法令・告示・通達

国立公園内(普通地域を除く。)における各種行為に関する審査指針の細部の解釈及び運用の方法について

  • 公布日:昭和50年3月19日
  • 環自企148号

[改定]
昭和56年7月1日 環自保264号

(国立公園管理事務所長国立公園管理員都道府県知事あて環境庁自然保護局長通達)
 国立公園内(普通地域を除く。)における各種行為に関する審査指針については、昭和四九年一一月二〇日付け環自企第五七〇号により、環境庁自然保護局長名をもつて通達したところであるが、今般審査指針の細部の解釈及び運用の方法を別紙のとおり定めたので、通知するものである。今後、審査指針の適用にあたつては本通知に定めたところと併せて運用されたい。

別表

 一 一般的共通事項

  1 審査指針の施行日

    審査指針は、昭和五〇年四月一日から施行するものとされているが、これは同日以降に受理された申請について、審査指針を適用するという趣旨である。従つて、昭和五〇年三月三一日以前に受理された申請については従前の例によるものである。

  2 国定公園内(普通地域を除く)における各種行為の取り扱い

    国定公園内における各種行為についても、原則として審査指針と同様の取扱いがなされることが適当である。

  3 風致景観に著しい支障を与える特別な事由が認められる場合

    国立公園内において自然公園法による許可を要する行為については、各種行為の区分に応じ、審査指針を適用して判断されるべきことは当然である。
    しかし、当該行為が審査指針に掲げる全ての要件に該当する場合であつても、その行為が具体的な当該地域の風致景観に著しい支障を与えることが明らかな場合においては自然保護の全体的な立場からその行為を不許可とすべき場合であるという趣旨である。
    とくに、以下のような場合は、その典型的な例と考えられる。

  1.    (一) 射撃場、オートレース場、ある種の工場の設置等、その行為により騒音、悪臭、ふんじん等の発生により当該行為地周辺の風致に著しい支障を与えることが明らかな場合。
  2.    (二) 自己の所有地において住宅、別荘等を新築する者が、その所有地内の地の場所に新築しても特別な犠牲を払うことにもならず、かつ他の場所に新築することによつて周囲の風致景観に与える支障を少なくしうるにもかかわらず、あえて風致景観に与える支障がより大きい場所に住宅、別荘等を新築しようとする場合。

  4 密接不可分の関係にある行為

    ある行為の当然の帰結として予測され、かつ当該行為と密接不可分の関係にある行為が、自然公園法により不許可となることが確実な場合は、たとえその行為自体は審査指針の要件に全て合致するものであつても許可しないことができる。このような例としては、地質調査ボーリングが審査指針の要件に全て合致していても、これと密接不可分の関係にある工作物の新築が不許可となることが確実である場合に地質調査ボーリングを不許可とする事例が考えられる。このような取り扱いとするのは、あとに続く行為が不許可になればその予備的行為そのものが無意味となるので申請者の便宜と自然公園法による処分の円滑な実施を確保するためである。

  5 大規模な開発行為

  1.    (一) 大規模な開発行為として、事前の総合調査を行わなければならない行為は、おおむね以下のものである。
    1.     ア 一ヘクタール以上の面的拡がりをもつ道路の新築以外の開発行為(農林漁業のために反復継続して行われるものは含まない。)
    2.     イ 延長が二キロメートル以上又は幅員が一〇メートル以上となる計画になつている道路の新築(自然公園法による許可を現に受け又
      受けることが確実である行為の行われる場所に到達するために設けられる道路の新築を除く。)
    3.     ウ その他当該行為地の周辺の自然環境に与える影響が著しいと予想される行為
  2.    (二) 大規模な開発行為について、事前に総合調査をする事項は、原則として、以下のアからカに掲げる事項である。(一)に掲げる行為についての申請を受付けるにあたつては、アからカに掲げる事項のうち必要と認められる事項について、当該行為の規模及び性質からみて必要な程度まで詳細化して記した資料を申請者に提出させることとする。なお、アからカに掲げる事項以外のものについても当該行為の規模及び性質からみて必要と思われる事項についての資料を適宜追加させることとする。
    1.     ア 当該行為地及び当該行為の影響が及ぶ地域の植生及び動物相その他の自然の現況
    2.     イ 当該行為地及び当該行為の影響が及ぶ地域の風致景観の特質
    3.     ウ 当該行為のもたらす自然的、社会経済的効用
    4.     エ 当該行為が自然環境に与える影響の予測及びそれに対する影響軽減措置
    5.     オ 当該行為地の周辺における公園利用の実態
    6.     カ 他の方法によつても当該行為の目的を達成しうる代替案が考えられる場合には、それらの代替案と当該行為とを自然環境の保全の観点から比較した結果

