INITIATIVE OVERVIEW
第9回グッドライフアワード
ヤラブの木
島(シマ社会)がこの先も持続可能であるためには、コミュニティと自然環境が元気であることが必要です。しかし、過疎高齢化に伴うコミュニティ活動の弱体化は負のサイクルを作りだしています。この負のサイクルを逆転させる仕組みとして、私達は「タマヌオイル」の製造を人も自然も傷つけない「やわらかな産業」として立ち上げ、その利益をコモンズの森作り、子どもたちのESD、小さな仕事づくりに再投資する仕組みを作りました。 タマヌオイルは、クラウドファンディングを経て2019年に商品化し、年々売上を伸ばしています。この生産活動の利益から①島の共有地約4,400平米に2018年より植樹を行い、新たな里山へと成長しつつあります。②島の未来を担う子どもたちへ向け、総合学習のなかで島の素材発掘から商品を生み出すESDを2年間実施しました。③そして、島の誰もが自立した暮らしが続けられるよう、社会的包摂の観点から「小さな仕事づくり」を展開しています。
「やわらかな産業」とそこから生じる未来投資が、島の自然環境を豊かに、島の暮らしを元気にしていく大きな渦(好循環)を回していきます。
「ヤラブの木」は、池間島にて在来樹種であるテリハボクの種子から採れる「タマヌオイル」の製造を核とするソーシャル・ビジネスを展開する会社として2019年に起業しました。私たちのビジョンは、「奪わず、壊さず、分かち合える未来」。よそから資源を奪うことなく、大切なものを壊すことなく、ユー(富、豊穣を指す池間島の言葉)を分かち合っていける社会を目指して、活動を続けています。