付表13

底層溶存酸素量の測定方法

1 試薬

  1. 規格32.3 a)に定めるもの

2 器具

溶存酸素計
 隔膜電極溶存酸素計もしくは光学式センサ溶存酸素計(いずれも、測定対象の水深(注1)で測定でき、水温、塩分及び深度センサ付きのものが望ましい。)

3 試験操作

  1. (1) 規格32.3 c) 2)から5)に定める準備操作を行う。ただし、隔膜電極溶存酸素計を用いる場合は、規格32.3 c) 1) の準備操作を先に行う。
  2. (2) 規格32.3 d) に定める操作を行う。また、測定前に底泥を巻き上げることのないように注意して、以下のいずれかの操作又はこれと同程度の計測結果の得られる操作を行う。
    1. (a) データ直読式の測定器を用いる場合は、測定器を測定対象の水深まで降下させ(注2)、指示値が安定するのを待って(注3)溶存酸素量を読み取る。その際、あらかじめソナー等を用いて海底又は湖底までの水深を測定する。
    2. (b) データ蓄積式の測定器を用いる場合は、測定器を測定対象の水深まで降下させた(注2)後、静かに降ろして着底させて水深と溶存酸素量との関係を示すグラフを  作成した上で、測定対象の水深での溶存酸素量を読み取る。その際、測定器が安定する時間に留意して(注3)降下速度を決定する。
    3. (c) 測定器を測定対象の水深に固定して、連続的に溶存酸素量を測定する場合は、測定器のセンサ出力のドリフト等に注意する。
(注1)
 底層溶存酸素量の測定水深は、可能な限り海底又は湖底直上で測定することが望ましいが、底泥の巻き上げや地形の影響等のためこれにより難い場合には、海底又は湖底から1 m以内の底層とする。
(注2)
 測定対象の水深の確認方法としては、測定器に付属しているセンサを用いる、垂直に降下していることを確認して間縄を用いる、あるいは海底又は湖底から測定対象の水深までの距離に等しい長さで錘の付いた紐を測定器の先に付けて垂らす等がある。
(注3)
 隔膜電極溶存酸素計では通常1~5分間を要する。光学式センサ溶存酸素計では1秒間以下から数分間を要する機種までがある。

備考

  1. 1 硫化水素が存在する場合には、センサの破損と高値を与える可能性について留意する。
  2. 2 この測定方法における用語の定義その他でこの測定方法に定めのない事項については、日本工業規格に定めるところによる。