法令・告示・通達

最終処分場残余容量算定マニュアルについて

  • 公布日:平成17年3月31日
  • 環廃対発第050331001・環廃産発050331003

(環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課長・産業廃棄物課長から各都道府県・各政令市廃棄物行政主管部(局)長あて)

 廃棄物の最終処分場の残余容量の把握については、別途平成一七年二月一八日付け環廃対発第〇五〇二一八〇〇三号・環廃産発第〇五〇二一八〇〇一号により大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長から通知したところであるが、同通知第三の五に掲げる残余容量の算定に係る具体的な方法として、別添の「最終処分場残余容量算定マニュアル」を作成したので、参考とされたい。



別表

  最終処分場残余容量算定マニュアル

1.目的

 本マニュアルは、一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める省令(昭和52年総理府・厚生省令第1号)第1条第2項第19号に規定する残余の埋立容量(以下「残余容量」という。)の把握に当たって、具体的な算定方法を示すことにより、廃棄物の最終処分場の維持管理の適正を確保することを目的とする。

【解説】

 最終処分場の埋立記録のみでは実際の最終処分場の残余容量を的確に把握できずに、結果として廃棄物の最終処分場の許可容量を大幅に超えていたことが判明した事例がみられることから、廃棄物の最終処分場の維持管理基準において、残余容量について年1回以上の頻度で把握を行うとともに、その記録を作成し保存することを定めた。
 また、廃棄物の最終処分場の維持管理に関し記録し、最終処分場に備え置き、利害関係を有する者の求めに応じ閲覧させなければならない事項として、残余容量及び当該残余容量を算出した年月日を追加したところである。
 本マニュアルは、残余容量を把握するための技術的方法及び留意事項を参考として記載したものである。
 なお、今後、残余容量の算定方法について新しい知見が集積された段階で、必要に応じて適宜、見直すこととする。

2.適用範囲

 本マニュアルは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)に基づき許可等を受けた一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場(安定型最終処分場、管理型最終処分場及び遮断型最終処分場)に適用する。

【解説】

  1. (1) 「一般廃棄物の最終処分場」とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「法」という。)第8条第1項の許可を受けた、又は法第9条の3第1項の届出がされた廃棄物の最終処分場をいう。
  2. (2) 「産業廃棄物の最終処分場」とは、法第15条第1項の許可を受けた廃棄物の最終処分場をいう。
  3. (3) 「安定型最終処分場」とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和46年政令第300号。以下「令」という。)第7条第14号ロに掲げる廃棄物の最終処分場をいう。
  4. (4) 「管理型最終処分場」とは、令第7条第14号ハに掲げる廃棄物の最終処分場をいう。
  5. (5) 「遮断型最終処分場」とは、令第7条第14号イに掲げる廃棄物の最終処分場をいう。
  6. (6) なお、本マニュアルは、上記以外の廃棄物の最終処分場の残余容量の把握に当たっても準用することが可能である。

3.残余容量の算定方法

 残余容量の算定の方法は、現地測量によることを原則とするが、現地測量により最終処分場の構造が明らかになっている場合には、埋立処分の進捗の度合いを標尺等を用いて把握し、その結果を利用して平均平断面法、平均横断面法又はメッシュ法の手法により、算定しても差し支えないものとすること。

