INITIATIVE OVERVIEW

取組概要

INITIATIVE OVERVIEW

第6回グッドライフアワード

ごみをごみで無くす>
「ゼロ・ウェイスト」

特定非営利活動法人ゼロ・ウェイストアカデミー

活動拠点:徳島県勝浦郡上勝町

WEB:http://www.zwa.jp/

Facebook:https://www.facebook.com/Zero.Waste.Academy.Japan/ 

取組の紹介

日本初のゼロ・ウェイスト宣言自治体である上勝町を拠点に、ごみを生み出さない社会形成を目指し様々な取組を行っている。廃棄物を住民参加で45分別回収し、徹底した資源化に努め上勝町のリサイクル率81%達成(2016年度)に貢献した。また、使われなくなった鯉のぼりや着物を新しい商品にアップサイクルしたり、まだ使えるものを地域内で循環させるリユースショップなどの拠点運営、地域行事へのリユース食器の提供等を通じてものの再利用を促進。さらに、ごみとなるもの自体を減らすために、廃棄物削減の取組を行っている飲食店の取組サポートと評価を行うゼロ・ウェイスト認証制度の立ち上げ・運用や、地域内の飲食店での量り売り導入補助による容器包装削減にも取り組む。これら活動を通じ、ごみを減らして資源を大事にすることで、循環型社会の形成に寄与している。

活動のきっかけは?

野焼き禁止からダイオキシン類対策による小型焼却炉の閉鎖を経て、廃棄物処理に困った小規模自治体の上勝町は、徹底した分別資源化へと廃棄物処理政策を転換した。それら取り組みをさらに先進的にしようと2003年に「ゼロ・ウェイスト宣言」を行い、上勝町内における取組推進及び町外へ取り組みを普及し仲間を増やしていくための活動主体として、NPO法人ゼロ・ウェイストアカデミーが設立された。

問題解決のために取り組んだ方法

全てのものが「無駄にされず」、地球・自然から得たものがきちんと「過不足なく循環」している「持続可能」な社会を目指している。私たちは「無駄なもの」や「要らないもの」、「役にたたないもの」を「ごみ」と見なすが、そう見なしているのは私たちの主観である。主観ということは変えられるということ。誰かにとっての「ごみ」は他の誰かにとってはごみではないかもしれない。 そのために、NPO法人ゼロ・ウェイストアカデミーは「人の意識・行動を変える」、「ものを使う人・使い方を変える」、「社会の仕組みを変える」ことを通じて、「ごみ」をごみで無くすことに取り組んでいる。

プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

■量り売りの推進
ごみの出ない売り方、買い方を進めていくため、量り売りを導入する店舗のサポートを行う。
■ゼロ・ウェイスト認証制度の拡充
ゼロ・ウェイスト認証店を増やすこと、さらにゼロ・ウェイストに取り組むサポートとなる仕組みや商品の開拓・連携。
■ノー・レジ袋キャンペーン
プラスチック製レジ袋の使用ゼロを地域内で目指すキャンペーンの運用。
■その他研修受入・講師派遣等の継続

プロフィール

上勝町が2003年に日本初の「ゼロ・ウェイスト宣言」を行ったことで、行政ではなく民間によるゼロ・ウェイスト活動の推進主体を作ろうと、2005年に上勝町役場主導で設立されたNPO法人である。行政では難しい、ごみステーションなど現場施設の運営を基盤とする町民により近い立場での普及啓発活動の実施、また、町外の他自治体や団体と連携したゼロ・ウェイストの輪の拡大を目的として設立された。

実行委員会からのコメント

「ごみをごみで無くす」という視点は、人の意識や行動を大きく変革することにつながり、「グッドライフアワード」の趣旨であるライフスタイルイノベーションの創出にも合致しており、その点を高く評価した。

実際に行ってみると、町民のおじいちゃんが持ってきたゴミを一つ一つスタッフに聞きながら分別していて、その行き先がわかるようになっています。今の日本は一般の生活者にはゴミの行方がわからなくなっていて一見うまく行っているように見えて実はその先がどうなっているかを知らない。これが大きな問題です。この小さな村での取組から日本全体が学ぶことはとても大きいと思います。

(益田文和委員)

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