INITIATIVE OVERVIEW

取組概要

INITIATIVE OVERVIEW

第6回グッドライフアワード

木質バイオマス熱利用地域アライアンス(山梨~徳島)

一般社団法人徳島地域エネルギー

活動拠点: 今回事業の活動拠点: 山梨県甲府市・山梨市・北杜市、徳島県徳島市・佐那河内村/その他の主な活動拠点: 高知県高知市、福島県喜多方市、熊本県熊本市、静岡県御殿場市、ほか約10地域

WEB: http://www.tene.jp

Facebook: https://ja-jp.facebook.com/tene.jp/

取組の紹介

徳島地域エネルギーは、地球温暖化防止対策と地域振興に資する、木質バイオマス熱利用を促進するための「木質バイオマス熱利用地域アライアンス」(以下「地域アライアンス」と略す)のシステムを考案し、全国各地に普及展開している。「地域アライアンス」の構成員には、熱利用者(農業、福祉関係、温浴施設等)、燃料のチップやペレットを生産する林業、建築設備の設計・施工業等が含まれており、これらのいずれが欠けても地域の木質バイオマス利用推進に支障が生じる。本活動は2015年頃に徳島県内から始まり、現在全国で約15の地域アライアンス構築を支援している。なかでも山梨県甲府市に本拠を置く「やまなし木質バイオマス協議会」とは2016年に活動を始めた。2017年には協議会参画企業により北杜市に木質バイオマスボイラー(出力250kW)の導入に至り、更に燃料チップ供給体制も構築できており、地域アライアンスのモデルとなっている。

活動のきっかけは?

家庭部門やその他部門のエネルギー消費の50%以上は熱利用である。燃料は電気にするとエネルギーの30%しか利用できないが、熱のまま利用すると90%以上を利用できる。木質バイオマスはCO2の排出もなく、地域で調達すれば、燃料費が地域で循環して地域振興にもなる。木質バイオマス熱利用の技術は地域の人材で対応可能であるが、その人材が不足している。地域アライアンス形成のノウハウは、全国に拡大普及が可能と考えられる。

問題解決のために取り組んだ方法

徳島地域エネルギーは、全国各地の地域アライアンスの構築により、各地域において持続可能かつ地域内経済循環を最大化する木質バイオマス熱利用をめざしている。木質バイオマスをめぐる状況は地域によって異なるため、森林資源構成、林業・林産業の状況、利用する産業の形態、参画メンバーの人的構成等、それぞれの地域に合った形でのアライアンス形成に努めている。 (1) 資源等 森林や竹林の状態、賦存量、利用の容易さ等を総合的に勘案して利用計画を作成する。 (2) 人的構成 木質チップ燃料の製造供給者、熱利用する事業者、バイオマスボイラー導入を支援する設計・施工者等の参画を促しつつ、技術に不足があれば研修等により人材育成を実施している。 (3) 地域内でのアライアンス完結 木質バイオマス熱利用では燃料の輸送とコストも重要である。地域アライアンスが概ね50km以内の圏内の地域で機能することを重視しつつ、普及展開を実施している。

プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

地域アライアンスの理念と実践にはこれまでにも多くの地域で賛同が得られ、全国には更に導入に意欲のある地域が多い。2018年度中には累計15地域の地域アライアンスを確立したい。また、木質バイオマスボイラーの導入支援(累計17以上の施設で出力合計2,250kW以上)を行い、導入転換診断(累計45件以上)も行いたい。とりわけ山梨地域は地域アライアンスの成功事例であり、木質バイオマス熱利用モデルのひとつとして普及展開する。

プロフィール

地域自身による再生可能エネルギー利用を目的とし、2012年に設立されました。母体は産官学民で構成する徳島再生可能エネルギー協議会で、常に地域の企業や自治体と密接に連携し、活動しています。活動内容は、小水力発電、太陽光発電、風力発電、木質バイオマス熱利用など多岐に亘り、利益を地元に還元する寄付金型ソーラーも実践しています。自社所有発電所や保安管理の受託から得られる収益は本法人の活動原資にもなっています。

第6回グッドライフアワード 受賞者一覧