  6 学術研究その他公益上の必要性

  1.    (一) 学術研究のため必要な行為とは、その行為の主たる目的が学術研究のためになされるものをいい、単に学術研究が付随的な目的となつている行為は学術研究のため必要な行為とは認めないので、この観点から申請行為に関し、その申請主体、申請の趣旨、内容効果等を十分審査する必要がある。
  2.    (二)
    1.     ア 公益上必要な行為とは、その行為が直接的に公益に資するものに限定して考えるべきであり、たとえば、土地収用法第三条各号に掲げるような行為、自然環境の保全を目的とした行為等が考えられる。
    2.     イ 公益上必要と認められる行為であつて、当該地域以外の地域においてはその目的を達成することができないと認められるものとは(ア)当該行為の目的、内容からみて必然的にその行為地が限定されるもの、又は(イ)当該行為の目的、内容からみて、その行為地が一定の範囲の地域内に限定され、かつ当該範囲の地域外で行うことが、経済的その他の観点から見て著しく不合理であるものをいう。(ア)の例としては、現に地すべりが起きている土地又はそのおそれが顕著な土地における地すべり防止工事に関連してなされる行為、(イ)の例としては、ある一定の区域を避けて設置するとその設置の意味がなくなつてしまう航路標識の新築が考えられる。

  7 特別保護地区、海中公園地区又は第一種特別地域に準じて取扱う地域

    その地域の自然的価値が、特別保護地区、海中公園地区又は第一種特別地域と同じ程度に高い地域であつて、その地域が狭少であり、又はその自然の実態からみて、線引きにより特別保護地区、海中公園地区又は第一種特別地域に指定することが技術的に困難であるものについて、特に貴重な自然を有する特定地域の保護のため、特別な配慮を行うものとする趣旨である。
    したがつて、このような取扱いがなされるべき例としては、審査指針に掲げられた地域であつて、名勝天然記念物に指定され、又は公の学術調査の結果きわめて高い学術的価値があると明らかに認められた地域等となろう。

