INITIATIVE OVERVIEW

取組概要

INITIATIVE OVERVIEW

第2回グッドライフアワード

「MOTTAINAI」で安心・安全な循環型社会を実現

一般社団法人中央ライフ・サポートセンター(CLSC)

活動拠点: 群馬県前橋市

WEB: http://clsc.web.fc2.com/

取組の紹介

日本では、食品のサプライチェーンから商習慣や規格外等の理由で、年間400万?の食べられる食品(食品ロス)が処分されています。一般社団法人中央ライフ・サポートセンター(CLSC)では、福祉活動に寄付して未消費のまま廃棄される食品を減らす活動に取り組んでいます。食品ロスを新しい手法で減らすCLSCの活動は食品ロスの発生を抑制し、持続可能な循環型社会の実現に貢献します。

活動のきっかけは?

「MOTTAINAI」は、ノーベル平和賞を受賞したケニアの環境活動家ワンガリマータイさんが世界に広めた日本語ですが、その意は「そのものの値打ちが生かされず無駄になるのが惜しい」です。商習慣等で商品に市場性がないという理由で、食べられる食品が年間400万?も処分されることは、まさに「勿体無い」状況であり、食品ロスを減らして資源の無駄遣いやCO2の排出を減らすことは日本社会の課題です。

問題解決のために取り組んだ方法

食品ロスの問題は、持続的な取組体制を創らないと解決できない課題であり、継続的な活動が可能となるようソーシャルビジネスとして取り組みました。また、施設へ輸送する食品の品質や安全性の確保、全国どこからでも活動に参加できるようにすること、さらに、できるだけ輸送コストを抑えること、この三つの目標を同時に達成できるよう、既存の社会資源を活用して安全、確実に運営できる仕組みを構築した。

今までの成功のポイントは?

「廃棄回避コスト廃棄コスト」の実現。廃棄は廃棄を回避する手段が限られ、廃棄コストが安いことから発生。輸送コストを施設側で負担するなど、コスト面で廃棄回避が可能な仕組(廃棄回避コスト≧10円/Kg)を構築。
本業を通じた社会貢献活動の普及。食品を寄付する事業者はもちろん、寄付された様々な食品を工夫して給食で活用する福祉関係者や規格外食品の流通を担う物流企業も、それぞれ本業を通じた社会貢献を実践。
高度な物流システムへの対応。物流企業の協力で企業間取引の大口大量輸送から、多種、多量の食品を安全、確実に各施設に届けるための小口少量輸送への切り替えを円滑に行える仕組みを構築。

プロジェクトが目指している事、今後やりたい事

年間400万トンの食品ロスを継続的に寄付する活動を普及することで、食べられる「MOTTAINAI」食品を有効に活用して廃棄やリサイクルを減らし、持続可能な社会の実現を目指します。
また、東日本大震災の例を見るまでもなく、災害の多い日本では、災害時の非常用食料をしっかり確保することが大切です。食品ロスを活用したローリングストック法を普及して、安全・安心な地域社会を創りたい。

プロフィール

代表理事(群馬大学教育学部卒業後、総理府行政管理庁の事務官を経て群馬県庁入庁、中之条保健福祉事務所総務企画部長、青少年こども課長、交通政策課長、監理課長、労働委員会事務局長等を歴任)が、仕事を通じて知った未消費のまま廃棄やリサイクルされる「MOTTAINAI食品」を、福祉活動等で有効活用することを普及するため設立、ソーシャルビジネスの手法で社会的課題の解決を目指している。

実行委員会からのコメント

「食品ロス」という環境問題と、「経済的に余裕がない福祉施設」という社会問題を同時解決する、素晴らしい「エコでソーシャルな取組」だと思います。食品廃棄が多く、高齢化が進む日本において、取組の重要性はますます高まっていくことでしょう。今後も、「新しい食品循環ネットワーク」の輪が拡大していくと良いですね。

第2回グッドライフアワード 受賞者一覧