法令・告示・通達

公害健康被害補償法の一部を改正する法律等の施行について

  • 公布日:昭和63年1月20日
  • 環保業32号

環境庁企画調整局環境保健部長から関係都府県知事、政令市長あて

 標記については、本日別途、環境事務次官及び環境庁企画調整局長より通知されたところであるが、第一種地域の指定解除後において、旧第一種地域に係る被認定者の当該認定に係る旧指定疾病(以下「認定疾病」という。)の進展過程において当該認定疾病を原疾患として二次的に他の旧指定疾病が起こること(以下「病像の変化」という。)により、当該認定疾病が他の旧指定疾病に変わつた場合又は他の旧指定疾病を併発した場合の取扱いについては、次によることとしたので、被認定者、医療機関等関係者への周知を図るとともに、適正な運用に努められたい。

第1 基本的考え方

  第一種地域の指定解除後においては、旧第一種地域に係る旧指定疾病について新たな認定の申請を行うことができないため、被認定者の認定疾病の病像の変化が生じた場合、新たに起こつた旧指定疾病について認定を行うことにより、当該旧指定疾病を本制度の対象とすることはできない。
  しかしながら、慢性気管支炎が肺気しゆに進展すること等は医学的に十分可能性があることであり、特に、病像の変化により認定疾病が他の旧指定疾病に変わつた場合、認定疾病は治つたとして認定の取消しを行うことは適当ではない。また、従来においても、第一種地域に係る四指定疾病の続発症について認定を行うとともに、診療報酬の請求、障害度の評価等においても認定疾病の続発症を考慮してきたところである。
  したがつて、第一種地域の指定解除後において、認定疾病の病像の変化が生じた場合は、認定疾病に係る診療報酬の請求、障害度の評価、認定の更新等において病像の変化によつて起こつた旧指定疾病を考慮することが適当である。また、法による補償措置の適切な実施のためには、被認定者の病状の的確な把握が重要であることから、病像の変化によつて起こつた旧指定疾病の病状を十分把握するための措置が必要である。
  このような基本的考え方に基づき、具体的には次のような取扱いを行われたい。

第2 診療報酬の請求、障害度の評価等について

  第一種地域の指定解除後における診療報酬の請求、障害度の評価及び起因死亡の審査に当たつては、昭和49年9月28日付け環境庁企画調整局環境保健部長通知(環保企第110号)に定める「指定疾病に係る診療報酬の請求及び指定疾病に係る障害度の評価等にあたつての続発症の範囲」に、病像の変化によつて起こつた旧指定疾病(ぜん息性気管支炎を除く。)は含まれるものとする。

第3 認定の更新について

  1.  1 第一種地域の指定解除後における認定の更新の審査において、認定疾病の病像の変化により、認定疾病が他の旧指定疾病(認定に係る続発症の範囲として認められている慢性肺性心、肺線維症等を含み、ぜん息性気管支炎を除く。以下同じ。)に変わつていること又は他の旧指定疾病を併発していることが認められ、かつ、認定疾病と病像の変化によつて起こつた旧指定疾病の医学的関連性が認められる場合は、認定の更新は認定疾病名で行うことができるものとする。
       この場合、被認定者の病状を的確に把握しておくことが重要であることから、病像の変化によつて起こつた旧指定疾病名を公害医療手帳の認定疾病の名称の欄に併記するものとする。
        例 ぜん息性気管支炎(病像の変化により、気管支ぜん息に変更)
          慢性気管支炎(病像の変化により、肺気しゆを併発)
       なお、更新される認定の有効期間については、認定疾病がぜん息性気管支炎であつて、病像の変化により他の旧指定疾病が起こつた場合は、公害健康被害の補償等に関する法律第8条第3項によつて準用される同法第7条第2項の規定を適用し、病像の変化によつて起こつた旧指定疾病についての公害健康被害補償法施行令第4条第1号に規定されていた認定の有効期間を考慮して、更新される認定の有効期間を定められたい。
  2.  2 認定の更新の審査の適正な実施に資するため、公害健康被害の補償等に関する法律施行規則第8条第1項第5号に規定する認定疾病について受けている療養の概要には、病像の変化によつて起こつた旧指定疾病について受けている療養の概要を記入できるものとする。また、同条第2項に規定する認定疾病についての医師の診断書には、病像の変化によつて起こつた旧指定疾病についての医師の診断及び認定疾病との医学的関連性について記入できるものとする。

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