法令・告示・通達

公害健康被害補償法による各種補償給付の取扱いについて

  • 公布日:昭和49年11月27日
  • 社保213号

[改定]

昭和51年5月12日 社保80号

(各都道府県・指定都市民生主管部(局)長あて厚生省社会局保護課長通知)

 公害健康被害補償法(昭和四八年法律第一一一号。以下「公害補償法」という。)が昭和四九年九月一日から施行され、同法に基づき、都道府県知事又は同法第四条第三項の政令で定める市(以下「政令市」という。)の長により認定を受けた者(以下「被認定者」という。)に対し、各種の補償給付が支給されることとなつたが、生活保護法(以下「法」という。)による被保護者がこれらの給付を受けた場合の取扱いは、下記のとおりであるので、了知のうえ、管下実施機関及び法の指定医療機関に対して指導の徹底を図られたい。
 なお、公害に係る健康被害の救済に関する特別措置法による各種給付の取扱いについて(昭和四五年二月六日社保第二四号)は廃止する。

1 療養の給付又は医療費の支給について

  1.  (1) 被認定者が公害健康被害補償法施行令(昭和四九年政令第二九五号)別表第一及び第二で定める疾病(以下「指定疾病」という。)にかかつている場合は、公害補償法による療養の給付又は医療費の支給が法の医療扶助に優先して行われるので、福祉事務所長は要保護者がこれに該当すると思われるときは、都道府県(政令市)公害主管部(局)と連絡をとり、当該要保護者が公害補償法による療養の給付又は医療費の支給を受けるよう配意すること。
       なお、公害補償法による療養の給付又は医療費の支給を受けられる者に対し、法による医療扶助を適用した場合における公害補償法第一四条第二項の規定に基づく求償の手続きは、別紙によつて行うものであること。
  2.  (2) 被認定者の指定疾病以外の疾病の医療については、公害補償法による療養の給付又は医療費の支給の取扱いは適用されないので、医療扶助を適用すること。

2 障害補償費、遺族補償費、児童補償手当及び療養手当について

  1.  (1) 介護加算額を除く障害補償費及び児童補償手当、遺族補償費並びに療養手当は、昭和三六年四月一日厚生省発社第一二三号・厚生事務次官通知「生活保護法における保護の実施要領について」第七の3の(2)のア及び(3)のテに従つて取扱うこと。
  2.  (2) 障害の程度が公害健康被害補償法施行令第一〇条又は第二〇条に規定する表の特級に該当する者に支給される介護加算については、収入として認定しない取扱いとするが、同手当の受給資格を有する者に対しては、その支給が行われる期間、生活保護法による保護の基準(昭和三八年四月厚生省告示第一五八号)別紙第一第二章の3の(4)又は(5)に規定する介護のための費用を算定する必要はないものであること。

3 遺族補償一時金について

  遺族補償一時金は、「生活保護法による保護の実施要領について」第七の3の(3)のオに基づき、「自立更生のために当てられる額」を収入として認定しないこと。

4 葬祭料について

  被認定者が、当該認定に係る疾病に起因して死亡したときは、法第四条及び公害補償法第一四条の規定に基づき、公害補償法による葬祭料の支給が法の葬祭扶助に優先して行われるものであること。この場合において当該葬祭料は、収入として認定しないものであること。
  なお、公害補償法による葬祭料の支給を受けられる者に対し、法による葬祭扶助を適用した場合における公害補償法第一四条第二項の規定に基づく求償の手続は、別紙によつて行うものであること。

別表

  公害補償法に基づく求償について

1 公害補償法による被認定者に係る通知

  補償給付の対象となる公害補償法による被認定者であつて、法の被保護者に該当する者については、都道府県知事又は政令市の長から都道府県(指定都市)民生主管部(局)生活保護担当課長に対し、次により通知がなされるものであること。

 (1) 通知の時期

  •   ア 被保護者が公害補償法による指定疾病にかかつていると認定されたとき。
  •   イ 被保護者で公害補償法による指定疾病にかかつていると認定された者の認定の効力が失われ、又は認定が取り消されたとき。

 (2) 通知される事項

  •   ア 指定疾病にかかつていると認定された被保護者を管轄する福祉事務所名
  •   イ 指定疾病にかかつていると認定された被保護者の氏名
  •   ウ 指定疾病の種類
  •   エ 公害医療手帳の記号番号
  •   オ (1)のアの場合においては、認定の申請年月日及び認定年月日
  •   カ (1)のイの場合においては、その事由及びその事由に該当した年月日

 (3) 通知の方法

   通知は各月分をまとめて行われる。

2 補償給付と法による給付との関係

  1.  (1) 既に、補償給付(療養の給付又は医療費及び葬祭料をいう。以下同じ。)がされた者については、同一の事由について、当該補償給付の価額の限度で、補償給付に相当する法による給付はしないものであること。
  2.  (2) 被認定者が死亡した場合においては、重複して葬祭料及び葬祭扶助の葬祭費を支払うことがないよう、公害主管部(局)との連絡を密にすること。
       なお、公害補償法による葬祭料については、指定疾病に起因して死亡した場合にその旨の認定がなされたうえ支給されるものであるので、その支給が遅れることが予想されるが、この場合は、とりあえず葬祭扶助を適用し、葬祭料の支給決定がされた後求償措置をとることとして差しつかえないこと。

3 都道府県知事又は政令市の長に対する求償

  1.  (1) 補償給付がされる前に、法の規定により同一の事由について補償給付に相当する給付がされたことが明らかとなつた場合における都道府県知事又は政令市長に対する求償は、別添1(様式)による文書に納入告知書を添え、これを当該公害主管部(局)に送付することにより行うこと。この場合において、求償事務を円滑に処理するため、事前に公害主管部(局)と福祉事務所において求償の範囲及び求償額について調整するよう配慮されたいこと。
       なお、求償額の確定等に必要な最小限度の書類(診療報酬請求明細書等の写)については、公害主管部(局)の求めに応じ、事前の調整又は正式の求償の際、これを送付するものであること。
  2.  (2) 公害補償法による療養の給付又は医療費は、指定疾病について行われるものであり、その具体的範囲は、別添2の昭和四九年九月二八日環保企第一一〇号環境庁企画調整局環境保健部長通知に示されているとおりであるので求償の際留意すること。

4 その他

  1.  (1) 都道府県(指定都市)民生主管部(局)生活保護担当課長は、1による通知を受けた場合、被認定者の氏名、その他の所要事項を所管の福祉事務所長に連絡する等その措置について遺憾のないよう取り扱われたいこと。
  2.  (2) 本通知に基づく求償にあたつては、指定疾病を発生させた原因者が明確に特定できるときは、法第六三条の規定を適用することも可能であるので、この場合には、昭和四七年一二月五日社保第一九六号本職通知「第三者加害行為による補償金、保険金等を受領した場合における生活保護法第六三条の適用について」の趣旨をふまえて、公害主管部(局)と連絡を密にし、事務処理の円滑な遂行を図ること。

 略

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