法令・告示・通達

「規制改革・民間開放推進三か年計画」(平成17年3月25日閣議決定)において平成17年度中に講ずることとされた措置(廃棄物処理法の適用関係)について

  • 公布日:平成18年3月31日
  • 環廃産発060331001号

(環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長から各都道府県・各政令市廃棄物行政主管部(局)長あて)

 「規制改革・民間開放推進3か年計画」(平成 17年3月 25日閣議決定)においては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和 45年法律第 137号。以下「法」という。)の適用に関して、許可手続きの合理化等のため平成 17年度中に必要な措置を講ずることとされたところであるが、これを受け、今般、下記のとおり解釈の明確化を図ることとしたので通知する。なお、貴職におかれては、下記の事項に留意の上、その運用に遺漏なきを期されたい。
 なお、本通知は地方自治法(昭和 22年法律第 67号)第 245条の4の規定に基づく技術的な助言であることを申し添える。

第一 産業廃棄物処理業の許可申請等に係る先行許可証の活用について

  先行許可証(廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(昭和 46年厚生省令第 35号。以下「規則」という。)に定める添付書類をすべて添付して受けた産業廃棄物処理業の許可又は産業廃棄物処理施設の設置許可であって、当該許可の日から5年を経過していないものに係る許可証をいう。以下同じ。)の提出による添付書類の一部省略については、平成 13年 11月 30日付け環廃産第 516号環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長通知(以下「平成 13年通知」という。)平成 16年4月1日付け環廃産発第 040401006号環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長通知(以下「平成 16年通知」という。)及び平成18年2月 16日付け環廃産発第 060216003号環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長通知「産業廃棄物処理業及び特別管理産業廃棄物処理業並びに産業廃棄物処理施設の許可事務の取扱いについて」(以下「平成 18年通知」という。)において、先行許可証の提出を以て許可事務において省略することができる書類等について詳細に通知してきたところである。
  ついては、平成 13年通知、平成 16年通知及び平成 18年通知に十分留意し、本制度の積極的な活用を図られたいこと。このことは、「規制改革・民間開放推進3か年計画(平成 18年3月 31日閣議決定)」において指摘されているものであり、先行許可証の活用を一層促進するため、平成 13年課長通知、平成 16年課長通知及び平成 18年課長通知の内容を再度周知するものであること。

第二 産業廃棄物を使用した試験研究に係る規制について

  営利を目的とせず、学術研究又は処理施設の整備若しくは処理技術の改良、考案若しくは発明に係る試験研究を行う場合は、産業廃棄物の処理を業として行うものではないため、産業廃棄物処理業又は特別管理産業廃棄物処理業の許可を要しないものである。また、当該試験研究にのみ使用する施設は、試験研究を目的としたものであり、産業廃棄物処理施設の設置の許可は要しないものである。なお、試験研究に該当するか否かについては、あらかじめ、都道府県知事が試験研究を行う者に対して、当該試験研究の計画の提出を求め、以下の点に該当するか否かで判断すること。

  1.  (1) 営利を目的とせず、学術研究又は処理施設の整備若しくは処理技術の改良、考案若しくは発明に係るものであること。
  2.  (2) 試験研究の期間は試験研究の結果を示すことができる合理的な期間であり、取り扱う産業廃棄物の量は、試験研究に必要な最小限の量であり、かつ試験研究の結果を示すことができる合理的な期間に取り扱う量であること。この点について、都道府県知事は当該試験研究を行う者が試験研究と称して不正に廃棄物処理を行うことがないよう厳格に指導すること。特に試験研究の期間については、期間を区切って試験研究の結果を確認する等の措置をとり、試験研究を行う上で最も短い期間になるようにすること。
  3.  (3) 試験研究については、法第 12条の処理基準を踏まえ、不適正な処理を行うものではないこと。試験研究に使用する施設については、法第 15条の2第1項各号等を踏まえ、生活環境保全上支障のないものであること。また、試験研究の目的、期間及び投資額等から、不正な産業廃棄物の処理が行われないよう特に厳格に審査を行うべきである。
  4.  (4) 試験研究という性質にかんがみ、同様の内容の試験研究が既に実施されている場合には、その試験研究の結果を踏まえ、当該試験研究の実施の必要性を判断し、主として不正な産業廃棄物の処理を目的としたものでないことが確認できるものであること。
  5.  (5) 試験研究に必要な期間を超えるもの、必要な量を超える廃棄物の処理を行っているもの、不適正な処理が行われている等、計画に従っていない不適正な状態が判明した場合には、告発等の速やかな対応を行うことが適切であること。なお、試験研究と称して産業廃棄物を処理しているような場合は当然無許可営業等に該当するものであること。

第三 産業廃棄物処理業の許可申請手続きに係る書類の統一について

  各都道府県においては、事務の効率化の観点から、許可申請手続きに係る書類を統一する必要がある。よって、産業廃棄物処理業及び特別管理産業廃棄物処理業の許可申請書のうち、以下(1)から(2)の書類について、別紙のとおり標準の様式を示すので、各都道府県等において様式の統一に努められたい。
  また、商業登記簿謄本、登記事項証明書等については、原本照合等を行うことにより、原本写しであっても届出事項の目的は果たせるものであり、可能な限り原本写しにより対応することが望ましい。
  なお、平成 11年3月 31日付け衛産第 24号当職通知「産業廃棄物処理業及び特別管理産業廃棄物処理業の許可申請書に添付すべき書類の様式ついて」は廃止する。