【解説】

 最終処分場の埋立開始時点における埋立許可面積と埋立許可容量は、設計図に基づき平均平断面法などを用いて把握されていることが多く、最終処分場の埋立処分の進捗状況が埋立高さごとに把握されていれば、これらをもとに一定の埋立高さに達する段階ごとに廃棄物の埋立容量を把握することが可能であり、最終処分場の埋立許可容量から既に埋め立てられた廃棄物の埋立容量を減じれば、残余容量を把握することができる。
 しかしながら、最終処分場の埋立形状が施工時の事情により変更されている場合や、最終処分場の設置段階から時間を経ていることなどから、最終処分場の埋立許可面積や埋立許可容量の算出根拠となる資料がないこと、あるいは埋立高さごとに分割された資料がないことも少なくない。
 こうしたことから、最終処分場の地形等の構造が明確になっていない場合は、埋立開始時点と同様に、現地測量を行い、平均平断面法等を用いて残余容量を算定することを原則とする。また、現地測量を行った後の定期的な残余容量の算定については、少なくとも1回/年以上の頻度で、標尺を用いて埋立高さを目視計測して平面的や高さ的な埋立処分の進捗の度合いを把握する簡易な方法を用いて、平均平断面法、平均横断面法又はメッシュ法のいずれかの手法により算定することとしても差し支えない。
 なお、造成形状が平坦でなく、著しく凹凸な形状である場合には、高さごとに廃棄物の埋立容量が把握できても平均的な埋立高さを求めることが困難であり、又は、その段階までに埋め立てられた廃棄物の埋立容量の把握が困難である場合もあるので、留意しなければならない。

 (1) 埋立開始時点での残余容量の算定方法

 廃棄物の最終処分場の埋立開始時点には、地形測量又は縦横断測量を行い、その結果を利用して平均平断面法、平均横断面法又はメッシュ法のいずれかの手法により廃棄物の最終処分場の埋立当初の容量を算出すること。

【解説】

 設計段階における最終処分場の埋立形状と実際の埋立形状は、施工時において設計段階では想定されなかった地形や地質等の判明、施工のしやすさや工期短縮などの施工上の理由などにより、一致しないこともみられるので、最終処分場の設置工事が終了し、埋立開始前に最終処分場の埋立容量を算定しておくことが必要である。

ア 現地測量は、平面地形測量、縦横断測量又は両者の組み合わせで行うこと。

  1.  ① 平面地形測量は、施設や構造物の位置と地形の高さを測量することにより、等高線と施設や構造物位置が描かれた地形図を作成するものである。
       平面地形測量の縮尺は、最終処分場の規模にもよるが、少なくとも1/1,000以上の精度とし、できれば1/500の精度を有するものであることが望ましい。
     (・地形図の縮尺 1/1,000以上(1/500以上が望ましい)の精度)
     (・絶対座標による地形図を作成する場合は、基準点測量を実施する。)
  2.  ② 縦横断測量は、ある直線状の縦断測線を設定し、この縦断測線に直交した横断測線を一定間隔で設定して、この縦横断測線の断面形状を測量することにより、縦断図と横断図を作成するものである。
       縦横断測量の場合、通常土木分野では縦断測量の測線20m間隔ごとと、地形が大きく変化する変化点を追加した測線で、横断測量を実施している。また、その縮尺は、横断の面積規模にもよるが、1/200程度であることが望ましい。
     (・断面の縮尺 1/200以上が望ましい)
     (・横断間隔 20m以下、但し地形の変化点は随時追加する。)
     平面地形測量又は縦横断測量のいずれかにより、埋立当初の容量を算定することは可能であるが、平面地形測量だけを実施した場合には、平面図に埋立造成形状を描いた上で埋立可能容量を算定することとなるので、埋立造成面の高さや法面形状などが把握しづらい場合がある。
     一方、縦横断測量だけを実施した場合には、埋立造成面の高さや法面形状は把握しやすいが、横断線等が法面を直交していない場合は実際の法面勾配と横断図上の法面勾配が異なり、平面的な埋立造成範囲の把握が困難になる場合がある。
     このため、通常は、平面測量と縦横断測量の両者を用いることが望ましい。

