INITIATIVE OVERVIEW

取組概要

INITIATIVE OVERVIEW

第3回グッドライフアワード

エコミーティング

株式会社 加藤建設

活動拠点:愛知県海部郡蟹江町

WEB: http://www.kato-kensetu.co.jp/

取組の紹介

弊社は愛知県海部郡に本社を置き公共工事を中心に事業を営む建設業です。エコミーティングという活動は受注した工事において、自然環境を守り回復する為にどのような配慮・対策および工夫が出来るかを検討・提案・実施するものです。
実績としては、自然植生を促す為の支障物の撤去および植生遷移のモニタリング、伐採予定の樹木「エノキ」をシンボルツリーとしての保全提案、希少昆虫「ヒメタイコウチ」生息地の事前調査による個体保護及び生息湿地保全の為の設計変更、工事現場における植生・生態調査および在来種保護・外来種駆除活動などです。
また実績に至らなくとも、自然との共生に向け地域にとってどのようなインフラ整備が必要か、対象となる工事現場でどのような環境への配慮が出来るかを考えることが、環境意識の向上につながる重要な活動と考えています。

活動のきっかけは?

近年、特に市街地において開発が進み田んぼや用水路、雑木林といった気軽に自然と触れ合える場所が減少しています。自然破壊とイメージされがちな建設業ですが、むしろ自然を守り回復させられるのは建設業の技術ではないかとの思いからエコミーティングという活動を開始しました。

問題解決のために取り組んだ方法

自然環境についての知識を取得し環境に配慮した土木工事を提案・実施する為、ビオトープ管理士資格の取得を推進し、現在77名の社員がビオトープ管理士資格となり業務を行っています。また工事現場での環境情報は地域の方へ掲示板や瓦版などを通じ広く発信することで情報を共有しています。

今までの成功のポイントは?

ビオトープ管理士資格の取得推進により社員の個々の環境知識・意識が向上し、自然を守る建設技術者として、より的確な自然環境配慮・提案を実施出来ています。
工事現場における自然環境配慮の検討において、工事担当者だけでなく女子社員や事務職といった工事に直接関らない社員の目線により多様なアイデアを取り入れられています。
弊社が本社を置く愛知県は2010年にCOP10が開催され、官民一体となった環境意識の高まり、自然環境配慮を後押しする一つの要因となっていると考えています。

プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

建設業が自然環境に配慮するという活動が建設業界のスタンダードとなることを目指し、自社だけでなく弊社が参加する中部建設青年会議でもエコミーティングを推進しています。また将来的には建設業だけでなく、工事を行う際には地域の方や発注者と共に環境を豊かにするアイデアを出し合えるような、地域と一体になった活動を目指します。そして建設業は自然を守る技術者として地域から頼られる存在でありたいと考えています。

プロフィール

愛知県海部郡蟹江町に本社を構える総合建設業です。1912年創業、従業員は280名程度です。全国的に営業所を構え、一般土木・建築業に加え地盤改良や圧入ケーソン、水質浄化といった特殊技術を有しています。
自然環境に配慮するエコミーティングの他、学校に寄贈したビオトープを利用し、地域の方と協働してのホタルの飼育や工事現場の見学会や体験、環境・地域イベントなどへの参加を積極的に行っています。

実行委員会からのコメント

建設業という特性をいかして、積極的に環境保全に取り組み、さらに自然の回復までも視野に入れている素晴らしい活動です。多くの社員がビオトープ管理士の資格を取り、学術的にも深く考えた活動をされている点も優れています。今後さらに地域住民との連携を深めていくことを期待します。

第3回グッドライフアワード 受賞者一覧