報道発表資料

平成27年4月2日
地球環境
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アジア太平洋地球変動研究ネットワーク(APN)第20回政府間会合/科学企画グループ会合の開催結果について(お知らせ)

 アジア太平洋地球変動研究ネットワーク(APN: Asia-Pacific Network for Global Change Research)の第20回年次会合が平成27年3月25日(水)から27日(金)に、カトマンズ(ネパール)で開催されました。
 APNは、アジア太平洋地域における地球変動研究推進を目的として1996年に発足しました。本会合では、20周年を記念して過去の研究成果の報告が行われたほか、5か年の第四次戦略計画が決定され、重点研究分野の追加、研究成果の普及・広報の強化、資金の多角化等の方針が明記されました。
 資金の多角化方針の一環で、我が国からは新たに東京大学サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S)との共同研究のスキームを提案し、参加各国から大きな関心が寄せられました。

1.開催日時・場所

  • 平成27年3月25日(水)~27日(金)
  • カトマンズ(ネパール)

2.出席者

  • 加盟国の政府代表,科学企画グループメンバー及び招聘専門家等が各国から参加したほか、関係機関等のオブザーバーの参加もありました。
  • 我が国からは、政府代表として環境省地球環境局職員が参加した他、科学企画グループメンバー、関連ネットワーク代表者が出席しました。共同議長はネパール政府及びブータン政府代表が務めました。

3.主な成果

(1)第三次戦略期間(2010~2015)の事後評価報告

  • 5年の期間中に実施された年次公募型共同研究プログラム(ARCP)、開発途上国の研究能力開発・向上プログラム(CAPaBLE)は計132件で第二次(2005~2010年)比25%の増加。地域の研究者の科学的能力向上のほかに、政策に関連した研究が促進されました。
  • 生物多様性と生態系サービス(B&ES)、低炭素イニシアティブ(LCI)、気候変動適応フレームワーク(CAF)のテーマ別フレームワークが設立され、テーマ別に活動が重点化されました。
  • 準地域委員会の設立等により各国の主体的参加が一層促進されました。
  • 近年IPCCやIPBES(*)等において、政策と科学の連携の必要性が議論されており、その中で研究者に対する資金支援や能力開発に対するこれまでの活動が高く評価され、今後支援の強化が期待されています。

*IPCC: 気候変動に関する政府間パネル; IPBES:生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム

(2)第四次戦略計画(2015~2020)の策定

 APNの目的として、特に従来の気候変動を中心とした地球変動研究に加え、持続可能な開発に関するアジア太平洋地域・国際的研究を支援し、これに参加するための能力強化を行い、科学に基づいた意思決定のために科学者と政策決定者の連携強化を進めること等が決定されました。取り扱う主要領域は、従来からの 気候変化と気候変動、生物多様性と生態系、 大気圏・陸域・海域の変化、 資源利用と持続可能な開発への道筋、の4領域に、新たにリスク削減とレジリエンスが追加されました。また研究成果の普及・広報を一層充実させ、活動資金の多角化を進める方針が明確化されました。

(3)気候変動適応フレームワーク(CAF)の公募プログラム

 我が国の提案による本プログラムでは、現在14件の研究が実施中であり、今回新たに11件の新規プロジェクトが採択されました。

(4)生物多様性及び生態系分野での活動

 昨年度にIPBESの技術支援機関(TSU)が我が国(地球環境戦略機関(IGES))に置かれることが決定し、APNもこれに協力することが決定した旨の発表があり、参加者からIPBESとの連携の重要性及び今後の期待が寄せられました。


(5)活動資金の多様化

 カンボジア、スリランカ等との共同ファイナンスについての検討状況の報告がされました。カンボジアとは、昨年に共同ファイナンスの覚書を交わし、新年度には研究公募に対するプロジェクト形成研修を実施することが決定されました。また。我が国の提案により、東京大学IR3SとAPNとの協力による多国間研究スキーム案が議論され、今後引き続き検討を進めていくことになりました。


(6)次回会合は、中国またはタイがホストすることで調整することとなりました。


会議概要(英語)は、近日中にAPN事務局のウェブサイトに掲載される予定です。


【参考】APN概要

  • 日米のイニシアティブにより1996年に発足した政府間ネットワーク。我が国(環境省・兵庫県)は設立以来最大の拠出国としてAPNを支援している。事務局は神戸市。今回開催された年次政府間会合は同ネットワークの最高意思決定会合であり、22か国の政府代表が各国科学企画グループ代表と共にネットワークの活動について議論するもの。
  • 加盟国:オーストラリア、バングラデシュ、カンボジア、中国、フィジー、インド、インドネシア、日本、ラオス、マレーシア、モンゴル、ネパール、ニュージーランド、パキスタン、フィリピン、韓国、ロシア、スリランカ、タイ、米国、ベトナム、ブータン

アジア太平洋地球変動研究ネットワーク(APN)事務局/APNセンター(神戸市)

Website:http://www.apn-gcr.org

TEL:(078)230-8017 FAX:(078)230-8018

Email:info@apn-gcr.org

連絡先
環境省地球環境局総務課研究調査室
直通:03-5521-8247
代表:03-3581-3351
 室長 :竹本 明生  (内線 6730)
 専門官:星野 ゆう子 (内線 6735)

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