法令・告示・通達

自然公園法施行規則の一部を改正する省令の施行について

  • 公布日:平成16年4月1日
  • 環自国発040401001

(自然環境局長から各地区自然保護事務所長あて)
 自然公園法施行規則の一部を改正する省令(平成16年環境省令第6号)は、平成16年3月29日に公布され、平成16年4月1日から施行されることとなった。
 その内容等は次のとおりであるので、了知の上、その適切な施行に努められたい。

第1 改正の趣旨

  近年の新エネルギー導入促進施策の拡大等の社会的動向を反映して、各地で急速に風力発電の導入が進みつつあり、国立・国定公園内においても風力発電施設の設置に関する取扱方針を明確にする必要性が高まっていた。これを踏まえ、当省においては「国立・国定公園内における風力発電施設設置のあり方に関する基本的な考え方」(平成16年2月環境省自然環境局。以下「基本的考え方」という。)を取りまとめたところである。今回の自然公園法施行規則の改正は、この「基本的考え方」の内容を受け、風力発電施設の新築、改築及び増築に関する許可の審査基準を新たに定めるとともに、併せて自然環境保全に関する他法令との整合を図るための所要の改正を行うものである。

第2 風力発電施設の新築等に関する許可の審査基準の追加(第11条第11項関係)

  環境大臣又は都道府県知事が自然公園法(昭和32年法律第161号)第13条第3項第1号、第14条第3項第1号及び第24条第3項第1号の規定により特別地域、特別保護地区及び海中公園地区内において風力発電施設の新築、改築及び増築の許可をするに当たっては、従前、改正前の自然公園法施行規則(昭和32年厚生省令第41号)第11条第12項及び第32項により審査を行っていたところであるが、今般新たによるべき基準として、以下の内容を定めることとした。

  1.  ① 当該風力発電施設の色彩及び形態がその周辺の風致又は景観と著しく不調和でないこと。
  2.  ② 当該風力発電施設の撤去に関する計画が定められており、かつ、当該風力発電施設を撤去した後に跡地の整理を適切に行うこととされているものであること。
  3.  ③ 当該風力発電施設に係る土地の形状を変更する規模が必要最小限であると認められること。
  4.  ④ 支障木の伐採が僅少であること。
  5.  ⑤ 以下の規定の例によること。ただし、学術研究その他公益上必要であり、かつ、申請に係る場所以外の場所においてはその目的を達成することができないと認められる風力発電施設の新築、改築又は増築にあっては、この限りでない。
    1.   一 次に掲げる地域内において行われるものでないこと。
      1.    ア 特別保護地区、第1種特別地域又は海中公園地区
      2.    イ 第2種特別地域又は第3種特別地域のうち、植生の復元が困難な地域等(次に掲げる地域であって、その全部若しくは一部について文化財保護法(昭和25年法律第214号)第69条第1項の規定による史跡名勝天然記念物の指定若しくは同法第70条第1項の規定による史跡名勝天然記念物の仮指定がされていること又は学術調査の結果等により、特別保護地区又は第1種特別地域に準ずる取扱いが現に行われ、又は行われることが必要であると認められるものをいう。)であるもの
        •     ・高山帯、亜高山帯、風衝地、湿原等植生の復元が困難な地域
        •     ・野生動植物の生息地又は生育地として重要な地域
        •     ・地形若しくは地質が特異である地域又は特異な自然の現象が生じている地域
        •     ・優れた天然林又は学術的価値を有する人工林の地域
    2.   二 当該風力発電施設が主要な展望地から展望する場合の著しい妨げにならないものであること。
    3.   三 当該風力発電施設が山稜線を分断する等眺望の対象に著しい支障を及ぼすものでないこと。
  6.  ⑥ 野生動植物の生息又は生育上その他の風致又は景観の維持上重大な支障を及ぼすおそれがないものであること。
      当該基準の運用にあたっては、「自然公園法の行為許可の基準の細部解釈及び運用方法について」(平成12年8月7日付け環自計第171号・環自国第448―1号環境庁自然保護局長通知)によるほか、「基本的考え方」の内容を踏まえて適切な施行を図られたい。
      なお、当該基準には経過措置が置かれており、施行日前に申請がされた行為について、施行日以降に行為の許可又は不許可の処分を行う場合には従前の基準が適用される。

第3 国立公園の特別地域等における許可等を要しない行為についての鳥獣保護法等の規定との整合性の確保(第12条第27号の3関係)

  国立公園において、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律(平成14年法律第88号。以下「鳥獣保護法」という。)第9条第1項の規定による環境大臣の許可に係る鳥獣の捕獲等を行う場合は、改正前の自然公園法施行規則第12条第27号の3及び第13条第1号の規定により、自然公園法第13条第3項及び第14条第3項の許可又は届出を要しないこととされている。
  一方、鳥獣保護法第9条第13項の規定により、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(平成4年法律第75号。以下「種の保存法」という。)第4条第3項に規定する国内希少野生動植物種及び同法第5条第1項に規定する緊急指定種に係る鳥獣保護法第9条第1項の鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等については、種の保存法第10条第1項の許可を受けたとき、又は同法第54条第2項の規定により国の機関が環境大臣に協議をしたとき若しくは地方公共団体が環境大臣に協議しその同意を得たときは、鳥獣保護法第9条第1項の許可(環境大臣に係るものに限る。)を受けることを要しないとされているが、このような場合についても、「鳥獣保護法第9条第1項の規定による環境大臣の許可に係る」ものとして、改正前の自然公園法施行規則第12条第27の3号の規定の対象となるか否かについては必ずしも明らかではない。
  このため、今回の改正では、国立公園における上記の種の保存法第10条第1項の規定による大臣の許可に係る行為等について、特別地域及び特別保護地区内における許可又は届出を要しない行為として改正省令第12条に明記することにより、自然環境保全に関する他法令の不要許可行為等に係る規定との整合を図るものである。

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