法令・告示・通達
コミニティ・プラント構造指針の改訂について
衛環226号
[改定]
平成5年4月1日 衛環116号
(各都道府県知事あて厚生省生活衛生局水道環境部長通知)
「地域し尿処理施設構造指針」については、その改訂作業を社団法人全国都市清掃会議に依頼していたが、この度その名称を「コミニティ・プラント構造指針」に改称し、別添のとおり取りまとめられたので、通知する。
ついては、原則として平成四年度以降に着工する廃棄物処理施設整備国庫補助事業に係る標記施設の構造に関する技術上の基準としては、本通知別添の指針を適用することとするので、その旨御了知の上、貴管下市町村(一部事務組合を含む。)への周知方よろしく取り計られたい。
別表
コミニティ・プラント構造指針(改訂)
(平成2年10月)
(社団法人全国都市清掃会議)
目次
- Ⅰ 総論・基本計画
- §1 コミニティ・プラントの考え方
- §2 適用の範囲
- §3 コミニティ・プラントに関する基本的計画事項
- 1 コミニティ・プラント整備と生活排水処理基本計画
- 2 生活排水処理基本計画の策定
- 3 コミニティ・プラント整備計画の策定
- 4 計画汚水量等
- 1) 計画目標年次
- 2) 計画処理区域
- 3) 計画処理人口
- 4) 計画汚水量
- 5) 計画流入水質
- §4 コミニティ・プラント整備計画に当たっての基本的事項
- 1 処理施設の位置の選定
- 2 環境影響に関する事前評価
- 3 周辺環境への配慮
- 4 関係法令の遵守
- 5 施設の一般構造
- 6 予備動力
- 7 寒冷地及び塩害を受ける地域における対策
- 8 安全・衛生対策
- 9 施設の運転・管理
- Ⅱ 施設の構造と設計
- §1 総則的事項
- 1 コミニティ・プラントの構成
- 2 施設規模
- 3 放流水の水質
- 4 処理方式の選定
- 5 汚泥の処理処分方法の選定
- §2 管路施設
- 1 管路計画
- 2 管きょ
- 1) 流速及びこう配
- 2) 管径
- 3) 管きょの断面
- 4) 管きょの種類
- 5) 埋設位置及び深さ
- 6) 土かぶり
- 7) 管きょの接合
- 8) 管きょの基本工及び保護工
- 9) 伏越し
- 3 マンホール及び汚水ます
- 1) マンホール
- 2) 汚水ます
- 3) グラインダーポンプユニット等
- §3 ポンプ場施設
- 1 ポンプ場計画
- 2 ポンプ場の構造
- 3 ポンプの選定
- 4 ポンプの台数
- 5 ポンプの揚程
- §4 処理施設
- §4.1 接触ばっ気処理方式による処理設備
- 1 スクリーン設備
- 2 流量調整槽
- 3 接触ばっ気槽
- 4 沈殿槽
- 5 消毒設備
- §4.2 回転板接触処理方式による処理設備
- 1 スクリーン設備
- 2 流量調整槽
- 3 回転板接触槽
- 4 沈殿槽
- 5 消毒設備
- §4.3 回分式活性汚泥処理方式による処理設備
- 1 スクリーン設備
- 2 流量調整槽
- 3 回分処理槽
- 4 消毒設備
- §4.4 長時間ばっ気処理方式による処理設備
- 1 スクリーン設備
- 2 流量調整槽
- 3 ばっ気槽
- 4 沈殿槽
- 5 消毒設備
- §4.5 標準活性汚泥処理方式による処理設備
- 1 スクリーン設備
- 2 流量調整槽
- 3 ばっ気槽
- 4 沈殿槽
- 5 消毒設備
- §4.6 生物学的脱窒素処理方式による処理設備
- §4.6.1 循環式活性汚泥処理方式による処理設備
- 1 スクリーン設備
- 2 流量調整槽
- 3 循環式活性汚泥処理設備
- 4 消毒設備
- §4.6.2 回分式活性汚泥処理方式による処理設備
- 1 スクリーン設備
- 2 流量調整槽
- 3 回分式活性汚泥処理設備
- 4 消毒設備
- §4.6.1 循環式活性汚泥処理方式による処理設備
- §4.7 高度処理方式による処理設備
- §4.7.1 接触ばっ気処理方式
- §4.7.2 凝集分離処理方式
- §4.7.3 砂ろ過処理方式
- §4.7.4 活性炭吸着処理方式
- §4.8 付属設備
- §4.8.1 汚泥処理設備
- §4.8.2 脱臭設備
- §4.8.3 電気・計装設備
- §4.1 接触ばっ気処理方式による処理設備
- §1 総則的事項
Ⅰ 総論・基本計画
§1 コミニティ・プラントの考え方
し尿処理の基本は、生活の場からし尿を衛生的に迅速かつ容易に排除し、処理することにある。このことは公衆衛生の向上及び生活環境の保全を図る上で極めて重要なことである。一方、生活水準の向上を背景とする便所の水洗化へのニーズの高まり、公共用水域の水質汚濁防止のための生活雑排水対策の推進等し尿処理をめぐる諸状況は、し尿を衛生的に処理するという観点のみでは捉えきれない、多目的かつ広域的な取り組みを必要としてきている。
現在し尿処理は、地域の実情等に応じ、し尿処理施設、コミニティ・プラント、合併浄化槽及び公共下水道等で行なわれている。
このうちコミニティ・プラントは、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき市町村が定める一般廃棄物処理計画に従って設置され、管きょによって集められたし尿及び生活雑排水を併せて処理する施設であり、し尿の衛生的処理のみならず水質汚濁の防止にも資するものである。
コミニティ・プラントは、建設費が比較的安価であり、短期間に建設できることから便所の水洗化に対する住民のニーズに迅速に対応できる特徴を有しており、新規に造成される団地、既存の集落等定住地域を中心に整備が進められている。また、処理施設から発生する汚泥は一般廃棄物処理計画に基づき市町村等の設置するし尿処理施設等を活用することにより、円滑かつ容易に行えるという利点もある。
こうしたコミニティ・プラントの特色が活かされ、施設整備が適正かつ円滑に進められるよう、本指針では既存施設の稼働実績等を参考にしつつ、施設整備を行うに当たって策定すべき基本計画の内容、コミニティ・プラントが有すべき技術的内容について取りまとめたものである。
§2 適用の範囲
ここに定める指針は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」第8条に規定するし尿処理施設のうちコミニティ・プラントに適用する。
§3 コミニティ・プラントに関する基本的計画事項
1 コミニティ・プラント整備と生活排水処理基本計画
計画処理区域内のし尿及び生活雑排水を適正に処理するため、生活排水処理基本計画を定め、これにしたがってコミニティ・プラントの適正な整備を図らなければならない。
2 生活排水処理基本計画の策定
生活排水処理基本計画は、生活排水の処理に係る長期的視点に立った基本方針を明確にするものであり、原則として10~15年後を目標年次として、生活排水全体の処理計画を実現するために講ずべき施策を明らかにする。
なお、計画の策定に当たっては住民の水洗化に対する要望や、生活雑排水の対策のニーズ、浄化槽の普及状況等を勘案するとともに、下水道事業との相互調整を行い、合理的なものとする。