 二 個別的事項

   審査指針の用語、要件等の解釈、取扱いは、以下のとおりとする。

  1.   1 第一・1 「建築物」
        土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するものをいい、建築設備(建築物に設ける電気、ガス、給水、排水、暖房、冷房、消火、排煙若しくは汚物処理の設備又は煙突、昇降機若しくは避雷針をいう。)を含むものとする。(審査指針及び本通知全体において同じ。)
  2.   2 第一・1・一 「従前の建築物の規模をこえないもの」
        従前有していた機能を復活させるため、止むを得ず規模が多少こえることとなる場合も含むものとする。(第一・4・一において同じ。)
  3.   3 第一・1・二・(1)・ア 「主要な展望地」
        利用者の展望の用に供するための園地、広場、休憩所、展望施設の他、公園事業たる道路(駐車場を含む。)のうち利用者の展望の用にも供せられている区間も含まれる。(第一・1・二・(2)・イ、第一・1・二・(3)・ア、第一・1・二・(4)・ク、第一・1・二・(5)・カ及び第一・4・二・イにおいて同じ。)
  4.   4 第一・1・二・(1)・ウ
        屋根の形態については、陸屋根を避け、勾配屋根とさせる等固い印象を与えないものが望ましい。屋根及び壁面の色彩については、原色を避けることは勿論、公園利用者に必要以上に強い印象を与える色彩は用いないようにさせる必要がある。また、色彩数も最小限にとどめさせることが望ましい。(第一・1・二・(2)・エ、第一・1・二・(3)・ウ、第一・1・二・(4)・コ及び第一・1・二・(5)・クにおいて同じ。)
  5.   5 第一・1・二・(1)・エ 「撤去後の跡地の整理」
        当該地に建築物が存する以前の土地の状態に近い状態に復する行為をいう。なお、許可をする場合には、撤去後に跡地を整理することを条件として附す必要がある。
  6.   6 第一・1・二・(2) 「当該特別地域内に居住することが必要と認められる者」
        当該公園内において既に執行されている、若しくは執行されようとしている公園事業に従事する者、当該公園内において農林漁業、鉱業、採石業等土地に定着した産業に従事する者、当該特別地域内において現に行われている事業に従事する者、都市計画法第三四条第九号に定める開発行為として、特別地域内に住宅の新築、改築若しくは増築を行おうとする者であつて、当該行為にかかる都道府県知事への届出を審査指針施行の日前に既に了していたもの又は審査指針の施行の日現在、当該特別地域内に現に居住していた者から相続を受けた者等が含まれる。なお、現居住環境が著しく悪化したために健康を害し、当該施別地域内に転居する必要があると認められる者(医師の診断書等により当該事情が立証される者に限る。)を含むものとする。
  7.   7 第一・1・二・(2) 「住宅」
        専ら、本要件に該当する者のみが居住するための建築物をいい、集合住宅を含むものとする。この場合の集合住宅には第一・1・二
    (4)の要件は適用させない。(第一・1・二・(3)において同じ。)
  8.   8 第一・1・二・(2) 「住宅部分を含む建築物」
        同一建築物内に当該建築物の所有者自からの居住する部分を有する建築物をいうものであり、店舗併用住宅、民宿等はこれに含まれる。(第一・1・二・(3)において同じ。)
  9.   9 第一・1・二・(2) 「用途上不可分の関係にある建築物」
        住宅に附随して設けられる物置、車庫等、主たる建築物の用途を補完するために附随して設けられる建築物又は研修所等における宿泊棟、研修棟、食堂棟、管理棟のようにいずれをとつても互いに補完しあう関係にある建築物のことをいうものとする。従つて、貸別荘群と管理棟との関係はこれに含まれない。(第一・1・二・(3)、第一・1・二・(4)及び以下本通知において同じ。)
  10.   10 第一・1・二・(2)・ア 「特定の建築設備を除いて算定した建築物の高さ」
        避雷針及び煙突(寒冷地における暖房用等必要最小限のものに限る。)を除いて、最低地盤面から建築物の最高部までの高さをいうものとする。
  11.   11 第一・1・二・(4) 「集合別荘」
        同一棟内に、独立して別荘(保養所を含む。)の用に供せられる部分が五つ以上ある建築物をいうものとする。
  12.   12 第一・1・二・(4) 「集合住宅」
        同一棟内に、独立して住宅の用に供せられる部分が五つ以上ある建築物をいうものとする。
  13.   13 第一・1・二・(4) 「分譲ホテル」
        各室を分譲又は貸付することを目的として設けられるホテル型式の建築物をいうものとする。
  14.   14 第一・1・二・(2)及び(4) 「分譲地等」
        分譲することを目的とした一連の土地又は売却すること、貸付すること、若しくは一時使用させることを目的とした建築物が二棟以上設けられる予定となつている一連の土地をいうものとする。
        この場合、用途上不可分の関係にある建築物は一棟として算定するものとする。
        従つて、建売別荘地、貸別荘地、「離れ」式宿泊施設地等がこれに含まれる。(第一・1・二・(4)・ア、第一・2、第一・3、第一・3・一、第一・3・二、第一・3・二・ア、第一・3・二・ウ、第一・3・二・エ、第一・3・二・オ、第一・3・二・カ及び本通知において同じ。)
  15.   15 第一・1・二・(4)
