INITIATIVE OVERVIEW
第2回グッドライフアワード
特定非営利活動法人green bird
福島県いわき市の耕作放棄地を活用して、現地の方と東京からのボランティアと一緒に作物を作り、地域のコミュニティを再生強化するプロジェクトです。月に1回、約30名の参加者をいわき市に送り、オーガニックコットンや有機野菜を現地の方と一緒に育てます。開墾から収穫まで一貫して行い、採れた作物は福島県内及び関東圏へ販売します。
東日本大震災から1年間、仙台で支援活動を行っていたところ、福島県いわき市で開墾サポートのニーズがあるという情報を聞きました。いわき市では原発の問題等で、第一次産業が壊滅的な打撃を受けている中、もともとこの地で問題となっていた耕作放棄地の状況も重なり、衰退に拍車がかかっていました。そこで、現地の方とともに、少しでも耕作放棄を減らしながら第一次産業の復興ができれば、という思いから活動を開始しました。
震災直後の福島県は、風評被害により、海産物や農作物の出荷数・販売数が著しく減少していました。ですが、耕作放棄地の再生には、作物を育てることが不可欠です。そこで、食べ物ではない作物として、オーガニックコットンの栽培に取り組みました。初の試みでしたが、約2反の耕作放棄地をコットン畑に変え、無事に収穫することができました。
これまでに約5反の耕作放棄地でオーガニックコットンや野菜を育て、収穫しました。 すべて、無農薬の有機野菜です。
徐々に現地からの参加者も増え、2年目は約2倍になり、交流も活発化しました。 東京から自発的に自家用車で、現地へボランティアに行く人も出てくるほどの活動になりました。今後1年で新たに2反以上の耕作放棄地を開拓したいと考えております。その中で、東京からのボランティアと、現地の方が畑で一緒に作業することを通じて、我々がハブとなり、少しでもつながりを取り戻せるきっかけをつくれればと考えております。若年層の就労支援や開墾の人手確保、流通のサポートを、福島県いわき市中心に行っていきます。
「きれいな街は、人の心もきれいにする」をコンセプトに、定例活動として街のおそうじボランティア活動を行っており、年齢・職業を問わず、たくさんの方々にご参加いただいています。また定例活動以外にも「ゴミのポイ捨てカッコ悪いぜ!」という想いを共有していただける仲間・ネットワークづくりのために、全国各地でイベント・おまつりとのコラボ活動を行っています。現在、日本国内及び国外で、62チームが活動しています。
耕作放棄地の復活を通して、参加したボランティア・地域の農家等が体験を共有することが、お互いの信頼関係の構築につながっています。この信頼関係は、地域コミュニティ再生につながっていくことでしょう。プロジェクトへ参加する事が大きな価値があるような取組になることを期待しています。