3 コミニティ・プラント整備計画の策定
コミニティ・プラント整備計画は計画目標年次における計画処理区域内のし尿及び生活雑排水を適正に処理するために必要な処理施設の整備について、生活排水処理基本計画を踏まえて、その基本方針及び実施計画を定めるものである。
4 計画汚水量等
1) 計画目標年次
計画目標年次は、将来予測の確度、施設の耐用年数、投資効率、規模の効用等を勘案したうえ、生活排水処理基本計画及び下水道計画等の関連計画の目標年次を参考として定めなければならない。
2) 計画処理区域
計画処理区域は、市町村の区域のうち、管きょ等によりし尿及び生活雑排水を集水し、汚水処理施設で処理する区域とする。
計画処理区域及び処理施設の位置は次の各項を考慮して定めなければならない。
- (1) 計画目標年次にコミニティが形成される範囲の区域
- (2) 自然条件、社会的条件等の地域特性
- (3) 建設及び維持管理の経済性
3) 計画処理人口
計画処理人口は、計画目標年次における計画処理地域内の定住人口を基礎とし、必要に応じて季節的に増加する人口も考慮して算定する。
4) 計画汚水量
計画汚水量は、管路施設にあっては、計画時間最大汚水量。一時処理施設(スクリーン設備、流量調整設備等)にあっては、計画1日最大汚水量に基づくものとし、処理区域の地域特性を考慮し、次の各項により定める。
- (1) 計画1人1日最大汚水量
計画1人1日最大汚水量は、その地域の1人1日最大給水量を参考として定める。 - (2) 計画1人1日平均汚水量
計画1人1日平均汚水量は、計画1人1日最大汚水量と同様に、その地域の1人1日平均給水量を参考として定める。 - (3) 計画地下水流入量
計画地下水流入量は、計画1人1日最大汚水量の20%を越えないこととする。 - (4) 計画1日最大汚水量
計画1日最大汚水量は、計画処理人口と計画1人1日最大汚水量を乗じたものに計画地下水流入量を加算したものとする。 - (5) 計画時間最大汚水量
原則として実態調査を行い、計画処理区域の実態とあわせて設定する。
なお、計画時間最大汚水量は、計画1日最大汚水量の1時間当りの1.3~3.0倍となるなど大きく変動することに注意しなければならない。
5) 計画流入水質
計画流入水質は、BOD及びSSについて実態調査結果あるいは計画目標年次における汚濁負荷量原単位を参考にして定めるほか、必要に応じて他の水質項目について定める。
§4 コミニティ・プラント整備計画に当たっての基本的事項
1 処理施設の位置の選定
処理施設の位置の選定に当たっては、次の各号について総合的に検討しなければならない。
- ① 管路施設の敷設及び汚水の収集効率
- ② 放流先の利水状況
- ③ 周辺環境の条件
- ④ 地形・地質等
- ⑤ 施設の維持管理
- ⑥ 災害等に対する安全性
- ⑦ 汚泥等の最終処分
2 環境影響に関する事前評価
施設整備計画に当たっては、施設からの排水、臭気、騒音等の環境影響について事前に評価を行わなければならない。
3 周辺環境への配慮
施設整備計画に当たっては、美観の保持、緑化等の周辺環境の条件について十分配慮しなければならない。
4 関係法令の遵守
施設整備計画に当たっては「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」をはじめ、「水質汚濁防止法」等、関係法令を遵守しなければならない。
5 施設の一般構造
- (1) 施設は、自重、積載荷重、水圧、土圧、風圧、積雪荷重、地震力、温度応力等に対して安全でなければならない。
- (2) 施設は、漏水又は地下水の侵入のおそれのないものであり、かつ、雨天時等においても安定した運転ができる構造でなければならない。
- (3) 施設は、必要に応じて耐摩耗性、耐食性、耐熱性等を考慮しなければならない。
- (4) 地下水位の高い場所に築造する構造物は、から(空)にした時、浮力に対して安全でなければならない。
6 予備動力
施設には、停電時に備えて、ポンプ、送風機及び照明設備等の稼働のため、予備動力を設けることが望ましい。
7 寒冷地及び塩害を受ける地域における対策
- (1) 寒冷地においては、処理効率の低下及び凍結による機能阻害等の防止に十分配慮しなければならない。
- (2) 塩害を受ける地域においては、塩害防止対策に十分配慮しなければならない。
8 安全・衛生対策
施設の設計に当たっては、「労働安全衛生法」及び「消防法」等の関係法令の規定を遵守し、施設の運転、点検、清掃等の作業が安全かつ、衛生的に行えるよう、安全・衛生対策に十分配慮しなければならない。
- 1) 換気対策等
- (1) 作業時において酸素欠乏や有害ガスによる事故を防止するため、施設内は適切な方法で換気できるものでなければならない。
- (2) 覆蓋を有する水槽には、清掃時等に備え、2箇所以上に開閉可能なマンホールを設けなければならない。また、これらの水槽は、内部において発生するガスを吸引できるものでなければならない。
- (3) ポンプ室は、シール部分等から漏れた臭気を換気できるものでなければならない。
- 2) 手摺及び安全柵
ばっ気槽等の水槽に開口部、1m以上の段差部、階段部及び機械架台等には、手摺又は安全柵を設け、転落防止をはからなければならない。また、手摺、安全柵は、耐食性の材質又は塗料を用いるものとする。 - 3) 作業スペース及び照明
機械室及び機器の周辺は、運転、点検、清掃等を安全に行えるよう必要な作業スペース・通路を確保するとともに、照明・採光も考慮しなければならない。 - 4) 安全カバー等
機器の回転部分、突起部分等には、必要に応じて安全カバーを設置し、又は彩色を行い、回転部分は、回転の方向を明示しなければならない。 - 5) 感電防止対策
施設内の電気設備は、接地工事を確実に行うとともに、接地保護装置、キーロック、絶縁マット等の感電防止対策を講じなければならない。 - 6) 誤操作防止対策
- (1) 機器、タンク、配管類には、内容物及び流れ方向を明示し、誤操作防止対策を講じなくてはならない。
- (2) 薬品類のタンクの周囲には、必要に応じて防液堤、水栓、アイ・ウォッシャ等を設けなければならない。
- 7) 施設の周辺には、外部より侵入防止用の柵、塀等を設ける。
9 施設の運転・管理
- (1) コミニティ・プラント整備計画策定に当たっては、施設の運転及び管理が容易にかつ、適切に行えるよう配慮しなければならない。
- (2) 施設は、必要な箇所から試料採取可能な構造とするとともに必要に応じ、水質分析を行うための水質測定機器及び試験室を設ける。
- (3) 厚生施設として、控室、更衣室、浴室等を必要に応じて設ける。
Ⅱ 施設の構造と設計
§1 総則的事項
1 コミニティ・プラントの構成
コミニティ・プラントは、管路施設、処理設備、及び脱臭設備等の付属設備により構成される。
2 施設規模
施設規模は計画処理区域より発生する計画汚水量に基づき、既存施設能力を考慮して決定する。