        集合別荘、集合住宅、分譲ホテル又は保養所であつて、分譲地等内に設けられるものは、
        「分譲地等内に設けられる建築物」に含まれるものである。また、「分譲地等内に設けられる建築物」として本要件の全てを適用するのは、審査指針の施行日以後において、その造成にかかる行為について自然公園法の規定による申請をした分譲地等内に設けられる建築物に限るものとする。
        なお、審査指針の施行日前に、その造成にかかる行為について、申請をした分譲地等内に設けられる建築物については、建築面積の算定は建築基準法によるものとし、審査指針第一・1・二・(4)のエ・オ及びカは適用しないこととする。
        また、当該許可に際し、区画面積について条件が付されておらず、第一・1・二・(4)・イを適用することが困難であると認められるものについては、第一・1・二・(4)のイ及びウの代りに第一・1・二・(5)・イに掲げられている要件と同様の要件を適用することとする。
  16.   16 第一・1・二・(4)・イ 「敷地」
        一つの建築物又は用途上不可分の関係にある二つ以上の建築物がある一区画の土地をいうものとする。(第一・1・二・(4)・ウ、第一・1・二・(5)・イ、第一・3・二・エ・(イ)、第一・4・二・ア・(エ)及び第六・(1)及び本通知において同じ。)
  17.   17 第一・1・二・(4)・イ
        建築物の敷地界が所有界と一致している場合は問題はないが、貸別荘群のように、一連の土地に同種の建築物を多数設けるような場合には、個々の建築物の敷地を区画させ図面等により明定させる必要がある。(第一・1・二・(5)・イにおいて同じ。)
  18.   18 第一・1・二・(4)・イ 「保存緑地となるべき部分」
        審査指針第一・3・二のイ及びウに該当する土地のことである。
  19.   19 第一・1・二・(4)・イ
        「保存緑地」とされた土地では分譲地等の造成を目的とした道路又は上下水道施設が新築された後においては、これらを改築し、又は増築する場合以外には、現状を変更してはならないものとする。(第一・3・二・ア、第一・3・二・イ、第一・3・二・ウ、第一・3・二・エ・(ア)及び第一・3・二・エ・(イ)において同じ。)
  20.   20 第一・1・二・(4)・ウ 「建築面積」
        建築物の地上に露出した部分の水平投影面積をいうものとする。(第一・1・二・(4)・キ、第一・1・二・(5)・イ及び第一・1・二・(5)・オにおいて同じ。)
  21.   21 第一・1・二・(4)・ウ 「延べ面積」
        建築物の各階(地階を含む。)の床面積の合計をいうものとする。(第一・1・二・(5)・イにおいて同じ。)
  22.   22 第一・1・二・(4)・エ(第一・1・二・(5)・ウにおいて同じ。) 「建築物にかかる土地の地形勾配」
        建築物のかかる土地のうち最急部分の地形勾配を算定するものとするが、建築物の形態が複雑である場合等にあつては次の手順により算定する。
    1.    (一) 申請書に添付された地形図上において、土地の形状変更を行わずに建築物を設けたと仮定した場合の当該建築物の当該土地に接する部分の標高の最高点と最低点を選定する。(該当する点が複数存する場合には、最高に該当する点と最低に該当する点とを相互に結ぶ直線が最短となる場合の両点とする。)
      図:建築物のかかる土地のうち最急部分の地形勾配を算定
    2.    (二) 最低点と等しい標高の線上の、最高点から建築物の設けられる方向に向つて最短距離にある点と、当該最高点とを直線で結ぶ。同様に、最高点と等しい標高の線上の、最低点から建築物の設けられる方向に向つて最短距離にある点と、当該最低点とを直線で結ぶ。
      図:最低点と等しい標高の線上の、最高点から建築物の設けられる方向に向つて最短距離にある点と、当該最高点とを直線で結ぶ
    3.    (三) (二)の直線のうち短い方の直線の勾配を算定する。
  23.   23 第一・1・二・(4)・オ 「建築物にかかる土地及び周囲の土地」
        建築物が四囲からさえぎられることなく望見されることとなる場合には、当該地の風致景観に与える支障が大きいので、当該要件を定めたものである。従つて、この場合の周囲の土地の範囲は上記の趣旨を考慮して、それぞれ具体的な事例に即して判断されるべきものである。
  24.   24 第一・1・二・(4)・オ 「低木林地」
        気象条件等により平家建ての建築物が、四囲から容易に望見される程度の高さしか、樹木が生育し得ない樹林地をいうものとする。(第一・3・一・(ウ)において同じ。)
  25.   25 第一・1・二・(4)・オ 「高木の生育が困難な地域」
        例えば、砂丘、熔岩原等の土地をいう。(第一・3・一・(ウ)において同じ。)
  26.   26 第一・1・二・(4)・カ 「水平投影外周線」
        建築物の地上に露出する部分の水平投影外周線をいうものとする。なお、既に本要件に該当しない位置に存する建築物の改築又は増築にあつては、さらに本要件に定めた距離を縮めることのないよう指導する必要がある。(第一・1・二・(5)・エにおいて同じ。)
  27.   27 第一・1・二・(4)・カ・(ア)
        「主として公園利用に供せられる道路」は限定的に考えられるべきであり、公園利用上公園事業たる道路と同等の利用がなされている公道をいうものとする。「路肩」が明確でない場合には、道路として認識され得る部分の両端を適宜路肩として選定するものとする。(第一・1・二・(5)・エ・(ア)、第一・3・二・イ・(イ)、第一・4・二・アにおいて同じ。)
