法令・告示・通達

自然公園法の一部を改正する法律の施行について

  • 公布日:昭和45年6月5日
  • 国発443号

厚生省大臣官房国立公園部長から各都道府県知事あて
 標記については、本日厚生事務次官から依命通達〔前掲〕されたところであるが、細部については、次の事項にご留意のうえ、適切に処理されたい。

第1 海中公園地区の指定等について
 1 海中公園地区の選定の基準について
   海中公園地区は、国立公園又は国定公園の海面の区域中海中景観の保護及び利用をはかる地区で次に掲げる基準に適合するものにつき選定するものであること。
  (1) 海底地形に特色があり、海中動植物が豊富であること。
  (2) 海水が清澄であり、河川等により汚濁されるおそれが少ないこと。
  (3) 水深はおおむね20メートル以浅を標準とすること。
  (4) 潮流及び波浪があまり激しくないこと。
  (5) 周辺の陸域の自然の保護が十分図られること。
  (6) 棧橋、休憩所、自然教室、駐車場等の陸上関連施設を設けうる土地が周辺にあること。
 2 海中公園地区に係る公園計画について
   海中公園地区に関する公園計画を決定するときは、海中と周辺の陸上の自然景観の総合的利用を図るため、舟遊施設、海中展望施設、水泳場、自然教室、道路、宿舎等に係る公園計画について十分検討し、必要があれば計画の変更等をも行なうものとすること。
   なお、保護に関する公園計画についても海中及び陸上の景観の保護が一体的に図られるようその変更についてあわせて検討する必要があること。
 3 関連地方行政機関等との協議について
   国定公園の海中公園地区の指定等に関し、厚生大臣に申し出るときは、あらかじめ水産主管部(局)及び土木主管部(局)と調整するとともに、教育委員会、地方建設局、通商産業局、海運局、陸運局、港湾建設局、管区海上保安本部、関係港湾管理者及び地元漁業関係者等地元関係者等に十分連絡協議すること。
第2 海中公園地区等の景観の保護について
 1 許可を受けることを要しない漁業のための行為について
   改正後の自然公園法(以下「法」という。)第18条の2第3項ただし書後段の「第1号、第4号及び第5号に掲げる行為で漁具の設置その他漁業を行なうために必要とされるもの」に該当する行為を例示すれば次に掲げるものであること。
  (1) 漁具の設置
  (2) 漁具の利用
  (3) 漁具若しくは漁業に関する信号又はこれらに必要な設備の設置
  (4) 漁業に必要な目標の保存又は設置
  (5) 漁場の造成、改良(大規模なものを除く。)及び漁業権又は入漁権に基づく管理行為
  (6) 漁場の標識の設置
  (7) 漁船の繋留又は停泊
  (8) 漁具干場、漁舎、漁船漁具保全施設等の工作物の設置
 2 動植物の指定について
   法第18条の2第3項第2号の規定により厚生大臣が指定する動植物の種類は、国立・国定公園ごとに海中公園地区における学術的価値のあるもの又は海中景観を構成する主要な動植物とする。なお、指定に当たつて漁業の操業の支障とならないよう地元漁業関係者の意見を徴するものとすること。
 3 海中公園地区内の行為の許可の基準について
   法第18条の2第3項各号に掲げる要許可行為については、いずれも海中公園地区の保護上重大な支障を及ぼすおそれがあるものであるので、その許否の決定に際しては慎重に検討されたく、この許可基準については近く通達する予定であること。
 4 海中公園地区の周辺1キロメートルの海面の普通地域について
   海中公園地区に隣接する海面における各種の行為が海中公園地区に及ぼす影響が少なくないことにかんがみ、法第20条第1項を改め、海中公園地区の周辺1キロメートルの海面の普通地域においては要届出行為を追加したが、これらの届出があつたときは、その影響についてすみやかに検討し、必要があれば、法第20条第2項又は第4項の規定を適用するものであること。
 5 海面の所有権について
   海面及び海底は公共用の国有財産であるとされているので、海底に工作物を定着させる等の行為については、海面、海底の財産管理者と十分連絡協議し各種処分に矛盾のないようにすること。なお、海面、海底は特に公益性の高い工作物以外には使用許可しないこととされているので了知されたいこと。
第3 海中公園地区における利用について
 1 海中公園地区における利用のための規制について
   海中公園地区においても、法第24条の規定により特別地域及び集団施設地区と同様公園の利用を妨げる行為をしてはならないこととしたこと。
 2 利用施設の安全性について
   海中公園地区の利用の促進に当つては公園利用者の安全が第一に計られねばならないものであること。従つて、施設の安全性が法令上確認されなければならないことはいうまでもなく、定員の遵守、気象、海象の変化に対する対策等について十分指導監督を行なうべきこと。
第4 その他
 1 国立公園の海中公園地区の周辺の海面の普通地域において、公園の利用に資すると考えられる施設の新築、改築又は増築に係る法第20条第1項の届出があつたときは、すみやかに当職へその処理につき協議されたいこと。また、国定公園の海中公園地区及びその周辺の区域において、公園の利用に資すると考えられる施設の新築、改築又は増築に係る法第18条の2第3項又は法第20条第1項の規定による申請又は届出があつたときは、当分の間、すみやかに当職に報告されたいこと。
 2 自然公園法の一部改正に伴ない、また行政の簡素化等のため、近く自然公園法施行令及び自然公園法施行規則が一部改正される見込みであること。

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