3 放流水の水質
放流水の水質は、生物化学的酸素要求量(BOD)の日間平均値20mg/l以下、浮遊物室量(SS)の日間平均値70mg/l以下、大腸菌群数の日間平均値3,000個/cm3以下とすること。
ただし、水質汚濁防止法等の関係法令に基づく規制を受ける場合は、それらの法令等に準拠すること。
4 処理方式の選定
- (1) 処理方式は、次の各号について検討した上で、正常に稼働している既存の施設の運転実績等を踏まえ、事業主体である市町村の技術能力、財政状況、運転管理体制等を勘案して選定しなければならない。
- ① 処理の安定性、信頼性が確保できること。
- ② 維持管理の容易性について配慮されていること。
- ③ 地域特性に基づく条件等に適合すること。
- (2) 処理方式は次のとおりとする。
- ① 接触ばっ気処理方式
- ② 回転板接触処理方式
- ③ 回分式活性汚泥処理方式
- ④ 長時間ばっ気処理方式(オキシデーションディッチ方式を含む)
- ⑤ 標準活性汚泥処理方式
- ⑥ 生物学的脱窒素処理方式(循環式活性汚泥処理方式、回分式活性汚泥処理方式)
- (3) 水質汚濁防止法等に基づく水質規制等により高度な処理を行う場合に用いる処理方式は次のとおりとする。
- ① 接触ばっ気処理方式
- ② 凝集分離処理方式
- ③ 砂ろ過処理方式
- ④ 活性炭吸着処理方式
- ⑤ ①から④までの処理方式による設備を組合わせた方式
5 汚泥の処理処分方法の選定
汚泥の処理処分方法は、計画処理区域の状況や、季節変動を考慮し、将来にわたって安全で衛生的な処分ができる方法とする。
なお、し尿処理施設における処理あるいは、緑農地利用についても十分な検討を行なう。
§2 管路施設
1 管路計画
管路の計画は、次の各項を考慮して定めなければならない。
- (1) 管路施設は、計画時間最大汚水量に基づいて計画する。
- (2) 管路施設は、地形、家屋や宅地の分布、道路の状況、施行性を考慮して、合理的かつ経済的に汚水を収集、移送できるように配置する
- (3) 管路施設は、自然流下式、圧力式、真空式及びこれらを組み合わせたものとする。
2 管きょ
1) 流速及びこう配
管きょは、管きょ内に沈澱物が堆積しないよう、適正な流速が確保されるように、その断面、こう配等を定める。
流速は、計画時間最大汚水量に対して原則として0.6m/秒~3.0m/秒の範囲内とする。
2) 管径
管きょの管径は、次の各号によって決定する。
- ① 管径は、内径150mm以上とする。
(ただし、圧力式及び真空式にあってはそれ以下とすることができる。) - ② 流量の計算は、マニング公式等を用いる。
3) 管きょの断面
管きょ断面の形状は、円形、長方形(正方形を含む)、又は卵形を標準とする。
管きょ断面は、必要に応じて余裕を見込むことができる。
4) 管きょの種類
管きょは、鉄筋コンクリート管、陶管、硬質塩化ビニル管、強化プラスチック複合管、鉄筋コンクリート製長方形管、ダクタイル鋳鉄管、鋼管及びポリエチレン管等を使用しなければならない。
5) 埋設位置及び深さ
管きょの埋設深さは、過大にならないように考慮する。
管きょの埋設位置及び深さについては、公道に敷設する場合には道路管理者、河川敷内の場合には河川管理者、河川保全区域内の場合には道路及び河川管理者、軌道敷き内の場合には軌道管理者と、それぞれ協議しなければならない。
6) 土かぶり
管きょの最小土かぶりは、原則として1mとしなければならない。
7) 管きょの接合
管きょの接合は、次の各項によらなければならない。
- (1) 管きょの径が変化する場合又は2本以上の管きょが合流する場合の接合方法は、管頂接合を標準とする。ただし、地表こう配が大きい場合は、段差接合を標準とする。
- (2) 2本の管きょが合流する場合の中心交角は、なるべく60度以下とし、90度を越える場合には、2段階の接合、又は、段差接合とする。
8) 管きょの基本工及び保護工
管きょの基本工及び保護工を必要とする場合は、次の各項によらなければならない。
- (1) 管きょには、管きょの種類及び地盤に応じて砂、砕石、コンクリート、はしご胴木等を施さなければならない。
- (2) 埋戻土及び輪荷重等により、管きょの破壊が予想される場合は、保護工を設けなければならない。
- (3) 管きょの内面が摩耗、腐食等によって損傷するおそれのあるときは、耐摩耗性、耐腐食性等に優れた材質の管きょを使用するか、管きょの内面に適当な方法によってライニング又はコーティングを施す。
9) 伏越し
伏越し管きょは、次の各項によらなければならない。
- (1) 伏越し管きょ内の流速は、上流管の流速より20~30%増したものとする。
- (2) 伏越し管きょの形状は、障害物の両側に垂直の伏越し室を設け、それを水平又は、下流に向かい下りこう配で結ぶ構造とする。
- (3) 伏越し管きょに鉄筋コンクリート管を用いる場合は、鉄筋コンクリートで巻立防護する。
- (4) 伏越し室には上下流側とも深さ50cm程度のどろだめを設ける。
- (5) 伏越し室には上下流側とも管理に便利なようにゲート又は角落しを設ける。
3 マンホール及び汚水ます
1) マンホール
マンホールは、次の各項によらなければならない。
- (1) マンホールは、原則としてコンクリート又は、鉄筋コンクリート造りとする。
- (2) マンホールは、自然流下式の管きょの起点、管きょの会合点、こう配、管径、方向の変化点並びに維持管理上必要な箇所に設置する。
- (3) マンホールの最大設置間隔は原則として表―1による。
表―1 マンホールの管径別最大設置間隔
管径(mm)300以下600以下1,000以下1,500以下1,650以下最大間隔(m)5075100150200 - (4) 段差接合したマンホールの段差が60cm以上となる場合は、副管付マンホールとする。
- (5) マンホールの内径は、表―2に示す接合管きょの内径及び設置位置により決める。
- (6) マンホールのふたは、鉄筋コンクリート製又は鋳鉄製とする。
- (7) マンホールの底部には、管きょの接合、会合の状況に応じたインバートをつける。
表―2 標準マンホールの形状別用途
呼び方形状寸法用途1号マンホール内径 90cm円形管の起点、600mm以下の管の中間点、内径450mmまでの管の会合点、ただしH>2.5mの場合は2号マンホールとする。2号マンホール内径 120cm円形内径900mm以下の管の中間点、内径600mm以下の管の会合点3号マンホール内径 150cm円形内径1,200mm以下の管の中間点、内径800mm以下の管の会合点4号マンホール内径 180cm円形内径1,500mm以下の管の中間点、内径900mm以下の管の会合点5号マンホール内のり 210×120cm角型内径1,800mm以下の管の中間点
2) 汚水ます
自然流下式管きょに設ける汚水ますは、次の各項によらなければならない。
- (1) 汚水ますは、円形、角型のコンクリート造り又はプラスチック製品等とし、表―3を標準とする。