イ 埋立当初の容量の算出は、平均平断面法、平均横断面法又はメッシュ法を用いて行うこと。

  1.  ① 平均平断面法を用いる場合の平断面標高間隔は、少なくとも5m以内とすること。ただし、標高間隔内に大きな地形の変化点を有する場合は適宜標高間隔を考慮して実際の容量と算出した容量との誤差を最小限にすること。
       平均平断面法を用いる場合の現地測量は平面地形測量を行うことを原則とし、次の仕様により行うこと。なお、この場合に、平板測量及び水準測量による方法だけではなく、空中写真測量、地上写真測量等の写真測量による方法を用いてもよい。
     (・地形図の縮尺 1/1,000以上(1/500以上が望ましい)の精度)
     (・絶対座標による地形図を作成する場合は、基準点測量を実施する。)
  2.  ② 平均横断面法を用いる場合の横断面間隔は、少なくもと20m以下とすること。ただし、横断間隔内に大きな地形の変化点を有する場合は適宜横断間隔を考慮して実際の容量と算出した容量との誤差を最小限にする必要がある。
       平均横断面法を用いる場合の測量は縦横断測量を行うことを原則とし、次の仕様により行うこと。なお、この場合に、基準点測量、平板測量及び水準測量による方法だけではなく、空中写真測量、地上写真測量等の写真測量による方法を用いてもよい。
     (・断面の縮尺 1/200以上が望ましい。)
     (・横断間隔 20m以下(但し、地形の変化点は随時追加する。))
  3.  ③ メッシュ法を用いる場合の格子点間隔は、20m間隔以内とすること。ただし、格子点は、斜面部で密度高く配置し、平坦部は粗くする等、平面形状により格子間隔を適宜変化させて精度を確保することが望ましい。
       メッシュ法を用いる場合の測量は平面地形測量を行うことを原則とし、次の仕様により行うこと。なお、この場合に、基準点測量、平板測量及び水準測量による方法だけではなく、空中写真測量、地上写真測量等の写真測量による方法を用いてもよい。
     (・地形図の縮尺 1/1,000以上(1/500以上が望ましい)の精度)
     (・絶対座標による地形図を作成する場合は、基準点測量を実施する。)

 (2) 埋立途中時点での残余容量の算定方法(これまでに現地測量を実施している場合)

 現地測量を行う方法か、又は平面的な若しくは高さ的な埋立処分の進捗度合いを標尺等を用いて把握し、その結果を利用して平均平断面法、平均横断面法若しくはメッシュ法のいずれかの手法により、年1回以上の頻度で残余容量を算出すること。

【解説】

 現地測量を行った以降に、埋立地の形状の変化などにより埋立地内の地形が変化している場合には、改めて現地測量を行う必要があるが、埋立地内の地形が変化していない場合は、既存の現地測量の結果を用いて、埋立高さを把握し埋立形状を平面図又は横断図に記入することにより、平均平断面法、平均横断面法又はメッシュ法のいずれかの方法で残余容量を算出することができる。
 例えば、管理型埋立地では遮水工を敷設するため、概ね5mごとに小段が設けられた斜面が整形されているので、廃棄物の埋立容量を5mごとに算定しておけば埋立高さが小段まで達した段階では正確な廃棄物の埋立容量が把握可能である。また、埋立高さ1mごとの廃棄物の埋立容量を測量成果から算定しておけば、埋立高さ1mごとに残余容量が把握可能である。埋立地内に標尺を設置した、簡易な水準測量等の計測によって埋立高さを把握することにより、このような手法を用いることにより、毎年現地測量を実施しなくても、簡易に残余容量の算定ができる。
 ただし、埋立地の標高がメッシュ間隔や横断間隔以下の間隔で1m以上変化している場所がメッシュ点総数や横断線総数の1/4を越えるような場合は、標尺を設置する方法では残余容量の把握精度が低下することから、原則として現地測量による方法を用いること。

