。秋期の観察記録が比較的多いヘラシギですがこの11年で観察数が増減を繰り返しながら徐々に減少しており、今後の動向を注意深く見守る必要があると考えられます。

詳細については、添付資料のニュースレター及び秋期報告書をご覧ください。

※モニタリングサイト1000シギ・チドリ類調査について

モニタリングサイト1000(重要生態系監視地域調査)はわが国を代表する様々な生態系の変化状況を把握し、生物多様性保全施策への活用に資することを目的とした調査で、全国約1,000か所のモニタリングサイトを設置し、平成15年から長期継続的に実施しています。

シギ・チドリ類調査は、干潟生態系の指標として干潟の微生物・ゴカイ類・貝類・甲殻類等を採食しており干潟生態系の上位に位置するシギ・チドリ類の調査を実施しているものです。代表的な全国140地点の干潟を中心としたサイト(添付資料2)において、シギ・チドリ類が日本へ渡ってくる春(4~5月)、秋(8~9月)、冬(12月~2月)の3期の個体数調査を行っています。

添付資料

連絡先
環境省自然環境局生物多様性センター
直通   :0555-72-6033
センター長:中山隆治
保全科長 :木村元

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。

ページ先頭へ