- (2) 汚水ますの内径又は内のり(法)を30~70cmとし、ますの深さを70~100cm程度とする。
- (3)汚水ますのふたは、鉄筋コンクリート製、鋳鉄製及びその他の堅固で耐久性のある材料で造られた密閉ふたとする。
- (4) 汚水ますの底部には、インバートをつける。
表―3 汚水ますの形状別用途
呼び方
|
形状寸法
|
用途
|
---|---|---|
1号汚水ます
|
内径30cm円形又は内のり30×30cm角型
|
取付け管内径150mm以下、深さ0.7m未満に使用
|
2号汚水ます
|
内径36cm円形又は内のり36×36cm角型
|
取付け管内径150mm以下、深さ0.7m以上に使用
|
3号汚水ます
|
内径50cm円形又は内のり50×50cm角型
|
取付け管内径150mm以下、深さ0.8m以上に使用
|
4号汚水ます
|
内径70cm円形又は内のり70×70cm角型
|
取付け管内径200mm以下、深さ1.1m以上に使用
|
3) グラインダーポンプユニット等
汚水ますに代えて、圧力式管きょにおいてはグラインダーポンプユニット、真空式管きょにおいては、真空弁付汚水ますを設ける。
§3 ポンプ場施設
1 ポンプ場計画
ポンプ場としては、中継ポンプ場、場内ポンプ場及び真空ポンプ場がある。ポンプ場の計画は、次の各項を考慮して定めなければならない。
- (1) ポンプ場は、計画時間最大汚水量に基づいて計画する。
- (2) ポンプ場の数及び設置位置については、管きょ及び処理施設の経済性並びに維持管理性を考慮して定めなければならない。
- (3) ポンプ場はできるだけ簡易な構造とする。
2 ポンプ場の構造
- (1) ポンプ場の形状は、揚水量、深さ、設置場所及びポンプの設置台数によって決定する。
- (2) ポンプ場の構造は、上載荷重、土圧及び地震等に対し安全であり、水密性を有するものとし、かつできるだけ簡易なものとする。
- (3) ポンプますの有効容量は、ポンプ能力、運転時間、間欠運転頻度等を考慮して決定する。
- (4) ポンプますには、必要に応じて清掃、点検等が容易に行えるよう開口部を設ける。
3 ポンプの選定
- (1) ポンプは、原則として水中ポンプを使用する。
- (2) ポンプは、閉塞しにくい構造を有し、腐食、摩耗の少ない、分解点検が容易なものを使用する。
- (3) ポンプは、原則として汎用品を使用する。
- (4) ポンプ口径は、原則として50mm以上のものを使用する。
4 ポンプの台数
ポンプの設置台数は、原則として2台とし、1台は予備とする。
5 ポンプの揚程
ポンプの全揚程は、次の各項を考慮して決定する。
- (1) ポンプの全揚程は、実揚程と送水管の損失水頭及びポンプ付属の吐出し管、弁類の損失水頭等を考慮して定める。
- (2) 実揚程は、ポンプの吸込水位及び揚水位の変動範囲、計画水量、ポンプ特性などを考慮して定める。
§4 処理施設
処理施設は、§4.1から§4.6までの処理方式の設備から選択し、必要に応じ高度処理設備を備えたものとする。
§4.1から§4.6に示す処理方式による施設は、次の性能を有するものとする。
表―4 処理方式による性能
区分 | 処理方式計画処理人口 |
性能
| |||
---|---|---|---|---|---|
BODmg/l
|
SSmg/l
|
T―Nmg/l
|
大腸菌群数個/cm3
| ||
接触ばっ気処理方式
|
(51~5,000人) |
20以下
|
40以下
|
―
|
3,000以下
|
回分式活性汚泥処理方式 | |||||
長時間ばっ気処理方式 | |||||
回転板接触処理方式 | |||||
標準活性汚泥処理方式
|
(5,001人以上) |
20以下
|
30以下
|
―
|
3,000以下
|
生物学的脱窒素処理方式
|
(501人以上) |
20以下
|
30以下
|
10以下
|
3,000以下
|
なお、高度処理設備、汚泥処理設備については、それぞれ§4.7、§4.8.1を参照すること。
§4.1 接触ばっ気処理方式による処理設備
スクリーン設備、流量調整槽、接触ばっ気槽、沈澱槽及び消毒設備をこの順序に組み合わせたものとする。
1 スクリーン設備
スクリーン設備は、自動荒目スクリーン、破砕装置、自動微細目スクリーン及び、沈砂槽を組み合わせた構造を標準とする。
- 1) スクリーン等
- (1) 自動荒目スクリーンの目幅は有効間隔を20mmから50mm程度とする。
- (2) 破砕装置は、汚物等を有効に破砕することができる構造とし、目幅の有効間隔が10mmから20mm程度のスクリーンを備えた副水路を設けるものとする。
- (3) 自動微細目スクリーンは、目幅の有効間隔を1mmから2.5mm程度とし、目幅の有効間隔が、5mm以下のスクリーンを備えた副水路を設けるものとする。なお、微細目スクリーンは、流量調整槽の次に設けることができる。
- (4) 前記の設備はいずれもスクリーンかすを、かき揚げ、搬出、清掃等の方法により容易、かつ、衛生的に処理でき、水切り及び排水に支障のない構造とする。
- 2) 沈砂槽
- (1) 沈砂槽の平面形状は、長方形又は正方形とし、水密な鉄筋コンクリート造り等の構造で安全、かつ、衛生的に砂類が除去できる装置を設けるものとする。
- (2) 有効容量は、計画時間最大汚水量に対し、3分間以上とする。
- (3) ばっ気装置を設け、かつ消泡装置を設けるものとする。
- (4) 排砂装置を備え、砂だまりを設けるものとする。
- (5) 計画処理人口が500人以下の場合においては、沈砂槽を自動荒目スクリーンと組み合わせた構造とすることができる。
2 流量調整槽
- (1) 流量調整槽の平面形状は、長方形又は正方形とし、水密な鉄筋コンクリート造り等の構造とする。
- (2) 流量調整槽の有効容量は、流量調整比が1.3以下となるようにし、かつ計画時間最大汚水量に対し、3時間以上とする。
- (3) 流量調整槽の有効水深は、1.5m以上とする。
- (4) 汚水を撹拌することができる装置を設けるものとする。
- (5) 移送ポンプの台数は、2台以上とし、うち1台を予備とする。
- (6) 流量調整槽から移送する汚水を計量することができる装置を設けるものとする。また、計量槽の容量は、移送ポンプの最大揚水量に対し、1分間以上とする。
3 接触ばっ気槽
- (1) 接触ばっ気槽は、長方形又は正方形の平面形状とし、水密な鉄筋コンクリート造り等の構造とする。
- (2) 接触ばっ気槽は、2槽以上に区分し直列に接続するとともに、汚水が長時間接触材と接触する構造とする。
- (3) 接触ばっ気槽の有効水深は2.0~5.0m、余裕高は、40~60cmを標準とする。
- (4) 接触ばっ気槽の全有効容量は、BOD容積負荷0.3kg/m3・日以下となるようにし、かつ、計画1日最大汚水量に対し、8時間以上とする。
- (5) 第1槽の有効容量は、BOD容積負荷0.5kg/m3・日以下となるようにし、かつ、全槽の5分の3に相当する容量以上とする。
