法令・告示・通達

ダイオキシン類対策特別措置法施行規則第2条第1項第4号の規定に基づき環境大臣が定める方法の施行について

  • 公布日:平成17年9月14日
  • 環管総050914001号、環廃対050914002号、環廃産050914001号

(環境省環境管理局総務課ダイオキシン対策室長・大臣官房廃棄物リサイクル対策部廃棄物対策課長・同 産業廃棄物課長から都道府県知事・政令指定都市市長・中核市市長あて)

 ダイオキシン類対策特別措置法施行規則第2条第1項第4号の規定に基づき環境大臣が定める方法(平成17年環境省告示第92号)が本日公布され、本日から施行されることとなった。
 この告示の制定は、中央環境審議会答申「ダイオキシン類の測定における簡易測定法導入のあり方について(平成16年11月12日)」を踏まえ、ダイオキシン類の測定の一部に、現行公定法に比ベ迅速で低廉な、いわゆる簡易測定法を追加すること等について、所要の規定の整備を行ったものである。その運用に当たっては、下記の事項及びダイオキシン類対策特別措置法施行規則の一部を改正する省令等の施行について(平成16年12月27日付環管総発第041227001号環廃対発第041227001号環廃産発第041227001号)に留意の上、ダイオキシン類対策特別措置法(平成11年法律第105号。以下「法」という。)の円滑かつ適切な運用が図られるようお願いする。

第1 改正の内容

 ダイオキシン類対策特別措置法施行規則(平成11年総理府令第67号。以下「規則」という。)第2条第1項4号に定めるダイオキシン類がアリール炭化水素受容体に結合することを利用した方法又はダイオキシン類を抗原とする抗原抗体反応を利用した方法であって十分な精度を有するものとして環境大臣が定める方法(以後、簡易測定法)として、以下の具体的な測定方法を定める。

  1.  (1) ダイオキシン類がアリール炭化水素受容体に結合することを利用した方法であって十分な精度を有するものとして、以下の3つの方法を定める。
    1.   1)前処理に、硫酸シリカゲルカラム及び活性炭カラムを使用し、測定に、ダイオキシン類応答性組換え細胞H1L6.1c2を用いたレポータージーンアッセイを利用してダイオキシン類の毒性等量を測定する方法(ダイオキシン類応答性組換え細胞H1L6.1c2は、ホタルルシフェラーゼ遺伝子の上流域に4個のダイオキシン応答配列DREを含むシトクロムP450(CYP1A1)プロモーターを持つプラスミドpGudLuc6.1を、マウス肝ガン細胞Hepa1c1c7に導入したものとする。)
    2.   2)前処理に、硫酸シリカゲルカラム及び活性炭カラムを使用し、測定に、ダイオキシン類応答性組換え細胞101Lを用いたレポータージーンアッセイを利用してダイオキシン類の毒性等量を測定する方法(ダイオキシン類応答性組換え細胞101Lは、3個の生体異物応答配列XREを含む人のシトクロムP450(CYP1A1)プロモーターにホタルのルシフェラーゼ遺伝子と融合した5'隣接配列が安定的に統合されたプラスミドpL1A1Nを、人肝細胞由来HepG2に導入したものとする。)
    3.   3)前処理に、多層カラムを使用し、測定に、ダイオキシン類応答性組換え細胞HeB5を用いたレポータージーンアッセイを利用してダイオキシン類の毒性等量を測定する方法(ダイオキシン類応答性組換え細胞HeB5は、ラットグルタチオンS-トランスフェラーゼYaサブユニット遺伝子の転写調節領域にあるダイオキシン応答配列XREをプラスミドpGL3のホタルのルシフェラーゼ遺伝子上流域に含むプラスミドpGL3-chTATA-YaXRE×5-bsdを、マウス肝由来Hepa-1細胞に導入したものとする。)
  2.  (2) ダイオキシン類を抗原とする抗原抗体反応を利用した方法であって十分な精度を有するものとして、以下の方法を定める。
         前処理に、多層シリカゲルカラム及びカーボンカラムを使用し、測定に、抗ダイオキシン類モノクローナル抗体と、検量線作成用標準品及びプレート固相抗原を用いた抗原固相化-酵素免疫反応を利用してダイオキシン類の毒性等量を測定する方法(抗ダイオキシン類モノクローナル抗体には、マウス由来の融合細胞(ハイブリドーマ)から収得した五塩化ジベンゾフラン類を特異的に認識する抗体を、検量線作成用標準品及びプレート固相抗原には、2,4,5-トリクロロフェノール及びグリシルグリシン又は牛血清アルブミン(BSA)から合成した化合物を使用する。)
     これにより、法第28条第1項及び第2項における設置者による測定のうち廃棄物焼却炉からの排出ガス(焼却能力2,000㎏/時未満の廃棄物焼却炉の場合に限る)、ばいじん及び燃え殻の測定及び法第24条第1項に基づく廃棄物焼却炉に係るばいじん等の処理の基準の検定においては、高分解能ガスクロマトグラフ質量分析計を用いた測定法(以下、「従来の測定方法」という。)のほか、簡易測定法を用いて測定することが可能となる。
     なお、法第45条第3項に係る測定は、簡易測定法によらず従来の測定方法を用いることが必要である。

