法令・告示・通達

廃棄物処理センターの指定申請等に係る留意事項について

  • 公布日:平成12年10月31日
  • 衛環88号

(各都道府県・各政令市廃棄物行政主管部(局)長あて厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課長通知)

 廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律の一部を改正する法律(平成一二年法律第一〇五号)の施行により、廃棄物処理センター(以下「センター」という。)制度の利用を促進するため、指定の対象をこれまでの公益法人から、株式会社等を含む地方公共団体の出資等に係る法人及び民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(平成一一年法律第一一七号)に規定する選定事業者に拡大するなどの改正が行われたところであるが、今般、指定申請等について左記のとおり留意事項を定めたので、センターの指定申請に向け、鋭意検討及び準備を進められたい。

第一 センターの指定に係る当省との連絡調整

  センターの指定が円滑に行われるようにするため、各都道府県において指定を受けようとする場合には、準備段階から当省と密接に連絡を取られたいこと。なお、センターの指定申請は法人の設立後どの段階でも可能であり、用地取得や施設整備がセンターの指定に先行しても差し支えないが、センターの指定を受けた後でなければ補助金を受けることはできないこと。

第二 センターの目的

  センターの目的は、廃棄物の適正かつ広域的な処理の確保に資することとされており(廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四五年法律第一三七号。以下「法」という。)第一五条の五第一項)、この目的を達成するために、センターは一つ又は複数の処理施設を整備し、それを運営することを主要な業務とするものであること。なお、この場合の「広域的な処理」とは、廃棄物の受入れに当たって地域について明示的に限定を加えないことを意味するものであり、したがって、廃棄物、特に産業廃棄物の受入れを例えば一定の地域を限定して行うことをセンターの寄附行為又は定款(以下「寄附行為等」という。)において規定した場合には、センターの指定を受けることができないこと。

第三 センターの業務

 一 業務と指定の関係

   センターは、法第一五条の六及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(昭和四六年厚生省令第三五号)第一二条の一三の定めるところにより、法第一五条の六各号に掲げる業務のうち少なくとも第四号又は第五号に掲げる事務を行うものとされていることから、これらの業務を行うことについて、寄附行為等に明記されたいこと。
   なお、法第一五条の九に基づき、センターは法第一五条の六第一号及び第三号に関する業務[特別管理一般廃棄物及び一般廃棄物の処理等]、法第一五条の六第二号に関する業務[適正処理困難物の処理等]並びに法第一五条の六第四号及び第五号に関する業務[特別管理産業廃棄物及び産業廃棄物の処理等]ごとに経理(基金を含む。)を区分し、それぞれ勘定を設けて整理しなければならないこととされていることから、センターの指定申請に際して廃棄物処理センター指定要綱第二条第二項第八号に基づき添付する収支予算書は、これらの経理が区分されていることが分かるものとされたいこと。

 二 処理施設の建設業務と処理業務の関係

   センター制度創設の趣旨に鑑み、廃棄物の処理を行うことと当該処理を行うための施設の建設等を行うこととは一体として行われるべきものであること。したがって、例えば処理施設の建設はセンターが行うが、処理事業は他の事業主体が施設を借り受けて行う等の形態を採ることは予定されていないこと。

 三 規定業務以外の業務

   法第一五条の六の規定の趣旨は、センターとして指定を受けるためには少なくとも同条各号に掲げる業務(以下「規定業務」という。)を行うことが寄附行為等において規定されていることが必要であるということであり、規定業務以外の業務をセンターが行うことを妨げるものではないこと。ただし、センターが規定業務以外の業務を行うことにより、規定業務の適正な運営が阻害されるおそれが大きい場合にはこの限りではないこと。

第四 基本財産等への拠出

  法第一五条の五第一項及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和四六年政令第三〇〇号。以下「令」という。)第八条において、センターは地方公共団体が資本金等の三分の一以上を出資している法人、地方公共団体が基本財産たる財産の全部又は一部を拠出している民法(明治二九年法律第八九号)第三四条の法人又は民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律に基づく選定事業者とされている。これは公共の信用力を活用して安全性・信頼性の確保を図りつつ、民間の資本、人材、ノウハウを活用して施設整備を促進していくためには、センターはこれらの法人であることが必要であるという趣旨であり、したがって、官民の基本財産等への拠出割合は、官民がそれぞれに役割を果たすことが期待できるようなものとなるようにされたいこと。なお、官民の基本財産等への拠出割合がどちらかに大きく偏らざるを得ない場合には、事前に当省へ相談されたいこと。

第五 センター指定申請に関する意思の決定

  センターの指定申請に際しては、指定の申請に関する意思の決定を証する書面を添付することとされており(廃棄物処理センター指定要綱第二条第二項第四号)、この場合、通常は理事会において指定申請が承認された旨を記載した理事会の議事録を添付することが考えられること。

第六 都道府県知事の副申書

  センターの指定申請に際しては、センターとして指定されることが適当である旨を記載した都道府県知事の副申書を添付することとされている(廃棄物処理センター指定要綱第二条第二項第八号)が、センターに係る厚生大臣の権限に属する事務のうち、事業計画の届出等に関する事項、報告の徴収及び立入検査に関する事項並びに監督命令に関する事項については、令第一三条により都道府県知事の行う事務とされ、センター指定後は都道府県知事自らが監督を行うこととされていることに鑑み、センターの業務内容等を十分に吟味し、業務の適正な運営が十分かつ継続的に確保されると見込まれるものについて責任をもって副申書を作成すること。

