法令・告示・通達

浄化槽法の一部を改正する法律について

  • 公布日:平成12年6月2日
  • 生衛発958号

(各都道府県知事・各政令市長あて厚生省生活衛生局長通知)

 浄化槽法の一部を改正する法律(平成一二年法律第一〇六号)は、本日公布され、平成一三年四月一日から施行することとされたところである。その改正の趣旨及び内容は左のとおりであるので、十分御了知の上、施行に遺憾なきを期されたい。

第一 改正の趣旨

  単独処理浄化槽は、汚濁負荷の大きい雑排水を未処理で放流するのみならず、し尿に係る汚濁負荷も大きく、くみ取り便所によりし尿処理施設において処理される場合よりも逆に汚濁負荷を増大させるものであるため、水環境の保全上大きな弊害となっており、特に単独処理浄化槽が新設されれば、その時点から水環境に与える悪影響を長期間固定することとなるもので、早急に廃止する必要がある。このため、行政及び浄化槽関係団体が連携して単独処理浄化槽新設廃止対策を推進してきたところであり、この結果、新設浄化槽に占める合併処理浄化槽の割合は、平成一一年度の第三四半期において、七〇・九%にまで上昇している。
  今般の改正は、このような生活排水対策への社会的意識の高まりに対応して、単独処理浄化槽の新設廃止のための法的措置を講ずるものである。

第二 改正の内容

 1 浄化槽の定義

   浄化槽の定義から単独処理浄化槽を削除し、合併処理浄化槽のみを浄化槽と定義したものであること(第二条第一号関係)。これにより、浄化槽の新設時においては合併処理浄化槽の設置が義務づけられることとなること。

 2 浄化槽による雑排水の処理等

  1.   (一) 雑排水の未処理での放流を禁止するため、何人も、浄化槽で処理した後でなければ、浄化槽をし尿のために使用する者が排出する雑排水を公共用水域等に放流してはならないものとしたこと(第三条第二項関係)。なお、履行可能性等の観点から、くみ取りの場合や、屋外で生ずる雑排水の放流のような場合は、この義務づけが除外されていること。
  2.   (二) 浄化槽法の規定を建築基準法第六条第一項の「建築物の敷地、構造又は建築設備に関する法律」の規定で政令で定めるものとして規定できるようにし、建築確認の対象法令とするため、何人も、便所と連結してし尿を処理し、終末処理下水道以外に放流するための設備又は施設として、浄化槽以外のものを設置してはならないものとしたこと(第三条の二第一項本文関係)。
  3.   (三) 下水道の予定処理区域については、合併処理浄化槽の設置の義務づけを行った場合、合併処理浄化槽の設置と下水道の接続を短期間のうちに行わなければならず、住民にとっての二重の負担、国庫補助にとっても二重の投資となることから、当該区域についての当該義務づけを除外したこと。また、改正前の浄化槽法の規制と比較して当該区域の規制に空白が概念的に生ずることを避けるため、し尿を処理する設備又は施設を設置することを当該義務づけの除外の要件とするとともに、設置、維持管理等に係る規制を及ぼすこととしたこと(第三条の二第一項但書及び第二項関係)。
        このような規定の趣旨が関係者に十分理解されるよう周知徹底を図るとともに、当該区域を含め、各都道府県においてこれまで推進してきた単独処理浄化槽新設廃止対策が今回の改正を機に一層進展し完全廃止が実現されるよう格段のご尽力を願いたい。また、下水道の予定処理区域については、現に工事が実施され、概ね七年以内、平均三~四年程度で整備が完了し、供用開始される区域であることを前提に前記の除外措置が講ぜられたものであることから、当該区域の設定がこの趣旨を逸脱することのないよう十分留意されたい。

 3 既存単独処理浄化槽に係る経過措置等

  1.   (一) 既存単独処理浄化槽について、改正後の浄化槽法の規制を除外するとともに、設置、維持管理等の従来の規制を及ぼすため、改正後の浄化槽法の規定による浄化槽とみなすものとしたこと(附則第二条関係)。
  2.   (二) 既存単独処理浄化槽を使用する者は、下水道の予定処理区域にあるものを除き、合併処理浄化槽への設置替え又は構造変更に努めなければならないものとしたこと(附則第三条関係)。

 4 道路法の改正

   浄化槽新設時において合併処理浄化槽の設置が義務づけられたことに伴い、道路の下を合併処理浄化槽の設置場所として円滑に活用できるようにするため、道路の占用許可の対象施設に合併処理浄化槽を定めたものであること(附則第六条関係)。

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