- (6) 接触材は、微生物が付着しやすい材質とし、また、微生物により閉塞しない形状とする。
- (7) 有効容量に対する接触材の充填率は55%以上とする。
- (8) 接触ばっ気槽は、生物膜のはく離ができる機能を有し、かつ、はく離汚泥を汚泥濃縮槽へ移送できる構造とする。
- (9) ばっ気装置は、接触ばっ気槽内全体の撹拌が十分に行われ、かつ、十分な酸素供給が行われるものとする。
- (10) ばっ気装置は、耐食性を有すること。
- (11) 必要に応じて、消泡装置を設けるものとする。
4 沈澱槽
- (1) 沈澱槽の平面形状は、長方形、正方形又は円形等とし、水密な鉄筋コンクリート造り等の構造とする。
- (2) 沈澱槽の有効容量は、計画1日最大汚水量に対し、3時間以上とする。
- (3) 沈澱槽の水面積負荷は、計画1日最大汚水量に対し、20m3/m2・日以下とする。
- (4) 沈澱層の越流負荷は、計画1日最大汚水量に対し、100m3/m・日以下とする。
- (5) 水面からスカムを随時引き抜くことができるスカム除去装置を設けるものとする。
- (6) 沈澱汚泥が容易に集積され、余剰汚泥を随時汚泥濃縮層へ移行させることができる構造とする。
- (7) 沈澱層の槽底には汚泥掻寄機を設ける。汚泥掻寄機を設けない場合は、槽底をホッパ型とし、水平に対し60度以上の傾斜とする。
- (8) 沈澱槽から汚泥を随時引き抜くことができる排泥管を設けること。
- (9) 排泥管の内径は、100mm以上とすることが望ましい。
- (10) 引抜汚泥量を計測する計量装置を必要に応じて設けることとする。
5 消毒設備
消毒設備は、薬品注入装置及び塩素混和槽を備えた構造とする。
- (1) 薬品は、次亜塩素酸塩等塩素剤を用いることを標準とする。
- (2) 塩素混和槽は、処理水と薬品が十分に混合できるものとする。
- (3) 塩素混和槽の材質は、塩素に対して耐食性のあるものとする。
- (4) 塩素混和槽の容量は、処理水量に対し、15分間以上の接触時間を有するものとする。
- (5) 注入装置の容量は、計画注入率から定めるものとする。
- (6) 薬品貯槽は、破損及び転倒がない材質及び構造とし、貯蔵量に対応できる容量の防液堤又はピットを設けること。
§4.2 回転板接触処理方式による処理設備
スクリーン設備、流量調整槽、回転板接触槽、沈澱槽及び消毒設備をこの順序に組み合わせたものとする。
1 スクリーン設備
§4.1.1に準ずる。
2 流量調整槽
§4.1.2に準ずる。
3 回転板接触槽
- (1) 回転板接触槽の平面形状は、長方形とし、その断面形は、短絡流や汚泥の堆積が生じないものとする。
- (2) 2槽以上に区分し、汚水が長時間回転板に接触する構造とする。
- (3) 有効容量は、計画1日最大汚水量に対し、4時間以上とする。
- (4) 回転板のBOD面積負荷は、計画流入BOD量に対して5g/m2・日以下とする。
- (5) 汚水に対する回転板の浸漬率は40%程度とする。
- (6) 回転板相互の間隔は20mm以上とし、生物膜が付着しやすい構造とする。
- (7) 回転板の材質は耐食性のものを用い、直径及び厚さは強度を考慮して定める。
- (8) 回転板の円周速度は、20m/分以下とする。
- (9) 槽には、上屋等を設け、かつ、通気を十分に行うものとする。
4 沈殿槽
§4.1.4に準ずる。
5 消毒設備
§4.1.5に準ずる。
§4.3 回分式活性汚泥処理方式による処理設備
スクリーン設備、流量調整槽、回分処理槽、沈殿槽及び消毒設備をこの順序に組み合わせたものとする。
1 スクリーン設備
§4.1.1に準ずる。
2 流量調整槽
§4.1.2に準ずる。
3 回分処理槽
- (1) 回分処理槽の平面形状は、長方形、正方形または円形等とし、水密な鉄筋コンクリート造り等の構造とし、回分処理に必要な計測制御設備を備えた構造とする。
- (2) 回分処理槽の有効水深は2.0~6.0m、余裕高は40~60cmを標準とする。
- (3) MLSS濃度は、3,000~3,500mg/lを標準とする。
- (4) 回分処理槽の有効容量は、BOD―MLSS負荷が0.08kg/kg・日以下になるようにし、かつ、計画1日最大汚水量に対し20時間以上とする。
- (5) サイクル数は、4サイクル/日を標準とする。
- (6) ばっ気装置は、回分処理槽内全体の撹拌が十分に行われ、かつ、十分な酸素供給が行われるものとする。
- (7) ばっ気装置は、耐食性を有すること。
- (8) 上澄水排出装置は、沈澱汚泥を巻き上げることなく、上澄水を効率よく槽外に排出できる構造とする。
- (9) スカム除去装置及び消泡装置を必要に応じて設けるものとする。
4 消毒設備
§4.1.5に準ずる。
ただし、塩素混和槽の容量は、1サイクルあたりの処理水量に対し15分間以上の接触時間を有すること。
§4.4 長時間ばっ気処理方式による処理設備
スクリーン設備、流量調整槽、ばっ気槽、沈澱槽及び消毒設備をこの順序に組み合わせたものとする。
なお、オキシデーションディッチ方式は長時間ばっ気方式に準ずるものとする。
1 スクリーン設備
§4.1.1に準ずる。
2 流量調整槽
§4.1.2に準ずる。
3 ばっ気槽
- (1) ばっ気槽の平面形状は、長方形、正方形又は円形等(オキシデーションディッチ方式の場合は長円形無終端水路)とし、水密な鉄筋コンクリート造り等の構造とする。
- (2) ばっ気槽の有効水深は2.0~5.0m、余裕高は40~60cmを標準とする。(オキシデーションディッチ方式の場合は有効水深は1.0~3.0m、水路幅は2.0~6.0mとする。)
- (3) MLSS濃度は、3,000~3,500mg/lを標準とする。
- (4) ばっ気槽の有効容量は、BOD―MLSS負荷が0.03~0.05kg/kg・日となるようにし、かつ、計画1日最大汚水量に対し、16時間以上とする。
- (5) ばっ気装置は、ばっ気槽内全体の撹拌が十分に行われ、かつ、十分な酸素供給が行われるものとする。
- (6) ばっ気装置は、耐食性を有すること。
- (7) 返送汚泥を計量できる装置を設けるものとする。
- (8) 必要に応じて消泡装置を設けるものとする。
4 沈澱槽
§4.1.4に準ずる。
ただし、有効容量は、計画1日最大汚水量の4時間以上、越流負荷は、計画1日最大汚水量に対し50m3/m・日以下とする。また返送汚泥ポンプは、所定のMLSS濃度を維持できる容量とする。
5 消毒設備
§4.1.5に準ずる。
§4.5 標準活性汚泥処理方式による処理設備
スクリーン設備、流量調整槽、ばっ気槽、沈澱槽及び消毒設備をこの順序に組み合わせたものとする。
1 スクリーン設備
§4.1.1に準ずる。
2 流量調整槽
§4.1.2に準ずる。
3 ばっ気槽
§4.4.3に準ずる。
ただし、MLSS濃度は、1,500~2,000mg/lを標準とする。有効容量は、BOD―MLSS負荷が0.2~0.4kg/kg・日となるようにし、かつ、計画1日最大汚水量に対し、8時間以上とする。