ア 現地測量による方法

  現地測量による方法は、(1)に記載した方法によること。

イ 埋立地内に標尺を設置する方法

  埋立地の斜面に標尺を貼り付けておく方法(布製標尺を貼付する方法又は斜面に標尺を描画する方法等)又は埋立地内に標尺を立てておく方法等により、埋立地内に定点標高観測地点を設置し、埋立高さに該当する標尺目盛りを、目視レベル(水準測量器)及びハンドレベル(携帯用水準測量器)を用いて計測すること。
  なお、標尺は、斜面に設置する場合は横断測量間隔を目安として20m間隔程度で、埋立地内部に設置する場合はガス抜き管に標尺を描画又は貼付することを目安として、原則として40m間隔程度で設置すること。
  また、レベルによる計測精度は5mm以下が可能であるが、埋立地表面に不陸があることから、埋立地表面の平均高さを把握するように留意して、埋立地全体の平均埋立高さの把握精度は、標高の高い地点や低い地点を均等に測定する方法等により、原則として概ね10cm以内を確保すること。
  埋立高さを計測する地点は、容量の算出に当たって平均平断面法を用いる場合は埋立高さの変化点ごとに3点以上、平均横断面法を用いる場合は各横断線測線ごとに3点以上、メッシュ法を用いる場合は各格子中央点又は各格子交点ごととする。

ウ 埋立地内に定点標高観測地点を設置しておき水準測量を行う方法

  埋立地内に定点標高観測地点を設置し、埋立高さをレベル(水準測量器)及びハンドレベル(携帯用水準測量器)を用いて計測すること。
  なお、この方法を用いる場合には、標高が既知である基準点を埋立地又はその周囲に設置しておくことが重要である。
  また、レベルによる計測精度は5mm以下が可能であるが、埋立地表面に不陸があることから、埋立地表面の平均高さを把握するように留意して、埋立地全体の平均埋立高さの把握精度は、標高の高い地点や低い地点を均等に測定する方法等により、原則として概ね10cm以内を確保すること。
  埋立高さを計測する地点は、埋立容量の算出にあたった平均平断面法を用いる場合は埋立高さの変化点ごとに3点以上、平均横断面法を用いる場合は各横断線測線ごとに3点以上、メッシュ法を用いる場合は各格子中央点又は各格子交点ごととすること。

エ 平均平断面法による場合の具体的な残余容量の算定手順

  1.  ① 標尺を用いた目視又は水準測量により、埋立造成形状を勘案して埋立高さが変化している区域ごとに、又はほぼ平坦な造成形状の場合は少なくとも4地点以上の地点について、埋立標高を計測する。埋立高さがほぼ一定の区域ごとの埋立高さは、埋立地表面の不陸を勘案した平均埋立高さを求める必要がある。この平均埋立高さの把握精度は、標高の高い地点や低い地点を均等に測定する方法等により、10cm以下を確保するようにする。
  2.  ② 目視と埋立地平面図により、各標高計測地点が代表すると考えられる範囲を決め、それぞれの面積を計測する。
  3.  ③ 小段までの埋立容量など、埋立開始時点で容量が明らかになっている高さまでの埋立容量は、当該既知容量を用いる。その高さ以上の埋立高さを、①で計測した埋立標高から、既知埋立容量の高さを減じて求める。
  4.  ④ 各標高地点の面積に当該範囲の埋立高さを乗じて、容量既知高さ以上の標高における埋立容量を算出する。この容量に既知容量を足して既存の埋立容量を求める。
  5.  ⑤ 埋立地容量から既存の埋立容量を減じて残余容量を算定する。
    図1:標尺を設置した埋立地の例(イメージ)
      図1 標尺を設置した埋立地の例(イメージ)
    図2:簡易な測量の例(イメージ)
      図2 簡易な測量の例(イメージ)

 (3) 埋立途中時点での残余容量の算定方法(これまで現地測量が未実施の場合)

