INITIATIVE OVERVIEW

取組概要

INITIATIVE OVERVIEW

第6回グッドライフアワード

高校生から地域を変える~油系女子の活動~

愛媛県立西条高等学校「油系女子」

活動拠点:愛媛県西条市

取組の紹介

「油系女子」は、地域の活性化と持続可能な社会の構築を目指して、ごみの減量や化石燃料の使用削減、地球温暖化防止等に係る環境啓発・ボランティア活動に取り組んでいます。女子メンバー(現在6名)が多いですが、男子(現在1名)もいます!これまで地域の関係者と共同で、音楽フェスや24時間テレビ等のイベントに参加し、使用済み天ぷら油の回収活動を推進するとともに、回収した油をバイオ燃料に精製して、高校の体育祭や文化祭の電力に利用する取組を行ってきました。また、地域の一般家庭を対象にアンケート調査を行い、燃料等に再利用される廃天ぷら油は全体の1割程度で、ほとんどが一般ごみ等として廃棄されている実態を明らかにしました。さらに竹林整備で発生する廃竹を使って竹灯籠を作成し、廃油を燃料として市内のライトアップイベントを開催しました。「油系女子」はこれからも地域と“協働”して、ヒトと環境に優しい未来の社会を創ります!

活動のきっかけは?

「油系女子」は、イギリスでエネルギー利用に関する海外研修を受けた高校生が、帰国後自分たちで地球温暖化防止等に係るボランティア活動ができないかと考え、2016年に結成されました。活動は使用済み天ぷら油の回収を中心としながら、卒業していく先輩から現在の生徒へと引き継がれ、とくに重要課題であった“地域との連携・活性化”について関連企業・NPO等と協働して活動を継続し、その取組が広く認知されるようになりました。

問題解決のために取り組んだ方法

「油系女子」が目指しているビジョンは、地域の活性化と持続可能な社会構築の両立です。地域における環境啓蒙活動には、利害関係の衝突や市民の無関心などから、その継続が難しいという課題があります。「油系女子」の活動では、高校生が地域の関係者と“協働”しながら、廃油回収・利活用に関するイベントを実施することで、広く市民に情報発信し、そうした課題を克服して、実践的な取組につなげることを重視しています。つまり私たちの願いは、「油系女子」が地域活動の“インターフェース”となって、関係者間の協働や市民を含めた相互理解を進めることにあります。また、活動に係る生徒自身が、学校教育の枠を超えた深い学びや経験を得ることができることも重要なポイントです。実際、私たちが、これまでの活動を通してもっと廃棄物リサイクル等に関する専門的な知識や調査が必要であると感じたことが、現在進行中の高大連携事業につながっています。

プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

これまでの調査結果をもとに、廃油回収ステーションの増設や事業の周知徹底を行います。また地域の飲食店等を対象としたアンケート調査を行い、さらなる“廃油資源量”の把握と確保を目指します。また、公民館等でのグリーン発電イベントの実施や新型のコージェネレーター設置・運用に向けて関連企業や自治体等と協議します。また、高大連携事業で得られた調査・実験の結果については関連学会での発表を予定しています。

プロフィール

「油系女子」は、地域の活性化と持続可能な社会の構築を目指して、ごみの減量や化石燃料の使用削減、地球温暖化防止等に係る環境啓発・ボランティア活動を行う高校生主体の団体です。女子メンバーが多いですが、男子もいます!主な活動として、使用済み天ぷら油の回収や地域における温暖化防止等の環境啓蒙活動、学校や地域イベントにおける廃油のエネルギー活用およびその普及に向けた情報収集・実験等に取り組んでいます。

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