第2 測定機関に係る指導について

 簡易測定法とは、迅速かつ低廉な測定法との趣旨で用いているが、測定が容易であることを意味しているものではなく、なお相当高度な技術が含まれる。したがって、簡易測定法を用いた測定は、十分な精度管理のもとに実施されるべきものである。
 設置者が簡易測定法を用いて法第28条に基づく測定を行うに当たっては、測定に必要な技術、設備等を備えた測定機関において実施することが必要であり、測定を他者に依頼する場合には、このような測定機関に依頼することが重要である。このため、当面、貴職におかれても、事業者が環境省受注資格審査の合格機関(平成18年度より簡易測定についても審査予定)、計量法(平成4年5月20日、法律第51号)第121条の2に基づく特定計量証明事業者認定を受けた機関及び自治体の試験研究機関等の公的試験機関等の測定機関に依頼するよう指導をお願いする。
 なお、平成18年度以降は、環境省受注資格審査の合格機関のうち、特に簡易測定法に係る合格機関等に分析を依頼するよう指導をお願いする。

第3 測定に係る留意事項

 排出ガスの測定にあっては、規則第2条第1項第1号イ~ハに準じた扱いとする。このほか、排出ガス、ばいじん及び燃え殻の測定の際に留意すべき技術的な事項については、ダイオキシン類に係る生物検定法マニュアルとして別途通知するため、分析機関等に対して周知徹底をお願いする。

第4 様式への記入に係る留意事項

 規則第2条第1項4号又は第2項第2号に規定する方法により測定を行った場合、その結果を規則様式第6の表1から3の該当する事項及び別紙2に記載するものとする。その場合、規則様式第6の表1から3の備考欄に対応が分かるように簡易測定法と明記し、別紙2を添付する。
 別紙2の測定方法の欄には、測定法の告示中の番号(例:第1の3)を記載しても差し支えない。
 実測濃度の欄には、毒性等量に補正する前の濃度(つまり、各測定方法で規定される検量線より求められる測定値であり、媒体毎に換算されていない値)を記載することとする。
 測定量の欄には、毒性等量に換算後の値を記載することとする。う簡易測定法では、実測濃度を各方法及び各媒体に特有の係数によって毒性等量値に換算することにかんがみ、実測濃度が正しく毒性等量に換算されるよう指導をお願いする。
 また、実測濃度及び測定量とも従来の測定方法と同様に、標準酸素補正後の値を記入するよう指導をお願いする。標準酸素補正の方法は、日本工業規格K0311又は別途通知するダイオキシン類に係る生物検定法マニュアルに記載されている。
 このほか、別紙2の備考欄には、基準値近傍の値である場合はその旨を、及び再測定を行った場合は別紙1に記載された当該再測定結果との対応を明記する。

第5 その他

 簡易測定法については、今後とも継続的な技術改良を進めることが必要な状況にあるため、環境省として、今後とも簡易測定法による測定の実施状況等の評価及び検討を行い、その結果を踏まえて、必要に応じて所要の措置を講じていく予定である。このため、貴職におかれては、環境省が今後実施する評価、検討に必要な情報の提供等にご協力をお願いする。
 また、前述の通り、簡易測定法を用いた測定は、十分な精度管理のもとに実施されるべきものであることにかんがみ、事業者からの報告において、測定方法が変更され、かつ、報告された値に従前に比べ大きな変化が認められた場合、当該測定における精度管理状況の確認等をお願いする。

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