法令・告示・通達

都道府県立自然公園特別地域における高山植物その他これに類する植物の指定等について

  • 公布日:昭和56年4月23日
  • 環自計76・環自保166

(各都道府県知事あて環境庁自然保護局長通達)
 今般、国立公園及び国定公園の特別地域において許可を受けなければ採取してはならない高山植物その他これに類する植物(以下「高山植物等」という。)について改訂が行われ、昭和五五年三月二五日環境庁告示第二三号及び昭和五六年三月二三日環境庁告示第三四号をもつて公園毎に指定されたところであるが、貴都道府県立自然公園の特別地域において自然公園条例に基づき高山植物等の指定がなされている場合は、別記「高山植物等の選定方針」を参照の上再検討され、必要に応じ改訂されたい。特に、国立公園及び国定公園の旧告示(昭和三二年一〇月一一日厚生省告示第三三七号及び昭和四〇年七月三〇日厚生省告示第三八六号)に準拠し指定されている場合は、早急に改訂されたい。
 なお、今後国定公園の指定の申出に当たつては、指定を要する高山植物等の目録を提出されるとともに、都道府県立自然公園の特別地域の指定を行う場合には、あわせて高山植物等の指定を行うよう事務を進められたい。


別表
  高山植物等の選定方針
(国立公園及び国定公園における高山植物その他これに類する植物の選定方針)
 自然公園法第一七条第三項第八号の規定に基づき指定される高山植物その他これに類する植物(以下「高山植物等」という。)の選定は、左記によるものとする。
 なお、「高山植物」の概念は植物学上必ずしも明確ではないが、本方針においては本州の高山帯や亜高山帯に特徴的に生育する植物をいうものとし、「その他これに類する植物」とは、主として地理的及び気候的要因によつてある地域に特徴的に生育する植物をいうものとする。

1 高山植物等の選定に当たつては、
 ① 可憐で美しく誰にでも知られている通俗的な種で採取制限をしないと激減の恐れのあるもの
 ② 植物に興味をもつ採取マニア等によつて採取される危険性のあるもの(分布が北限又は南限であるもの等)
 ③ 薬種業者、園芸業者等によつて営利のため多量に採取される恐れのあるもの
 ④ 特定の公園の特殊植物で、他の公園には見られない貴重なもの(例えば、フジマリモ、ネムロコウホネ、ミヤマキリシマ等)といつた観点に留意するものとする。
2 選定対象植物の範囲
  シダ植物門以上の高等植物であつて、草本及び潅木(主幹がないもの又は主幹が匍匐している木本をいう。)を選定範囲とする。ただし、蘚苔類以下又は低木以上の植物についても、学術上若しくは風致の維持上きわめて重要であり、かつ乱獲により絶滅の恐れのある種については、指定対象とする(例えば、ヘゴ、ヒカリゴケ、ミズゴケ類、フジマリモ)。
3 選定基準
  次の各要件のいずれかに該当するものを指定対象とする。
 ① 分布の特殊性を有する種 ((a))固有種 ((b))分布限界(北限、南限、東限、西限、上限、下限) ((c))準固有種
 ② 稀少種
 ③ タイプロカリティーとする種(原標本の生育地)
 ④ 他の生物と共存関係にある種
  ((a)) 貴重な動物と密接な種間関係にある種
  ((b)) 食虫植物
  ((c)) 腐生植物
  ((d)) 着生(樹上)植物
 ⑤ 極端な生育立地条件地に生育する種
  ((a)) 火山
  ((b)) 岸壁や岩隙地
  ((c)) 特殊岩石地
  ((d)) 崩壊性砂礫地
  ((e)) 多雪地、雪崩斜面
  ((f)) 海岸断崖、砂丘
  ((g)) 風衝地
  ((h)) 風穴
  ((i)) 雪田
  ((j)) 湿原
  ((k)) 池塘および流水辺
  ((l)) 塩沼地
 ⑥ 景観構成上重要な種
 ⑦((a)) 鑑賞用として(対象は花、葉又は姿)一般公園利用者により乱獲される種
   ((b)) 園芸業者、薬種業者、マニア等により乱獲される種

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