  28.   28 第一・1・二・(5)・イ及び第一・1・二・(5)・エ・(ウ)
        国有林借地、総理府所管地借地である等の理由により本要件を適用させることが不合理である場合には適用させなくてもよいが、例えば建築物と建築物との間隔を十分とらせる等結果的に適用させたと同様の効果が発揮できるよう指導する必要がある。
  29.   29 第一・2 「車道」
        車両の用にも供しうる道路をいうものとする。
  30.   30 第一・2・Ⅰ 「車道の新築」
        従来車道の開設していない土地に新たに車道を設けることをいい、既設の車道を延長する行為を含むものとする。
  31.   31 第一・2・Ⅰ
        砂防工事等を施行するために設けられる車道等については、砂防工事等の施行により、当該地域周辺の自然の環境がより保全されることが期待される場合もあることにかんがみ、第一・2・Ⅰ・一の各号に掲げる地域におけるものであつても、第一・2・Ⅰ・二の各号に定める要件に該当するものは許可できるものとする。
        なお、この場合にも、許可する際には、車道の設置目的たる工事の終了後は、補修時を除き、通常は使用されないような措置を講じることを条件として附すべきである。
  32.   32 第一・2・Ⅰ・一 「地表に影響を及ぼさない方法」
        墜道を想定しているものであるが、墜道であつても、新築、改築又は増築により、地下水脈が切断されること等により、地表の植生等に影響を与えることが予想されるもの、又は排気口が第一・2・Ⅰ・一の各号に掲げる地域の地表に露出することとなるものは、地表に影響を及ぼさない方法とは認めないこととする。
  33.   33 第一・2・Ⅰ・二・ア・(エ)
        この例としては、治山工事用車道等であつて、工事終了後は通常使用されないような車道が考えられる。なお、許可する場合には、工事終了後は、通常使用されないような措置を講じることを条件として附す必要がある。また、当該治山工事等が自然公園法による許可を要しない場合も本要件に該当する。
  34.   34 第一・2・Ⅰ・二・ア・(オ)
        この例としては、自然公園法による許可を受けて新築されようとしている休憩所等を利用するための車道が考えられる。なお、当該休憩所等の新築が、自然公園法による許可を要しない場合も本要件に該当する。
  35.   35 第一・2・Ⅰ・二・イ
        許可をする場合には、盛土部分の土砂が流出又は崩壊しないような措置を講じるべきことを条件として附す必要がある。(第一・2・Ⅱ・アにおいて同じ。)
  36.   36 第一・2・Ⅰ・二・ウ
        特別地域の風致に支障をきたすような残土の処理方法は認めないという趣旨であり、特別地域外に搬出することが著しく困難であると認められるものについては、捨土の流出・崩壊防止措置及び捨土地の緑化措置が十分講じられる計画になつているものに限り、例外的に第二種、第三種の特別地域内でも処理することを許容するものとする。
        なお、許可をする場合は、当該計画の履行を条件として附すべきである。(第一・2・Ⅱ・イにおいて同じ。)
  37.   37 第一・2・Ⅰ・二・ウ 「残土」
        工事の施行に伴い生ずる土砂のうち不要となる土砂をいうが、自然公園法による許可を受けて行われる行為又は許可を要しない行為に流用されるものは、ここでは残土として取り扱わないものとする。(第一・2・Ⅱ・イにおいて同じ。)
  38.   38 第一・2・Ⅰ・二・エ
        ただし書きにより困難であると認められる場合を除き、原則として行為地の周辺に生息する植物を植栽することにより緑化を行うという趣旨であるが、入手困難である等同種の植物を用いることが困難である場合又は行為地周辺の状況に照らして異種の植物を用いても異和感を与えない場合には、異種の植物を用いることも許容するものとする。
        なお、許可をする場合には、当該緑化措置により、のり面を緑化すべきことを条件として附す必要がある。(第一・2・Ⅱ・ウにおいて同じ。)
  39.   39 第一・2・Ⅱ 「車道の改築」
        既存の車道の幅員をこえない範囲内の舗装、こう配の緩和、線形の改良又は前記の行為とあわせて行われるのり面の改良等をいうものとする。
  40.   40 第一・2・Ⅱ 「車道の増築」
        既存の車道の幅員を拡大する行為をいうものとする。
  41.   41 第一・3・二・ア
        許可をする場合には、当該計画どおりの面積で分譲することを条件として附す必要がある。
  42.   42 第一・3・二・イ・(ア) 「地形勾配が三〇%をこえる傾斜地」
        申請書に添付された地形図上におとした三〇メートルメツシユごとに判断するものとし、メツシユの一辺又は対角線を基線として測定した勾配のいずれかひとつでも、三〇%をこえるメツシユの区域内全域を三〇%をこえる傾斜地とする。
        なお、この場合、地形勾配が三〇%を超えるか否かの算定は、等高線が基線と交差する本数を数えることで足りるものとし、その本数(メツシユの頂点を通過するものは含めない。また、同一標高であるものは一本と数える。)が、下表に掲げる数以上の場合に、当該勾配は三〇%をこえるというものとする。
        なお、保存緑地として残させるにあたつては、三〇%をこえる傾斜地の周辺地域も必要に応じ加え、景観上不自然とならないよう指導すべきである。

