法令・告示・通達

硫酸ピッチの不適正処分等の防止について

  • 公布日:平成15年10月1日
  • 環廃産発031001003

(環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課適正処理推進室長から各都道府県・各政令市廃棄物行政主管部(局)長あて)
 廃棄物行政の推進については、日頃からご理解・ご支援を賜り、厚く御礼申し上げる。
 さて、近年、主に軽油引取税の脱税を目的として、A重油と灯油等を混和して軽油を密造し、その過程で生じる強酸性で油分を有する泥状の廃棄物(以下「硫酸ピッチ」という。)を不法投棄したり、長期間にわたり放置する等の事案が頻発している。これが雨水等と接触して亜硫酸ガスを発生させ、周辺の生活環境保全上の支障を生じかねない事態すら散見される。
 もとより、A重油と灯油等を混和して軽油を製造する際には、地方税法上知事の承認を必要とし、硫酸ピッチは、脱税を目的とした不正軽油の製造過程で生じる廃棄物であるから、密造行為そのものの発生防止が基本ではあるが、硫酸ピッチの不法投棄等事案の頻発と、その影響に鑑み、廃棄物部局においても、警察、都道府県税、石油流通、危険物保安、毒劇物管理等の担当部局・関係機関と連携し、情報の共有化を図り、硫酸ピッチの不法投棄等の防止に努められたい。
 この場合、硫酸ピッチがそれとは気づかれず保管等されているケースもあることから、ドラム缶等に保管されている油状、液状、泥状等の不審な廃棄物を発見した場合、硫酸ピッチであることを疑うとともに、必要に応じ速やかに水素イオン濃度等を測定する等により、硫酸ピッチの該否について確認しなければならない。硫酸ピッチである場合には、特別管理産業廃棄物に関する規制等について、廃棄物処理法違反があれば速やかに適切な対応をとり、警察等とも連携して、当該硫酸ピッチの所在が不明になること等を厳に防止しつつ、関係者に適正に処理させる必要がある。
 不法投棄等された状態で硫酸ピッチが発見された場合には、その実行者だけではなく、排出事業者等の関係者の把握に努め、速やかに措置命令を発出する等、生活環境保全上の支障が生じることのないよう、万全を期されたい。この場合、廃棄物処理法第一九条の九に規定する適正処理推進センター(財団法人産業廃棄物処理事業振興財団)による協力を求めることができるが、もとより行為者、関係者に対する対応の徹底が肝要である。さらに、硫酸ピッチの無害化処理の施設が必ずしも多くないことから、廃棄物処理センターの活用等についても併せて検討されたい。

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