法令・告示・通達

廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令等の施行について

  • 公布日:平成16年4月1日
  • 環廃産発040401006

(環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長から各都道府県・各政令市廃棄物行政主管部(局)長あて通知)

 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令(平成16年政令第5号)及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則及びポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法施行規則の一部を改正する省令(平成16年環境省令第8号。以下「改正省令」という。)の施行については、平成16年4月1日付け環廃対第040401008号・環廃産第040401005号により大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長から通知されたところであるが、なお下記の事項に留意の上、その運用に遺漏なきを期されたい。

第一 牛海綿状脳症に係る産業廃棄物処理業の許可の特例

  1. 1 不要となり廃棄物となった牛の脊柱(胸椎横突起、腰椎横突起、仙骨翼及び尾椎を除くものとし、以下「廃せき柱」という。)については、平成16年3月31日付け環廃対発第040331007号・環廃産発第040331007号により、既にその取扱いについて通知しているところであるが、牛海綿状脳症問題という特殊な事情にかんがみ、廃せき柱の適正な処理を確保するため、当分の間、廃せき柱のうち産業廃棄物であるものの収集又は運搬を業として行う者の産業廃棄物収集運搬業の許可を要しないこととしたこと。
      ただし、産業廃棄物処分業については許可不要とされていないことから、廃せき柱のうち産業廃棄物であるものの処分を委託する場合には有効な産業廃棄物処分業の許可を有する者に委託しなければならないこと。
  2. 2 廃せき柱のうち産業廃棄物であるものについて、収集若しくは運搬又は処分を委託する場合には、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号。以下「廃棄物処理法」という。)に基づき、書面による委託契約の締結等の委託基準の遵守、産業廃棄物管理票の交付等の義務が課されることとなるため、その円滑な実施につき、畜産部局と連携して、事業者に対する指導方御配慮願いたいこと。
  3. 3 廃せき柱のうち産業廃棄物であるものと、他の不要でない骨や内臓等又は改正省令による改正後の廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(昭和46年厚生省令第35号。以下「廃棄物処理法施行規則」という。)第9条第11号若しくは第12号において産業廃棄物収集運搬業の許可を要しないこととされている動物系固形不要物(と畜場法(昭和28年法律第114号)第3条第2項に規定すると畜場においてとさつし、又は解体した同条第1項に規定する獣畜及び食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律(平成2年法律第70号)第2条第6号に規定する食鳥処理場において食鳥処理をした同条第1号に規定する食鳥に係る固形状の不要物)若しくは死亡牛(畜産農業に係る牛の死体)を同時に収集運搬する場合にも、産業廃棄物収集運搬業の許可を要しないこと。
  4. 4 廃せき柱について、不適正な収集運搬がなされているおそれがある場合には、廃棄物処理法第18条及び第19条でそれぞれ規定する報告徴収及び立入検査を活用しつつ、畜産部局と連携しながら、適切な指導等を行われたいこと。

第二 産業廃棄物処理業の許可申請等に係る提出書類等の改正等

1 先行許可証の活用

  先行許可証(廃棄物処理法施行規則に定める添付書類を全て添付して受けた産業廃棄物処理業の許可又は産業廃棄物処理施設の設置許可であって、当該許可の日から5年を経過していないものに係る許可証をいう。以下同じ。)の提出による添付書類の一部省略については、平成13年11月30日付け環廃産第516号環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長通知(以下「課長通知」という。)によりその運用に係る留意事項を通知しているところ、産業廃棄物処理業者又は産業廃棄物処理施設の設置者(以下「許可業者等」という。)及び都道府県(保健所を設置する市にあっては市。以下同じ。)の事務の合理化を図るため、今回の改正により、更新の申請の場合も先行許可証の提出により添付書類の一部省略ができることとしたので、本制度の積極的な活用を図られたいこと。このことについては、「規制改革・民間開放推進3カ年計画」(平成16年3月19日閣議決定)においても一部指摘されているものであること。
  なお、産業廃棄物処理業等の許可の更新期間が5年とされていることにかんがみ、5年ごとに住民票の写し、登記事項証明書(後見登記等に関する法律(平成11年法律第152号)第10条第1項に規定する登記事項証明書をいう。)又は株主登記簿の謄本(以下「住民票の写し等」という。)により身分を確認することとしているため、本制度により、更新の申請の際に、更新しようとする当該先行許可証の提出をもって住民票の写し等に代えることはできないこと。
  また、従来より先行許可証として提出しようとする許可証に係る許可を与えた都道府県知事(保健所を設置する市にあっては市長。以下同じ。)とは異なる都道府県知事による許可、又は先行許可証として提出しようとする許可証に係る許可とは異なる業区分における許可の申請の際にも、当該先行許可証の提出が可能であることに留意されたいこと。

2 有価証券報告書の活用

  産業廃棄物処理業及び特別管理産業廃棄物処理業の許可並びに産業廃棄物処理施設の設置許可に当たって、経理的基礎の判断基準の充実及び明確化を図る一環として、申請者が直前の事業年度における証券取引法(昭和23年法律第25号)第24条第1項に基づく有価証券報告書を作成しているときは、従来の経理的基礎に係る添付書類(直前3年の各事業年度における貸借対照表、損益計算書並びに法人税の納付すべき額及び納付済額を証する書類)並びに定款又は寄付行為及び登記簿の謄本に代えて、当該有価証券報告書を申請書に添付することができることとしたこと。この際、有価証券報告書には、証券取引法に基づき、定款、計算書類、最近2連結会計年度に係る連結財務諸表の添付が定められているところ、有価証券報告書の当該部分のみの写しを添付することとして差し支えないこと。