第七 既存の法人の指定申請

  各都道府県の中には、既に公益法人等を設立し、廃棄物の処理及び当該処理施設の建設等を業務として行っているところも幾つか存在するが、これらの都道府県において、新規に公益法人を設立しセンター指定を受ける予定がない場合には、既存の公益法人等についてセンターの指定を受けるべく積極的に取り組まれたいこと。なお、既存の公益法人等についてセンターの指定を受けようとする場合には、前記第二、第四の留意点を踏まえ、寄附行為等における当該法人の目的、業務、基本財産等に対する官民の拠出割合等について適宜修正を行うこと。

第八 産業廃棄物処理特定施設整備法による特定施設整備計画の認定等との関係

  センターの指定は、厚生大臣が一定の要件を満たす法人に対して行うものであり、当該法人が行う処理施設の整備計画に対して行うものではないことから、センターの指定申請に係る手続と産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律(平成四年法律第六二号)に規定する主務大臣による整備計画の認定に係る手続、環境事業団法(昭和四〇年法律第九五号)に規定する産業廃棄物処理施設の建設譲渡事業に係る厚生大臣による事業実施計画の認可に係る手続等処理施設の整備に係る手続とは、別個に進められたいこと。

第九 財政上、税制上の優遇措置

  センターに係る財政上、税制上の優遇措置としては、以下の措置が認められており、これらの措置を十分に活用されたいこと。

 一 産業廃棄物処理施設のモデル的整備事業に対する国庫補助

   平成一二年度より、都道府県又はセンターが行う産業廃棄物処理施設(最終処分場、焼却施設等)のモデル的整備事業に対し、それぞれ都道府県に一つに限り、都道府県が負担(補助)する額の一/四(環境事業団がセンターとの契約に基づき行う建設譲渡事業にあっては、補助対象事業額の一/四)の補助率で国庫補助を行うこととしていること。
   なお、具体的な補助金の交付手続、補助対象事業等については、別途通知しているので(平成一二年八月一八日付け厚生省発生衛第二三一号厚生事務次官通知「廃棄物処理施設整備費(産業廃棄物処理施設モデル的整備事業)の国庫補助について」)、これを参照されたいこと。

 二 最終処分場の安全性及び信頼性確保のための施設に対する直接補助

   センターが埋立処分場の整備に当たり必要な環境影響評価、地下水観測設備や水質検査設備の整備等の事業を行う場合に、一/二の補助率で一センター一億円(事業費ベースでは二億円)を上限として補助を行うこととしていること。
   なお、具体的な補助金の交付手続、補助対象事業等については、別途通知しているので(平成六年一一月八日付け厚生省生衛第九四〇号厚生事務次官通知「広域廃棄物埋立処分場施設整備費(安全性等確保事業)の国庫補助について」)、これを参照されたいこと。

 三 市町村へ補助すべき廃棄物処理施設整備費補助のセンターへの直接交付

   国は、市町村に対し、ごみ処理施設の設置に要する費用等の一部を補助することができることとされている(法第二二条)が、センターがその業務として市町村の委託を受けて一般廃棄物処理施設の建設等の工事を行う場合には、その工事に要する費用に関し市町村に交付すべき当該補助金を、直接センターに対し交付することができるとされていること(法第一五条の一一第一項)。
   またこの場合、施設のうち市町村の委託を受けて整備する部分については市町村の財産と位置づけられるべきものであり、当該施設の一般廃棄物相当部分を関係市町村で区分所有するか、又は普通財産に位置付けてこれをセンターと共有するなどの措置が必要であるので留意されたいこと。

 四 事業の用に供する土地に係る特別土地保有税の非課税

   センターが法第一五条の六第一号、第二号、第四号又は第五号に規定する業務の用に供する土地(事務所、宿舎、遊技施設等の用に供する土地を除く。)については、特別土地保有税が非課税とされていること(地方税法(昭和二五年法律第二二六号)第五八六条第二項第四号、地方税法施行令(昭和二五年政令第二四五号)第五四条の一五の三、地方税法施行規則(昭和二九年総理府令第二三号)第一六条の七の三)。

 五 センターの基金に対する事業者の出えん金についての損金算入の特例

   センターが法第一五条の七第一項の規定に基づき法第一五条の六第四号又は第五号に掲げる業務〔産業廃棄物の処理、当該処理施設の建設等に係る業務〕に関する基金を設けた場合においては、事業者の当該基金に対する出えん金は、出えん方法等が一定の要件(当該基金に対する出えん者は非出えん者よりも処理料金が低く設定されていることなど)を満たしていれば、自己が便益を受ける公共的施設の設置又は改良のために支出する費用(法人税法施行令(昭和四〇年政令第九七号)第一四条第一項第九号イ)として、繰延資産(法人税法(昭和四〇年法律第三四号)第二条第二五号)の取扱いを受け、当該出えん金について一定の償却期間内における損金算入が認められること。

第一〇 その他

 一 廃棄物処理施設の許可及び廃棄物処理業の許可との関係

   センターの指定は、法第一五条の六に規定する業務を適正かつ確実に行うことができると認められる法人について行うものであることから、法に規定する廃棄物処理業の許可を受けることができないことが明らかであるものに対しては、センターの指定は行われないものであること。

 二 センターに係る事務

   センターに対する報告の徴収及び立入検査に関する事務については、都道府県知事の事務とされている(法第一五条の一六及び令第一三条)が、センターの指定の取消し等の必要性を把握するため、適宜、センターの運営状況等につき厚生大臣に報告されたいこと。

 三 広域最終処分場等計画調査の活用

   厚生省では、平成三年度より、広域最終処分場等計画調査として特別管理廃棄物等の排出量、市町村又は民間処理業者による処理状況、広域移動量等のセンターの整備に係るバックグラウンドやセンターの経営環境基盤を調査してきており、平成一一年度までに三四都道府県において実施したところである。各都道府県におかれては、これらの調査結果を参考にしてセンター整備を推進されたいこと。

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