報道発表資料

平成27年3月5日
総合政策
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中部横断自動車道(長坂~八千穂)の環境影響に関する検討書に対する環境大臣意見の提出について(お知らせ)

 環境省は、5日、「中部横断自動車道(長坂~八千穂)」の環境影響に関する検討書に対する環境大臣意見を国土交通大臣に提出した。
 本事業は、中部横断自動車道の一部区間として、山梨県北杜市長坂町((仮称)長坂JCT)から長野県南佐久郡佐久穂町((仮称)八千穂IC)を結ぶ約34kmの高速自動車国道を設置するものである。
 環境大臣意見では、対象事業実施区域の設定に当たって、八ヶ岳中信高原国定公園、鳥獣保護区などの環境保全上重要な区域への影響を極力回避・低減するよう検討すること等を求めている。

1.背景

 環境影響評価法では、高速自動車国道の設置又は改良の工事を対象事業としており、環境大臣は、計画段階環境配慮書(※)について、国土交通大臣からの照会に対して意見を述べることができるとされている。
 また、本検討書は、平成23年に改正された環境影響評価法の附則により、法改正の経過措置として同法第3条の3で定める計画段階環境配慮書とみなされる。
 このため、本件は、中部横断自動車道(長坂~八千穂)に係る計画段階環境配慮書相当書類(検討書)に対して、環境大臣が意見を述べるものである。
 今後、国土交通大臣から第1種事業を実施しようとする者に対して、環境大臣意見を勘案した意見が述べられ、第1種事業を実施しようとする者は、意見の内容を検討したうえで、事業段階の環境影響評価(環境影響評価方法書、準備書、評価書)を行うこととなる。
※計画段階環境配慮書:配置・構造又は位置・規模に係る事業の計画段階において、重大な環境影響の回避・低減についての評価を記載した文書。

2.事業の概要

 本事業は、中部横断自動車道の一部区間として、山梨県北杜市長坂町((仮称)長坂JCT)から長野県南佐久郡佐久穂町((仮称)八千穂IC)を結ぶ約34kmの高速自動車国道を設置するものである。ルート帯の区域及びその周辺の地域は、八ヶ岳山麓の高原地帯及び千曲川上流の山間部に位置し、優れた自然環境や景観、集落等が存在している。

3.環境大臣意見の概要

(1)対象事業実施区域の設定

 対象事業実施区域の設定に当たっては、環境保全上重要な以下の区域に対する事業の影響を極力回避・低減するよう検討すること。特に、複数該当する地域については、十分配慮すること。

  1. ① 学校、病院その他の環境の保全についての配慮が特に必要な施設及び集落
  2. ② 八ヶ岳中信高原国定公園
  3. ③ 鳥獣保護区
  4. ④ 主要な河川、湖沼及び湧水群、並びに水道水源保全地区等の主要な水源地
  5. ⑤ 重要な地形及び地質
  6. ⑥ 特定植物群落
  7. ⑦ 自然環境保全基礎調査の現存植生図における植生区分が「自然植生」の区域、及び「代償植生」のうち自然林に近い植生の区域
  8. ⑧ 主要な眺望点
  9. ⑨ 北杜市景観計画における景観形成推進ゾーン
  10. ⑩ 主要な人と自然との触れ合いの活動の場
  11. ⑪ 史跡・天然記念物、埋蔵文化財等の歴史的文化的遺産

(2)環境影響評価の項目の選定

 上記の重要な保全対象が対象事業実施区域又はその周囲に存在する場合は、環境影響評価の項目の選定に当たって考慮し、本事業に伴い影響を受けるおそれのある環境要素に係る項目から環境影響評価の項目を適切に選定すること。

(3)各論

①動植物及び生態系

 重要な動植物や生態系への影響を可能な限り回避・低減するため、専門家等からの助言聴取を踏まえて調査、予測及び評価を行い、必要に応じて環境保全措置を検討すること。

  1. ⅰ)希少猛禽類の繁殖に重要な地域への影響を可能な限り回避・低減するよう努めること。
  2. ⅱ)重要な水生生物への影響を回避・低減するため、これらの生息・生育地の改変や水の濁り等が抑制できる  位置・構造等を選定するよう努めること。
  3. ⅲ)重要な動物の生息地が分断されないよう、橋梁等の構造を選定するよう努めること。また、重要な動物の  生息地が分断されるおそれがある場合は、ボックスカルバート、パイプカルバート等を設置にあたり重要な動物の選好性等を踏まえる等、重要な動物の移動経路を確保するよう努めること。

②景観

 八ヶ岳山系等の優れた眺望景観への影響を回避・低減するため、可能な限り定量的に眺望景観の変化の程度を把握し、専門家等の助言を踏まえ、調査、予測及び評価を実施すること。また、それらの結果を踏まえ、重大な環境影響が生じる地点を可能な限り回避し、眺望景観に配慮した構造等を選定するよう努めること。

③水環境

 トンネル構造を設ける場合は、水源の減水や枯渇等の影響を回避・低減するため、水源の位置及び使用状況を十分把握するとともに、必要に応じて定量的な予測を実施すること。

④廃棄物等

 詳細なルート・構造の検討に当たっては、土地の改変の抑制や切土・盛土量のバランスを考慮し、発生土の運搬による影響の回避・低減に努めること。
 また、発生土の仮置き場を設置する場合は、動植物の重要な生息・生育地等を回避する等、影響の回避・低減に努めること。

 以上の措置を適切に講ずるとともに、それら措置の内容について方法書以降の図書に記載すること。


【参考】

○事業概要

  • ・名 称:中部横断自動車道(長坂~八千穂)
  • ・計画策定者:国土交通省 関東地方整備局長
  • ・事業地:山梨県北杜市長坂町~長野県南佐久郡佐久穂町
  • ・事業規模:4車線 約34km

○環境影響評価に係る手続

  • ・平成27年 1月 19日  国土交通大臣から環境大臣への意見照会
  • ・平成27年 3月 5日 環境大臣意見の提出

添付資料

連絡先
環境省総合環境政策局環境影響審査室
室長  :神谷 洋一(内6231)
室長補佐:相澤 寛史(内6233)
審査官 :岸田 周 (内6253)
担当  :具志堅洋介(内6232)
電話  :03-3581-3351(代表)、03-5521-8237(直通)

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