    等高線
    一m間隔の等高線
    二m間隔の等高線
    基線
    周辺の一辺
    一〇
    対角線
    一五

     (例) 勾配が三〇%をこえるものとする場合(一m間隔の等高線)
    (例) 勾配が三〇%をこえるものとする場合(一m間隔の等高線)1
    (例) 勾配が三〇%をこえるものとする場合(一m間隔の等高線)2
    (例) 勾配が三〇%をこえるものとする場合(一m間隔の等高線)3
  43.   43 第一・3・二・イ及び第一・3・二・ウ
        許可をする場合には、当該計画で保存緑地とされることになつている土地は、申請者が保有して保存緑地として残すか、もしくは売買するときも、当該緑地は保存緑地となつている旨を購入者に通知すべきことを条件として附す必要がある。
  44.   44 第一・3・二・エ
        (ア)の図面及び(イ)の書面文案を申請にあたつて添付させ、本要件で要求されている内容になつていることを確認するとともに、許可をする場合には、申請者は分譲の際、購入者に対し、申請どおりの図面を明示すること及び申請どおりの文案の書面をもつて通知することを条件として附す必要がある。
  45.   45 第一・3・二・カ
        二〇ヘクタールをこえる分譲地等の造成にかかる道路、上下水道施設の新築は原則として許可しないという趣旨である。二〇ヘクタールをこえる分譲地等の造成がなされることが明らかな計画になつているものにあつては、その計画のうち二〇ヘクタール以下の分譲地等の造成にかかる道路、上下水道施設の新築のみを許可の判断の対象とするものとし、さらに、この部分を許可した場合であつても、これに続く分譲地等の造成にかかる道路、上下水道施設の新築の許否の判断は、前に許可したものの分譲地等の造成が、第一・3に掲げる全ての要件に合致する方法等で実際になされたことを確認したうえで行うものとする。
        なお、この場合、一回の許可にかかる分譲地等の相互間には十分な緩衝緑地を設けさせることにより、各分譲地等が独立した形態とみなせうるよう指導すべきである。
  46.   45の2 第一・四 「屋外運動施設」
        もつぱら屋外において運動を行うために設けられる施設をいい、テニスコート、プール、スケート場等をいうものとする。
        なお、本区分は、当該屋外運動施設の表面がコンクリート、アスフアルト、アンツーカー、クレイ、人工芝等によつて被われることになつている場合に適用するものとし、単に地ならしする程度の場合には第八を適用するものとする。
  47.   45の3 第一・四・二・イ
        テニスコート等の屋外運動施設と管理棟等の建築物が併設される場合が考えられるが、こうした場合にあつても建築物については第一・一が適用されるので、第一・一・二各区分に掲げる建築物ごとに定められている敷地面積に対する割合を超えた建築物は、当然審査指針に適合しない。なお、この場合、敷地面積として算定する土地が屋外運動施設の敷地面積として算定する土地を含むこととしても差し支えないものとする。
  48.   46 第二・一 「地域住民の日常生活の維持のために必要と認められるもの」
        この例としては地域住民が自己の用に供する薪炭を得るために行う木竹の伐採が考えられる。
  49.   47 第二・一 「測量のため行われるもの」
        測量のために行われる木竹の伐採であつても、当該測量の目的となる行為が自然公園法により許可される見込みのないものについては、審査指針の頭書により許可されないのは当然である。
  50.   48 第二・二・イ
        伐採予定森林が比較的大面積にわたる場合には、定められた択伐率内において伐採を平均化させる必要があるという趣旨である。
        この趣旨にかんがみ森林の最小区分内においても伐採が一部の地域に集中しないよう指導する必要がある。
        なお、森林の区分としては、林班、小班、所有別等が考えられる。(第二・三・(1)・アにおいて同じ。)
  51.   49 第二・二・イ 「当該区分の現在蓄積」
        当該森林区分内に存する胸高直径三センチメートル以上の立木の材積の総和をいうものとする。(第二・三・(1)・アにおいて同じ。)
  52.   50 第二・二・ウ 「標準伐期令に見合う年令」
        森林法第五条第二項第三号の規定により定められた樹令をいうものとする。(第二・三・(1)・イ及び第二・三・(2)・アにおいて同じ。)
  53.   51 第二・三
        第二種特別地域においては、原則として択伐法によらせることとし、皆伐法をとることができるのは、当該行為が風致の維持上支障のない場合に限るものとする。
  54.   52 第二・三・(2)・イ 「疎密度三」
        当該伐区内に存する立木の樹冠の水平投影面積の総和を伐区面積で除したものが3/10であることをいうものとする。
  55.   53 第三・Ⅰ 「露天掘」
        露出した鉱物もしくは土石又は表土を除いて露出させた鉱物もしくは土石を直接掘採もしくは採取することをいうものとする。
        ただし、このようなものであつても掘採または採取の面積が一平方メートルを越えないものは第三・Ⅰにより取扱うものとする。(第三・Ⅱ、第三・Ⅱ・aにおいて同じ。)
  56.   54 第三・Ⅱ