3 その他の留意事項

  1.  (1) 課長通知第二3(1)に示すとおり、先行許可証の提出があった場合には、都道府県において人的要件について審査する必要が認められる場合を除き、住民票の写し等は原則として省略させること。
  2.  (2) 「規制改革・民間開放推進3カ年計画」(平成16年3月19日閣議決定)を踏まえ、通常の許可申請に係る手続においても、許可業者等の事務負担の軽減を図るため、住民票の写し等について複写書類によることを認めて差し支えないこと。

第三 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の譲渡し及び譲受けの制限の例外の追加

1 ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り受ける者の責務

  事業活動に伴ってポリ塩化ビフェニル廃棄物を保管する事業者の責務については、平成14年1月10日付け環廃産第11号環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長通知において示しているところであるが、廃棄物処理法において、事業者はその事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならないこととしているところ、ポリ塩化ビフェニル廃棄物については、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(平成13年法律第65号。以下「ポリ塩化ビフェニル廃棄物特別措置法」という。)により廃棄物処理法における事業者の責務を強化しているものであり、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り受ける者は、譲り受けたポリ塩化ビフェニル廃棄物を当該責務に基づき自らの責任において確実かつ適正に処理しなければならないこと。

2 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の譲渡しを認める場合の要件

  1.  (1) ポリ塩化ビフェニル廃棄物を保管する事業者が確実かつ適正にポリ塩化ビフェニル廃棄物を保管することができなくなったと都道府県知事が認めた場合(改正省令による改正後のポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法施行規則(平成13年環境省令第23号。以下「ポリ塩化ビフェニル廃棄物特別措置法施行規則」という。)第8条第4号柱書)
       「ポリ塩化ビフェニル廃棄物を保管する事業者が確実かつ適正にポリ塩化ビフェニル廃棄物を保管することができなくなった」とは、当該事業者が経済活動の続行不能な程度の経済的破綻に瀕し、破産又は特別清算を行うことが株主総会で決議される等、事業者の存続が認められないことが客観的に明らかである場合に限られるものであること。
       また、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を保管する事業者の具体的な状況としては、当該事業者がポリ塩化ビフェニル廃棄物を確実かつ適正に保管しようと最大限努力したとしても、当該ポリ塩化ビフェニル廃棄物の保管場所の確保さえできない等当該事業者による当該ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理が客観的に全く期待できない状況であること。
  2.  (2) ポリ塩化ビフェニル廃棄物を確実かつ適正に処理する十分な意思と能力を有する者として都道府県知事が認める者に譲り渡し、又は当該者が譲り受ける場合(ポリ塩化ビフェニル廃棄物特別措置法施行規則第8条第4号イ及びロ)
    1.   ① 「ポリ塩化ビフェニル廃棄物を確実かつ適正に処理する十分な意思を有する」とは、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り受ける者が譲り渡す者に代わってそれを処理する責任を負うべきことが相当であると解せられる正当な利害関係に基づく意思を有することをいうものであり、例えばポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り渡す者の親会社が考えられること。
    2.   ② 「ポリ塩化ビフェニル廃棄物を確実かつ適正に処理する十分な能力を有する」とは、譲り受けたポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り受けた者自らの責任において確実かつ適正に処理する十分な能力を有することが客観的に認められることをいうものであり、次の要件を満たすものであること。
      1.    イ ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り受ける者が、廃棄物処理法第14条第5項第2号イからヘまでのいずれにも該当しないこと。
      2.    ロ ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り受ける者が、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を確実かつ適正に処理するに足りる経理的基礎を有すること。
      3.    ハ ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り受ける者が、特別管理産業廃棄物保管基準を始めとする特別管理産業廃棄物の取扱いに係る法令上の基準を満たす取扱いができることが明らかに認められること。この判断に当たっては特に次の点に留意すること。
        1.     (イ) ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り受ける者が、当該ポリ塩化ビフェニル廃棄物を処理する業務を適切に行わせるため、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を保管する事業場に特別管理産業廃棄物管理責任者を置くものであること。
        2.     (ロ) ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り受ける者が、保管場所の構造を明らかにする図面を提出する等により、廃棄物処理法に基づく特別管理産業廃棄物保管基準に従い、生活環境の保全上支障のないように保管を行うことができることを客観的に明らかにしていること。

3 手続上の留意事項

  1.  (1) ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り渡す事業者の事業場の所在する都道府県と譲り受ける事業者の事業場の所在する都道府県が異なる場合においては、
    1.   ① ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り渡す事業者の事業場の所在地を管轄する都道府県知事が、当該ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り渡す者について「確実かつ適正にポリ塩化ビフェニル廃棄物を保管することができなくなった」ことを認め、
    2.   ② 当該ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り受ける事業者の事業場の所在地を管轄する都道府県知事が、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り受ける者について「当該ポリ塩化ビフェニル廃棄物を確実かつ適正に処理する十分な意思と能力を有する者」であることを認める
        こととし、両都道府県が十分に連携をとって審査を行うものであること。
  2.  (2) ポリ塩化ビフェニル廃棄物の譲渡し、又は譲受けを認めるに当たっては、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り渡す者と譲り受ける者との間で、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を譲り受ける者が当該ポリ塩化ビフェニル廃棄物を自らの責任において確実かつ適正に処理することについて、合意がなされている旨を記載した文書を提出させること。

4 その他の留意事項

  ポリ塩化ビフェニル廃棄物を処分の委託のために引き渡す行為を、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の譲渡しと称してポリ塩化ビフェニル廃棄物特別措置法に基づく期間内処分等の法的義務及び廃棄物処理法の処理責任に基づく法的義務を免れることはできないこと。

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