4 沈澱槽
§4.1.4に準ずる。
ただし、有効容量は、計画1日最大汚水量に対し、3時間以上、越流負荷は計画1日最大汚水量に対し50m3/m・日以下とする。また、返送汚泥ポンプは、所定のMLSS濃度を維持できる容量とする。
5 消毒設備
§4.1.5に準ずる。
§4.6 生物学的脱窒素処理方式による処理設備
§4.6.1 循環式活性汚泥処理方式による処理設備
スクリーン設備、流量調整槽、循環式活性汚泥処理設備及び消毒設備をこの順序に組み合わせたものとする。
- 1 スクリーン設備
§4.1.1に準ずる。 - 2 流量調整槽
§4.1.2に準ずる。 - 3 循環式活性汚泥処理設備
循環式活性汚泥処理設備は、第1脱窒素槽、硝化槽、第2脱窒素槽、再ばっ気槽及び沈澱槽をこの順序に組み合わせたものとする。
- 1) 脱窒素槽
- (1) 脱窒素槽は、硝化槽の前後に第1脱窒素槽及び第2脱窒素槽に区分して配置するものとする。
- (2) 脱窒素槽の平面形状は、長方形、正方形又は円形等とし、水密な鉄筋コンクリート造り等の構造とする。
- (3) 脱窒素槽は、外気との接触が少ない構造とする。
- (4) 脱窒素槽の有効水深は4.0~6.0m、余裕高は60cmを標準とする。
- (5) MLSSは3,000mg/lを標準とする。
- (6) 第1脱窒素槽の有効容量は、NOX―N/MLSS負荷0.02kg―N/kg―MLSS・日以下となるようにし、計画1日最大汚水量に対し、11時間以上とする。
- (7) 第2脱窒素槽の有効容量は、NOX―N/MLSS負荷0.01kg―N/kg―MLSS・日以下とし、計画1日最大汚水量に対し、6時間以上とする。
- (8) 撹拌装置は、脱窒素槽内の撹拌が十分に行なわれるものとする。
- (9) 撹拌装置は、耐食性を有すること。
- (10) 第2脱窒素槽には、炭素源としての水素供与体を注入できる装置を設けるものとする。
- (11) 循環液量及び返送汚泥量を計測できる装置を設けるものとする。
- 2) 硝化槽
- (1) 硝化槽の平面形状は、長方形、正方形又は円形等とし、水密な鉄筋コンクリート造り等の構造とする。
- (2) 硝化槽の有効水深は4.0~6.0m、余裕高は60cmを標準とする。
- (3) MLSSは3,000mg/lを標準とする。
- (4) 硝化槽の有効容量は、T―N/MLSS負荷が0.02kg―N/kg―SS・日以下となるようにし、計画1日最大汚水量に対し、17時間以上とする。
- (5) ばっ気装置は、硝化槽内全体の撹拌が十分に行われ、かつ、十分な酸素供給が行えるものとする。
- (6) ばっ気装置は、耐食性を有すること。
- (7) 硝化槽の流出部から第1脱窒素槽の流入部へ循環でき、かつ、循環液を計画1日最大汚水量の100~300%の範囲に調整することができる構造とする。
- (8) 硝化槽内のpHを適正に保つため、必要に応じてアルカリ剤の添加によるpH調整装置を設けるものとする。
- (9) 必要に応じて消泡装置を設けるものとする。
- 3) 再ばっ気槽
形状及び構造は、硝化槽に準ずる。
ただし、有効容量は、計画1日最大汚水量に対し、1時間以上とする。 - 4) 沈澱槽
§4.1.4に準ずる。
ただし、有効容量は、計画1日最大汚水量に対し、6時間以上、水面積負荷は、計画1日最大汚水量に対し、10m3/m2・日以下、越流負荷は、計画1日最大汚水量に対し、50m3/m・日以下とする。また、返送汚泥ポンプは、所定のMLSS濃度を維持できる容量とする。
- 1) 脱窒素槽
- 4 消毒設備
§4.1.5に準ずる。
§4.6.2 回分式活性汚泥処理方式による処理設備
スクリーン設備、流量調整槽、回分処理槽設備及び消毒設備をこの順序に組み合わせたものとする。
- 1 スクリーン設備
§4.1.1に準ずる。 - 2 流量調整槽
§4.1.2に準ずる。 - 3 回分式活性汚泥処理設備
回分式活性汚泥処理設備は、回分処理槽、ばっ気装置及び上澄水排出装置等を備えたものとする。
- (1) 回分処理槽の平面形状は、長方形、正方形又は円形等とし、水密な鉄筋コンクリート造り等の構造とし、回分処理に必要な計測制御設備を備えたものとする。
- (2) 回分処理槽の有効水深は、4.0~6.0m、余裕高は、60cmを標準とする。
- (3) MLSS濃度は、3,000~3,500mg/lを標準とする。
- (4) 有効容量は、T―N/MLSS負荷が0.01kg―N/kg・日以下となるようにし、かつ、計画1日最大汚水量に対して32時間以上とする。
- (5) サイクル数は、4サイクル/日を標準とする。
- (6) 上澄水排出装置は、沈澱汚泥を巻き上げることなく、上澄水を効率よく槽外に排出できる構造とすること。
- (7) ばっ気・撹拌装置は、回分処理槽内全体の撹拌が十分に行われ、かつ、必要な酸素供給が行えるものとする。
- (8) ばっ気・撹拌装置は、耐食性を有すること。
- (9) 槽内のpHを適正に保つため、必要に応じて、アルカリ剤の添加によるpH調整装置を設けるものとする。
- (10) スカム除去装置及び消泡装置を必要に応じて設けるものとする。
- 4 消毒設備
§4.1.5に準ずる。
ただし、塩素混和槽の容量は、1サイクルあたりの処理水量に対し15分間以上の接触時間を有すること。
§4.7 高度処理方式による処理設備
水質汚濁防止法に基づく水質規制等により高度な処理を行う必要がある場合に適用されるものであって、§4.1から§4.6までの設備からの処理水を処理するために設けられるものである。高度処理方式は、接触ばっ気処理方式、凝集分離処理方式、砂ろ過処理方式、活性炭吸着処理方式、又はこれらを組み合わせたものとする。
§4.7.1 接触ばっ気処理方式
本方式は、接触ばっ気槽及び第2沈澱槽より構成される。
- 1 接触ばっ気槽
§4.1.3に準ずる。
ただし、槽の全有効容量は計画1日最大汚水量の4時間以上とする。 - 2 第2沈澱槽
§4.1.4に準ずる。
ただし、有効容量は、計画1日最大汚水量に対し、2時間以上とする。
§4.7.2 凝集分離処理方式
本方式は、混和槽、凝集槽、沈澱槽を組み合わせたものとする。
- 1 混和槽
- (1) 混和槽は、鉄筋コンクリート造り等の水密なもので独立して、又は凝集槽の一部に設けるものとする。
- (2) 混和時間は、計画1日最大汚水量に対し、5分間以上とする。
- (3) 混和は、混和槽内全体の撹拌が十分かつ、急速に行えるものとし、回転速度は120~150rpmを標準とする。
- 2 凝集槽
- (1) 凝集槽の容量は、計画1日最大汚水量に対し20分間以上とする。
- (2) 槽内撹拌装置は、緩速撹拌装置とし、回転速度は40~60rpmを標準とする。
- 3 薬品注入装置等
- (1) 凝集剤等の注入量は、沈澱槽越流水の水質に応じて定めるものとする。
- (2) 凝集剤の貯蔵量は、計画注入量の10日分以上とする。