        土石の採取を行うことにより敷地を造成し、工作物を新築し、改築し、又は増築する行為については工作物の新築および土石の採取許可申請として取扱うこととされている。このような場合の土石の採取は、露天掘であつても行為の主たる目的である工作物の新築・改築もしくは増築の許否の判断に従うこととする。
        ただし、この場合、土石の採取にかかる面積および量は必要最小限にとどめなければならないのは当然である。
  57.   55 第三・Ⅱ・a
        審査指針においては、地形そのものを改変させてしまう露天掘による土石の採取は原則として許可されないこととなつている。
        しかし、現に生業として継続されてきた土石の採取行為が即許可されなくなつてしまうのは当該行為者等の生活をおびやかすことになり適当でない。
        したがつて、第三・Ⅱ・アに定める期間・規模は、行為者等の生活を守るために必要な範囲に限定されるべきである。また、この場合できるだけ近い将来に終掘させるという方向で指導するのが適当である。
  58.   55の2 第三・Ⅱ・a 「自然公園法の許可等」
        普通地域から特別地域に新たに指定された地域における従前の届出等をいう。
  59.   56 第三・Ⅱ・a・Ⅰ
        許可する場合には、掘採又は採取終了後跡地を整理することを条件として附す必要がある。
  60.   57 第三・Ⅱ・c 「現地形を大幅に改変するおそれがないもの」
        この例としては、転石を採取するもの、又は田畑等の地下二メートル程度に存する土石を採取するもので、跡地に表土を埋戻すことによりほぼ採取前と同様の状態に復することが可能であるものが考えられる。  58 第三・Ⅱ・d・ア 「露天掘以外の方法によることが著しく困難と認められるもの」
        鉱業権の対象となる鉱物が地表近くに存在する場合等であつて、露天掘以外の方法で掘採することが露天掘で掘採する方法に比して技術的、経済的に著しく不合理と認められるものをいうものとする  59 第四・ア・(イ)
        この例としては、地域住民が自己の用に供するため引水する行為等が考えられる。
  61.   60 第四・イ
        「水位の変動についての計画が明らかなもの」とは、当該行為により水位または水量が現状と異なることとなる時期およびその範囲ならびに変動量に関する計画が明らかになつているものをいうものとする。
        本要件は、単に上記計画内容のみから判断しても、地に資料を参照するまでもなく、風致維持上または生物の生息上重大な支障が生ずることが明らかなものは許可しないという趣旨である。
  62.   61 第五・ア 「技術的に最良の機能を有すると認められるもの」
        当該排水の量、排出先水域の現況にかんがみ合理的である範囲内で、申請時において、わが国で実用化されている汚水処理施設のうち、当該地域の気象条件等からして最高水準の浄化機能を発揮しうるものをいうものとする。
  63.   62 第五・イ
        第五、アの要件を満たす汚水処理施設を用いた場合であつても、当該湖沼等の現況を保全しえないと認められる排出は、これを許可しないものとし、他の方法により汚水等の処理を行わせるという趣旨である。
  64.   63 第六
        広告物等の掲出、設置又は表示を許可する場合には、目的、耐用年限等を勘案したうえ、設置期間を明確にするとともに、期間経過後又は腐朽、破損した場合にはただちに撤去し、跡地は風致の保護上支障のないよう整理することを条件として附す必要がある。
  65.   64 第六・(1)・ア 「表示面の面積」
        表示面の面積は以下の方法により算定するものとする。
    1.    (一) 表示板の場合
           表示板の面積を算定する。表示板の形状により板面積の算定が困難な場合には、当該表示板を内包できる長方形または円の面積を算定するものとする。
           なお、表示板が複数であり、かつ、それらが一連のものとなつている場合には、一連の表示板を内包できる長方形または円の面積を一表示面として算定するものとする。また、表示板の両面に表示されている場合は、両面合わせて一表示面とする。
      図:表示板の例1
      図:表示板の例2
      図:表示板の例3
           表示板が複数であり、かつ、それらが一連のものとなつている場合であつて、表示板の配列が同一平面上にない場合には、(三)により算定するものとする。
    2.    (二) 壁面等に表示する場合
           表示する文字等を内包できる長方形または円の面積を算定する。
           なお、表示する文字等が複数であり、かつ、それらが一連のものとなつている場合には、一連の文字等を内包できる長方形または円の面積を一表示面として算定する。
      図:壁面の例1
      図:壁面の例2
    3.    (三) 立体的な広告物の場合
          広告物の側面積を算定する。広告物の形状により側面積の算定が困難な場合には当該広告物を内包できる円柱または角柱の側面積を算定するものとする。
           なお、広告物が複数であり、かつ、それらが一連のものとなつている場合には、一連の広告物を内包できる円柱または角柱の側面積を一表示面として算定する。

