INITIATIVE OVERVIEW

取組概要

INITIATIVE OVERVIEW

第3回グッドライフアワード

荒川でちょっといいことゴミ拾い ~河川ゴミ拾いのネットワークづくり~

特定非営利活動法人 荒川クリーンエイド・フォーラム

活動拠点:東京都江戸川区

WEB: http://www.cleanaid.jp/

Facebook: https://www.facebook.com/ArakwaCF

取組の紹介

荒川の自然環境の保全を目指して、荒川とその支流の河川敷各所でのゴミ拾いをネットワーク化して実施しています。市民団体・企業・学校・行政などがそれぞれで参加者を募り、調べるゴミ拾い(ゴミの種類と量の調査・ゴミ拾い)を実施します。ネットワークを組み、荒川流域全体の連絡調整を事務局が行うことにより、様々な場所でそれぞれの団体がスムーズに、達成感のあるボランティア活動が実施できるようなっています。
数名から約1,000名までの様々な規模の団体が活動し、2014年は、99団体で合計140回、のべ14,453人が活動に参加しました。
昨年は、1年間で、合計32,198本のペットボトルが回収されたことなど、全会場の調査結果を集約・集計して公表しています。
参加者一人ひとりが河川ゴミの現状を感じ、ゴミ減量のライフスタイルを意識してもらうきっかけづくりとなる輪を広げています。

活動のきっかけは?

荒川河川敷に溜まったゴミが、景観を悪くするばかりでなく、ヨシ原や干潟に覆いかぶさるなどして自然環境を脅かしています。生き物へのからみつきの被害もあります。1994年に建設省荒川下流工事事務所(現・国土交通省荒川下流河川事務所)の呼びかけで始められたゴミ拾いを、市民団体が20年以上にわたり継続しています。漂着し続ける河川ゴミは、川で回収しないと、海に流れ、世界的な海洋汚染へと影響を及ぼします。

問題解決のために取り組んだ方法

多くの市民ボランティアを募り荒川河川敷のゴミ拾いを行います。参加者一人ひとりがゴミに向き合い、環境保全意識を高めるよう、ゴミの種類ごとの数を調べます。そのための調査カードやマニュアルを作成・配布し、活動を広めてきました。また、企業の社会貢献活動を積極的に受け入れるなどし、より多くの方々が活動に参加すること、ゴミが問題なく回収されるための連絡調整などに取組んできました。

今までの成功のポイントは?

多様なセクターとの連携ができていること。ボランティアが拾ったゴミを自治体や行政が回収できるよう、その連絡調整などをNPOが担うことで、多くの場所で多くの団体の達成感のあるゴミ拾いを実現しています。
調べるゴミ拾いの実践と活動後のふりかえり。調べるゴミ拾いにより、参加者一人ひとりに学びのある活動を実践します。ゴミ拾い後には、自然界に放置されるゴミのリスクや発生原因を考えるふりかえりを実施します。
一部の会場では、ゴミ拾いの後に、自然観察会、自然遊びなどを追加しています。荒川の自然に親しみ、楽しみながら自然を大切にする気持ちを育むことをすすめています。

プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

荒川でのゴミ拾いのネットワークをさらに拡大すること。さらに、いつまでもゴミを拾うだけでなく、荒川で収集されたデータを活用した情報提供などを通じ、ゴミの発生抑制に向けての行動を推進したいと考えます。また全国の他河川や海、街のゴミ関連団体ともゴミ発生抑制に向けたネットワークを強化したいと考えます。

プロフィール

1997年任意団体設立、1999年NPO法人格を取得。荒川クリーンエイドではゴミを拾うことで河川敷の自然を回復することを目的としています。また調べるゴミ拾いによって参加者一人ひとりの気づきを促し環境問題への関心を高める環境学習となっています。他にも上中流域と連携した活動、生物多様性保全活動、企業の社会貢献活動への対応など多様な活動を行って荒川の環境改善に向けた取り組みをしています。

実行委員会からのコメント

まず、実施回数、参加団体数、参加人数の多さに驚きました。これほどのネットワークを作り上げることはなかなか出来ることではありません。たかがゴミ拾い、されどゴミ拾いであり、参加者の皆さんの熱意と協力があれば、このような大規模な活動まで成長できるということに感心させられました。更なるネットワークの拡大、活動の継続を期待しています。

第3回グッドライフアワード 受賞者一覧