- (3) 溶解槽の容量は、計画注入量の1日分以上とする。ただし、自動溶解装置を設けるものにあっては、計画注入量の1.5時間分以上とする。
- (4) 薬品注入装置の能力は、計画注入量から定めるものとする。
- (5) 薬品注入機には予備を設けなければならない。
- (6) 注入方式は、湿式とする。
- (7) 凝集剤等の供給槽の配管の材質は、耐食性のあるものでなければならない。
- (8) 必要に応じてpH調整装置を設け薬品が注入できるものでなければならない。
- 4 沈澱槽
§4.1.4に準ずる。
ただし、越流負荷は、計画1日最大汚水量に対し、50m3/m・日以下とする。
§4.7.3 砂ろ過処理方式
本方式は、ろ過原水槽、砂ろ過装置、ろ過処理水槽を組み合わせたものとする。
- 1 ろ過原水槽
- (1) ろ過原水槽の平面形状は、長方形又は正方形とし、水密な鉄筋コンクリート造り等とする。
- (2) ろ過原水槽の容量は計画1日最大汚水量に対し、10分間以上とする。
- (3) ろ過ポンプは、予備を設けるものとする。
- 2 砂ろ過装置
- (1) ろ材の交換が容易にできるものでなければならない。
- (2) 砂ろ過装置の材質は鋼板製等とし、内面は防食塗装等が行われているものとする。
- (3) ろ過水集水装置、洗浄排水装置、自動洗浄装置及びろ過流量調整装置を設けなければならない。
- (4) ろ層は層の保持のため支持床を除き単層又は2層とし、ろ材はろ過砂、ろ過用アンスラサイト、人工ろ材又はろ過用砂利等とする。
- (5) 単層ろ過装置の砂層の厚さは600mm以上、支持床の厚さは300mm以上とし、2層ろ過装置の砂層の厚さは400mm以上、ろ過用アンスラサイト層の厚さは300mm以上、支持床の厚さは300mm以上を標準とする。
- (6) ろ過砂の有効径は0.5~1.2mm程度、均等係数は1.5以下とし、ろ過用アンスラサイトの有効径は0.9~2.5mm程度を標準とする。
- (7) ろ過速度は単層ろ過装置の場合にあっては70~150m/日、2層ろ過装置の場合にあっては100~200m/日とする。
- (8) 砂ろ過装置は必要に応じ2基以上設けること。
- (9) 洗浄排水は原則として流量調整槽に戻すものとする。
- 3 ろ過処理水槽
- (1) ろ過処理水槽は、鉄筋コンクリート造り等の水密な構造とする。
- (2) ろ過処理水槽の容量は、砂ろ過装置洗浄水量の1.5回分以上とする。
§4.7.4 活性炭吸着処理方式
本方式は、原水槽、活性炭吸着装置及び、処理水槽を組合わせたものとする。ただし、砂ろ過処理方式と活性炭吸着処理方式とをシリーズに接続し、「ろ過ポンプ→砂ろ過装置→活性炭吸着装置」というフローとする場合には、ろ過処理水槽及び、原水槽を省略することができる。
- 1 原水槽
§4.7.3.1に準ずる。 - 2 活性炭吸着装置
- (1) 活性炭吸着装置の構造及び塔数は、処理水量及び活性炭の交換頻度を考慮して定めるものとする。
- (2) 活性炭吸着装置の材質は、鋼板製等とし、内面は防食塗装等が行なわれているものとする。
- (3) 空間速度(SV)は、1~4m3/m3・時を標準とする。
- (4) 活性炭の洗浄は損失圧力を計測して行うものとする。
- (5) 洗浄方式は、水洗浄を主体として、必要に応じて空気洗浄を行うことができるものとする。
- (6) 洗浄用水は、原則として処理水とする。
- (7) 水洗浄の流速は、10~30m/時程度とし、空気洗浄の流速は30m/時程度とする。
- (8) 洗浄ポンプは、必要に応じて予備を設けるものとする。
- 3 処理水槽
§4.7.3.3に準ずる。
§4.8 付属設備
§4.8.1 汚泥処理設備
汚泥処理設備は、汚泥濃縮装置及び汚泥脱水装置を組み合わせたものとする。
計画汚泥量は、計画1日最大汚水量を基準とし、処理方式、流入汚水中の浮遊物質の除去率及び汚泥の含水率を定めて算定することとする。
- 1 汚泥濃縮装置
汚泥濃縮装置は、汚泥濃縮槽、汚泥濃縮貯留槽又は機械濃縮装置によるものとする。なお、汚泥濃縮貯留槽は、計画処理人口が500人以下の場合に用いることができる。
- 1) 汚泥濃縮槽
- (1) 汚泥濃縮槽の平面形状は、長方形、正方形又は円形等とし、水密な鉄筋コンクリート造り等の構造とする。
- (2) 汚泥濃縮槽の有効容量は、計画汚泥量の1日分以上とする。
- (3) 汚泥濃縮槽の有効水深は、4m程度とする。
- (4) 汚泥掻寄機を設置する場合の底部勾配は、5/100以上とし、当該装置を設置しない場合は底部をホッパー形とし、水平に対し60度以上の傾斜とする。
- (5) 上澄水は、流量調整槽へ移送することができる構造とする。
- 2) 汚泥濃縮貯留槽
- (1) 汚泥濃縮貯留槽の平面形状は、長方形、正方形又は円形等とし、水密な鉄筋コンクリート造り等の構造とする。
- (2) 汚泥濃縮貯留槽の有効容量は、濃縮汚泥の搬出計画に見合うものとする。
- (3) 有効水深は、4m程度とする。
- (4) 貯留汚泥を撹拌することができる装置を設けるものとする。
- (5) 中間水は、流量調整槽へ移送することができる構造とする。
- 3) 機械濃縮装置
- (1)機械濃縮装置は、遠心濃縮機又はドラム型濃縮機によるものとする。
- (2) 機械濃縮装置の能力は、計画汚泥量に対し、十分なものとする。
- (3) 24時間連続運転を行うものにあっては、予備機を設けるものとする。
- 1) 汚泥濃縮槽
- 2 汚泥貯留槽
- (1) 汚泥貯留槽の平面形状は、長方形又は正方形とし、水密な鉄筋コンクリート造り等の構造とする。
- (2) 汚泥貯留槽の有効容量は、汚泥の搬出計画又は脱水装置運転計画に見合う容量とする。
- (3) 貯留汚泥を撹拌することができる装置を設けるものとする。
- 3 汚泥脱水装置
- (1) 汚泥は薬品処理後、遠心脱水機、加圧脱水機、ベルトプレス脱水機等によって脱水するものとする。
- (2) 脱水汚泥の含水率は、85%以下とする。
- (3) 脱水機の能力は、計画汚泥量に対し、十分なものとする。
- (4) 断水ろ液は、流量調整槽へ移送することができる構造とする。
- 4 脱水汚泥貯留装置
- (1) 脱水汚泥を貯留するためのステージ又はホッパーを設けるものとする。
- (2) ホッパーは、架橋が生じないものでなければならない。
- (3) 貯留した脱水汚泥を容易に搬出できる構造とする。
- (4) ホッパーの容量は、搬出計画に見合うものとする。
§4.8.2 脱臭設備
生活環境の保全及び作業環境を良好にするために§4.1から§4.8.1までの設備から発生する臭気を処理するためのものであり、捕集、排気装置及び脱臭装置を組み合わせたものとする。
- 1 脱臭装置
- (1) 脱臭方式は、水及び必要に応じ薬品を用いた洗浄方式、土壌又は活性汚泥を用いた生物脱臭方式等によるものとし、臭気の種類、濃度を勘案したものでなければならない。