 (1) 産業廃棄物収集運搬業及び特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可申請書添付書類等

  1.   ア 事業計画の概要を記載した書類(規則第9条の2第2項第1号)
  2.   イ 運搬車両の写真(規則第9条の2第2項第2号)
  3.   ウ 運搬容器の写真(規則第9条の2第2項第2号)
  4.   エ 事業の開始に要する資金の総額及びその資金の調達方法を記載した書類(規則第9条の2第2項第5号)
  5.   オ 申請者が個人である場合には、資産に関する調書(規則第9条の2第2項第7号)
  6.   カ 申請者が法第十四条第五項第二号イからヘまでに該当しない者であることを誓約する書面(規則第9条の2第2項第 10号)

 (2) 産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の許可申請書添付書類等

  1.   ア 事業計画の概要を記載した書類(規則第 10条の4第2項第1号)
  2.   イ 産業廃棄物の処分(埋立処分及び海洋投入処分を除く。)を業として行う場合には、当該処分後の産業廃棄物の処理方法を記載した書類(規則第 10条の4第2項第4号)
  3.   ウ 事業の開始に要する資金の総額及びその資金の調達方法を記載した書類(規則第 10条の4第2項第7号)
  4.   エ 申請者が個人である場合には、資産に関する調書(規則第 10条の4第2項第8号)
  5.   オ 申請者が法第 14条第5項第2号イからヘまでに該当しない者であることを誓約する書面(規則第 10条の4第2項第8号)

参考(第2関係) 「試験研究」として認める際の規制の明確化に係る事例

 試験研究については、試験研究に用いる産業廃棄物の種類や処理技術等様々であり、それらによって、試験研究の内容も多岐にわたるものであることから、試験研究に係る計画の内容については必要事項等総合的に判断し精査されたい。
 なお、以下は試験研究の事例として掲げたものであるので参考にされたい。

【試験研究に該当する事例①】

● 事例内容

  浄水場汚泥及び植物繊維の混合比、土壌改良土の物理的、化学的性状等の安全性確認を目的として、浄水場汚泥の植物繊維質混練りによる土壌改良土の製造を試験研究で行うということで平成 17年4月 13日付けでA社が承認を求めてきた。その際、以下の条件を付して試験研究として承認した。

  1.  ①排出事業者は計画書の記載の事業者に限ること。
  2.  ②処理料金は必要最低限(試験に必要な経費見合い)のみ受領すること。
  3.  ③産業廃棄物は、計画書に記載の品目に限り、試験に必要な最小限度の産業廃棄物のみ受領すること。
  4.  ④試験に必要な最低限の期間として、平成 18年4月 30日までとすること。
  5.  ⑤試験に当たっては生活環境の保全上支障のおそれがないよう措置を講じ、かつ、再生品による生活環境の保全上支障のおそれがないものであること。
  6.  ⑥試験に当たっては、法に規定する処理基準等を踏まえ、計画書に記載された方法により検査、管理等を行うこと。
  7.  ⑦試験とは、新たな処理技術の研究開発又は安全性及び市場性の各種データを得るための実証試験のことであることに留意すること。
  8.  ⑧試験の状況及び結果について、地方公共団体に報告すること。
  9.  ⑨試験により生活環境保全上支障を生じるおそれがある場合は、試験を中止すること。
  10.  ⑩試験により生活環境保全上支障を生じるおそれがあると認めた場合、条件を履行しない場合等は、承認を取り消すことがあること。
  11.  ⑪試験が終了した際には試験完了報告書を提出すること。

【試験研究に該当する事例②】

● 事例内容

  地方公共団体と企業による共同事業で、建設汚泥の再資源化に係る新しい技術を確認すべく、実証プラントを設置し、実際に産業廃棄物として排出された建設汚泥の処理を行う。その際、以下の条件を付する。

  1.  ①プラントの設置、維持管理は企業が行う。設置する場所は地権者の了承を得た上で、排出事業者である建設会社が施工する敷地と同一とする。
  2.  ②実証試験期間は6ヶ月とし、延長は行わない。試験終了後にプラントは撤去する。
  3.  ③排出事業者から無償で建設汚泥の提供を受ける。
  4.  ④実証試験を行う者は実証試験に使用する建設汚泥の量、処理経過・結果は、監督する地方公共団体と排出事業者に逐次報告する。
  5.  ⑤再資源化の目安として、地方公共団体と排出事業者があらかじめ一定の基準を設定しておき、それに合致したものを再資源化されたものとする。
  6.  ⑥再資源化がされた場合でも、再資源化がされなかった場合でも、処理後の物は排出事業者に戻し、排出事業者において活用又は産業廃棄物処理委託を行う。

【試験研究に該当する事例③】

● 事例内容

  プラントメーカーが新規に製品開発する過程で、実際の廃棄物(高濃度の重金属を含む汚泥等)を使用する。その際、以下の条件を付する。

  1.  ①従来にない技術開発であること。
  2.  ②実験(開発)期間を区切ること。
  3.  ③プラントメーカーは排出事業者から無償で産業廃棄物の提供を受けること。
  4.  ④処理基準を満たすための試験を目的とすること。
  5.  ⑤処理後の物はプラントメーカーが排出事業者として、適正に処理(委託)を行うこと。
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