 地形測量又は縦横断測量を行い、その結果を利用して平均平断面法、平均横断面法又はメッシュ法のいずれかの手法により残余容量を算定すること。

【解説】

 (1)に記載した方法によること。

4.埋立重量から換算する方法

 廃棄物の組成が均一であることが明らかである場合や、海面処分場であって現地測量による算定が困難である場合には、過去の実績をもとに埋立重量から容量を求める体積換算係数をあらかじめ算出している場合には、埋立重量から当該係数を用いて換算する方法により算定しても差し支えないものとすること。なお、残余容量の算定は、原則として各年度の年度末時点において行うこと。
 なお、これらの場合であっても、体積換算係数の精度を確保するために、少なくとも3年に一度以上の頻度で埋立実績による補正を行うこと。

【解説】

 埋立重量から換算する方法は、現地調査の結果から埋め立てられた廃棄物と土砂の合計の重量から容量を求める体積換算係数をあらかじめ算出して、トラックスケールで計測した埋立重量に体積換算係数を乗じて埋立容量を求める方法であり、精度は現地測量と比較すると落ちるものの、毎日の埋め立てられた廃棄物の量から迅速に残余容量が算定できる。
 ただし、体積換算係数は、埋め立てられた廃棄物の種類や土砂の性状、締め固めの度合い等によって大きく変化するため、1割程度の誤差は容易に生じるので、本方法が適用できるのは、埋め立てられた廃棄物が限定されており、かつ、経年的な変化も少ない廃棄物を埋め立てる場合や、海面処分場であって水面下の状況の現地測量が困難である場合に限られる。
 また、体積換算係数は、1年以上にわたって廃棄物の埋立重量と埋立容量の関係を確認した上で算出することが必要であり、3年に1回以上は埋立実績に基づいて補正することも必要である。

ア 体積換算係数の算出

  1.  ① 廃棄物又は土砂が区別されて埋め立てられた場所を選定し掘削する。廃棄物がよく混合されて埋め立てられている場合は、混合した廃棄物の単位体積重量を計測する。また、廃棄物が十分混合されずに埋め立てられている場合は、廃棄物の種類別に単位体積重量を測定する。
       この場合、適切な計測用掘削場所が得られない場合は、埋め立てようとする廃棄物を特定箇所で台形状に締め固める方法を用いてもよい。
  2.  ② 掘削した廃棄物又は土砂の重量を計量する。台形状に締め固めた場合はその廃棄物を計量する。掘削又は締め固める廃棄物量は、バックホウのショベル容量等にもよるが、1m3又は、1,000kg以上を目安とする。
  3.  ③ 掘削した穴の容積を、水置換法又は砂置換法で計測する。または、掘削面の凹凸が少なく方形に近似している場合は、各辺の寸法と高さを巻き尺等を用いて計測する方法を用いてもよい。なお、台形状に締め固めた場合は、各辺の寸法と高さを巻き尺等を用いて計測する。
  •   ※ 水置換法とは、穴にシート等を敷設し漏水を防いだ上でその穴に水を注入し、注入した水の重量(ほぼ"重量(t)=容量(m3)"とみなしてよい。)を計測することによって穴の容積を把握する方法であり、砂置換法とは、水の代わりに見掛け比重既知の砂を用いる方法である。
     廃棄物や土砂など種類別の体積換算係数を補正する場合は、前述した体積換算係数計測法によるが、個別の廃棄物を容量に換算する方法は、各廃棄物ごとの誤差が累積して埋立地全体の容積を求める精度が低下しやすいことから、合わせて廃棄物や土砂等埋立物全体の体積換算係数も求めておくこと。埋立物全体の体積換算係数は、トラックスケールで求めた埋立物総重量を、現地測量により求めた埋立容量で除すことによって求めることができる。
     平均平断面法等により小段ごとの埋立容量が求められている場合は、小段の高さまで造成が進んだ段階ごとに、その小段までの廃棄物の埋立容量で埋立物総重量を除すことによって、一定高さまでの体積換算係数を求めることができるので、埋立高さを管理する方法と併用するとよい。