- (2) 洗浄方式によるものにあっては、臭気を水又は薬品によって洗浄し、臭気成分を溶解、捕そくして脱臭するものとし、所定の空塔速度、水又は薬品と臭気との接触時間を確保できるものでなければならない。
なお、必要に応じ使用済みの廃液は、中和処理した後水処理工程で処理するものとする。 - (3) 生物脱臭方式によるものにあっては、所要の面積、接触時間を確保できるものでなければならない。
- (4) 脱臭装置は、耐食性のものでなければならない。
- (5) 薬液洗浄方式によるものにあっては、使用薬品の適切な供給装置、安全性への配慮がなされたものでなければならない。
- 2 捕集・排気装置
- (1) 捕集・排気装置は、発生源の経時的変化に追従しうる能力を有していなければならない。
- (2) 捕集・排気装置は、耐食性、対候性、強度を有していなければならない。
- (3) 捕集・排気装置は、振動、騒音防止に配慮したものでなければならない。
§4.8.3 電気・計装設備
1 電気設備
- 1) 受変電設備
- (1) 受変電設備の容量は、需要電力(kW)を皮相電力(kVA)に換算した値より大きくとるものとする。
- (2) 変圧器の容量は、変圧する電力(kW)を皮相電力(kVA)に換算した値を標準とする。
- (3) 受電用遮断装置の保護継電器は、電力会社の電力系列と協調を保つものでなければならない。
- (4) 監視のため、必要な計器類を取り付けなければならない。
- 2) 配電設備
- (1) 配電電圧及び配電方式は、機器の使用目的ならびに容量等を考慮して決定するとともに、配電系統の単純化をはかるものとする。
- (2) 監視のため、必要な計器類を取り付けなければならない。
- 3) 動力設備
動力設備は、制御盤、監視盤、現場操作盤等から構成され、負荷の運転、監視及び制御が確実に行なえるものでなければならない。 - 4) 非常用設備
- (1) 非常時の施設の水没防止などに対応できる設備を必要に応じて設けなければならない。
- (2) 発電設備の容量は、必要最小限度の稼働設備を選定の上で算定する。
- 5) 照明設備
- (1)照明設備は、機器の点検、監視、操作を安全に、かつ、確実に行うために必要な照度を確保できるものでなければならない。
- (2) 照明設備は、設置する場所及び使用目的に適合するものでなければならない。
- (3) 非常用及び保安用の照明装置にあっては、関係法令によるもののほか、主要機器の周辺及び主要な作業用通路にも設けなければならない。
- 6) 配線の方法及び種類
配線の方法及び種類は、敷地条件、負荷容量等を勘案して決定する。
2 計装設備
計装設備は、設置場所の使用条件に適合し、かつ、信頼性の高いものでなければならない。
- (1) 計画汚水量
管きょ、ポンプ場、処理施設等の容量を決定するために用いる汚水量。 - (2) 1人1日最大汚水量
1年を通じ、1人1日当たりの最大汚水流出量。 - (3) 1日最大汚水量
1年を通じ、1日当たりの最大汚水流出量。 - (4) 1日平均汚水量
1年の総汚水流出量を1日当たりに換算した値。 - (5) 時間最大汚水量
1年を通じ、1時間当たりの最大汚水流出量。 - (6) 計画1日最大汚水量
計画の目標年次における1日最大汚水量で必要に応じて地下水量を含むもの。 - (7) 計画1日平均汚水量
計画の目標年次における1日平均汚水量で必要に応じて地下水量を含むもの。 - (8) 計画時間最大汚水量
計画の目標年次における時間最大汚水量で必要に応じて地下水量を含むもの。 - (9) 計画流入水質
施設整備計画に用いる汚水の性状。 - (10) 伏越し
河川、鉄道、道路等の横断箇所で管きょを凹状に伏越すること。 - (11) マンホール
検査又は清掃等のために人が出入りするための施設。 - (12) 汚水ます
汚水を集めて管きょに流下させるための設備。 - (13) 中継ポンプ場
ある処理区の汚水を他の処理区にある処理施設に送るため、又は管きょの埋設深さの関係で汚水を中継するために設けるポンプ場。 - (14) 処理施設
汚水を最終的に処理して公共用水域に放流するために設けられる水処理施設及び汚泥処理施設。 - (15) スクリーン
汚水中の夾雑物を除去するための装置。 - (16) 破砕装置
汚水に含まれる夾雑物を破砕し、又は、破砕するための装置。 - (17) 沈砂槽
流速を緩めて汚水中の土砂などを沈澱させるための槽。 - (18) 流量調整槽
流入汚水を貯留して、処理量の調整を図るための槽。 - (19) 接触ばっ気槽
汚水と空気を混合接触させるための槽。 - (20) 沈殿槽
流速を緩め、汚水中の浮遊物を沈澱させるための槽。 - (21) 消毒設備
処理水に、消毒用薬品を加え消毒するための設備一式。 - (22) 回転板接触槽
汚水を回転板上に付着させた生物膜によって好気性処理するための槽。 - (23) 回分処理槽
活性汚泥法によるばっ気、沈澱、排出の工程を同一槽内で繰り返し行なう槽。 - (24) 生物学的脱窒素処理
し尿の窒素及びBODを同時に生物学的に除去する処理。 - (25) 脱窒素槽
し尿中のBOD及び窒素化合物を生物学的に除去するための槽。 - (26) 硝化槽
し尿中のBOD及び窒素化合物の硝化を生物学的に行わせるための槽。 - (27) 再ばっ気槽
し尿に空気を混合接触させ、BOD除去など処理の仕上げを行わせるための槽。 - (28) 高度処理
活性汚泥処理などの生物処理等、通常の二次処理工程まででは除去できない汚水中の成分を物理的、又は生物学的に分解、吸着除去する処理。 - (29) 凝集分離設備(凝集分離方式)
処理水に凝集剤を加え、その凝集作用により浮遊物質、燐化合物を分解除去するための設備。 - (30) 混和槽
処理水と凝集剤などの薬品を急速に撹拌・混和するための槽。 - (31) 凝集槽
緩速撹拌により凝集効果を高めるための槽。 - (32) 薬品注入装置
凝集剤などの薬品を溶解して、これを処理水に注入する装置。 - (33) 砂ろ過設備
ろ過砂、アンスラサイト等により流入中の浮遊物質等を除去するための設備。 - (34) 活性炭処理設備
活性炭により流入水中の着色成分、臭気成分、有機物質等を物理的に吸着除去するための設備。 - (35) 活性炭吸着装置
活性炭にCOD、色度成分を吸着させて除去するための装置。 - (36) 汚泥処理設備
処理過程より生ずる汚泥を、濃縮、脱水し、必要に応じて乾燥、焼却又は、堆肥化するための設備。 - (37) 汚泥濃縮設備
含水率の高い汚泥を沈澱、浮上、機械分離などの操作で圧密させ、分離液と汚泥に分離して汚泥濃縮度を高めるための設備。 - (38) 汚泥脱水設備
処理過程より生ずる汚泥を調質し、脱水するための設備。 - (39) 汚泥脱水装置
調質した汚泥を遠心、加圧、ベルトプレス等の機械的操作によって固液分離し、低含水率の脱水汚泥にするための装置。 - (40) 脱臭設備
処理設備から発生する臭気物質を、水、薬品、熱、生物、活性炭及びオゾン等により除去するための設備。