      図:立体的な広告物の例1

      図:立体的な広告物の例2

      図:立体的な広告物の例3

      立面

      図:立体的な広告物の例4

      図:立体的な広告物の例5

      図:立体的な広告物の例6

      平面
  1.   65 第六・(2)・ア
  2.     第六・(2)に掲げる土地に誘導するという目的のため必要最小限のもののみを認めるという趣旨である。
        したがつて、設置場所は主要道路からの分岐点等に限られるべきである。
  3.   66 第六・(2)・イ
        一定の地域に個々の広告物が無秩序に多数設置される場合よりも、一つの広告物に統合される方が風致景観の維持上望ましい場合には、表示面積が一平方メートルをこえる統合広告物を認めるという趣旨である。ただし、この場合であつてもその統合広告物の表示面積は一〇平方メートル以下であり、かつ、個々の表示面積は一平方メートル以下でなければならない。
  4.   67 第六・(4)
        広告が表示されたベンチ、クズ篭等の簡易施設を設置する場合に適用するものであり、既設の簡易施設に表示する場合もこれに含むものである。
  5.   67の2 第8・一「学術研究その他公益上必要と認められるものであつて当該地域以外の地域においてはその目的を達成することができないと認められるもの」現に存する農地内において客土等を行うためになされる土地の形状変更を含むものとする。
  6.   68 第八・二・ア 「集団的に建築物を建築させるための敷地造成」
        いわゆるヒナ段式敷地造成をいうものであつて、道路、上下水道施設の設置のみにとどまらず、建築物を新築するための用地も含めた土地の形状変更を伴う造成をいうものである。
        したがつて、道路、上下水道施設の設置のみを行う分譲地等の造成は、工作物の新築として把握し、第一・3の適用を受けるものである。
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