イ 埋立重量から換算する方法の具体的手順は、以下のとおりである。

  1.  ① 埋立廃棄物の種類や土砂の性状によりそれぞれの体積換算係数を設定する。
  2.  ② 埋立物は、廃棄物や土砂等全ての重量を計測する。
  3.  ③ 小段などの埋立高さごとに容量が既知の部分については、その容量を用いる。
  4.  ④ 容量既知の埋立高さに達した後に埋め立てられた重量を集計する。
  5.  ⑤ その重量に体積換算係数を乗じて、埋立容量を算出する。廃棄物や土砂の種類ごとに容量を算出する場合は、種類ごとの埋立重量にそれぞれの体積換算係数を乗じて埋立容量を求め、その合計を埋立容量とする。
  6.  ⑥ ③の既知容量に、⑤で求めた埋立容量を加えて累積埋立容量を求める。
  7.  ⑦ 計画埋立容量から、⑥で求めた累積埋立容量を減じて残余容量を求める。
  8.  ⑧ 小段の高さごとに埋立地容量が既知である場合は、その容量を当該小段まで埋立が達した段階で埋め立てられた重量で除し、体積換算係数を確認又は必要に応じて補正する。
       なお、3年に1度以上の頻度で測量を行い、体積換算係数を補正すること。

5.埋立終了高さ付近に達する際の残余容量の算出方法

 最終処分場の埋立容量には覆土量が含まれることを考慮して、許可を受けた予定埋立高さから最終覆土厚さを差し引いた高さ(以下、「計画廃棄物埋立高さ」という。)と埋立高さの差が1m以下となった時点以降は、埋立終了高さが許可を受けた予定埋立高さを超えないように残余容量の算定を頻度を上げて実施することとすること。この場合の残余容量の算出は、3(1)の方法によること。
 また、埋め立てられた廃棄物が沈下することが予想される場合であっても、あらかじめ沈下を想定して計画廃棄物埋立高さを超えて廃棄物を埋め立ててはならないこと。

【解説】

 残余容量の算定は原則として1回/年の頻度としたが、残余容量が1年を下回った場合又は受入れ廃棄物量が増加した場合などは、数ヶ月以内で計画廃棄物埋立高さ以上の廃棄物が搬入される可能性がある。そのため、計画廃棄物埋立高さに近づいた時点においては、残余容量を把握する頻度を上げ、3か月に1回以上の頻度で実施すること。
 また、埋め立てられた廃棄物が荷重により沈下することを見込んで予め計画廃棄物埋立高さより高く埋め立てることについては、沈下量は廃棄物の種類や転圧の状態によって大きく異なるため、事前に正確な予測を行うことは困難であり、予想した沈下量以上の沈下が発生しなかった場合は、埋立廃棄物を除去することなどの措置が必要となることから行ってはならない。

6.残余容量の算定結果の保管

 残余容量の算定結果の保存に当たっては、残余容量の算定に当たって使用した計測方法、その算定根拠となる計測資料及び埋立地の全景が確認できる写真を併せて保存しておくこと。

【解説】

 埋立開始に先立って使用前検査終了後の竣工図等に基づき埋立地の容量を確認するとともに、次に掲げる残余容量の算定根拠となった図面や計算書等の書類についても、残余容量の算定結果とともに保管すること。

  1. ① 最終処分場の埋立面積及び埋立容量
  2. ② 当該年度以前に埋め立てられた廃棄物及び土砂の合計容量(埋立重量から換算する方法の場合には、合計容量及び合計重量)
  3. ③ 当該年度に埋め立てられた廃棄物及び土砂の合計容量(埋立重量から換算する方法の場合には、合計容量及び合計重量)
  4. ④ 埋立地の残余容量と今後埋立可能と予測される期間
  5. ⑤ 残余容量の算定に当たって使用した計測方法
  6. ⑥ 残余容量の算定根拠となる計測資料
  7. ⑦ 埋立高さ等、形状が観察できる写真

 略

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