法令・告示・通達

悪臭物質の測定について

  • 公布日:昭和47年12月22日
  • 環大特70号

(各都道府県知事・指定都市市長あて環境庁大気保全局長通達)

 悪臭防止法(昭和四六年法律第九一号)第四条の規制基準を適用する場合における悪臭物質の測定については、「悪臭物質の測定の方法」(昭和四七年五月環境庁告示第九号。以下「告示」という。)により定められたところであり、さらに測定条件については、「悪臭防止法の施行について」(昭和四七年八月三一日付環大特第四八号大気保全局長通達)第五に示したところであるが、悪臭物質の測定にあたつては、左記の事項に留意して行なわれたい。
 また、本通達の趣旨を管下市町村長に周知徹底し、悪臭物質の測定に遺憾なきを期せられたい。

第一 アンモニアの測定方法について

 一 試料採取装置について

  1.   (1) 捕集用ろ紙は、直径約五センチメトールのガラス繊維ろ紙を使用することとされている(告示別表第一の第一、二、(一))が敷地境界線におけるアンモニアの濃度が低い場合においては、当該ろ紙は若干大きいものを使用してもさしつかえないこと。ただし、この場合における通気流量は、ろ紙の通気面積に比例して増大させること。
  2.   (2) 捕集用ろ紙は、通気時の硫酸ミストの飛散を防止するため、シリカゲルデシケータ中で少なくとも四八時間以上乾燥したものを使用すること(告示別表第一の第一、二、(一))。
  3.   (3) 流量計は、吸引ポンプの排出側において使用してもさしつかえないこと(告示別表第一の別図)。

 二 吸光度の測定について

   敷地境界線におけるアンモニアの濃度が高い場合であつて、定量可能範囲を越えるときには、ろ紙洗浄液の一部を正確に分取し、これに水を加えて五〇ミリリツトルとしたものについてアンモニアの定量を行ない、その結果を補正してもさしつかえないこと(告示別表第一の第一、三、(二))。

 三 濃度の算出について

   試料採取装置の流量計を吸引ポンプの吸込側において使用する場合には、流量計の内部が減圧となることによる流量の誤差を補正する必要があること(告示別表第一の第一、三、(四))。

第二 メチルメルカプタン、硫化水素および硫化メチルの測定方法について

 一 硫化水素標準溶液について

   硫化水素標準溶液の標定にあたつては、標準溶液の一部を正確に分取し、水で希釈したのち、濃度の測定を行ない、その結果を補正してもさしつかえないこと(告示別表第二の第一、一(二)および同第二、一)。

 二 ガスクロマトグラフ分析装置について

  1.   (1) ガスクロマトグラフは、炎光光度検出器および水素炎イオン化検出器をそなえたものとされている(告示別表第二の第一、二、(三)、一および同第二、二)が、水素炎イオン化検出器は、炭化水素類等による炎光光度検出器に対する妨害を監視するためのものであり、実際の被検成分の定量は、炎光光度検出器によつて行なうこと。
        なお、炎光光度検出器に対する妨害が認められる場合には、他種の分離管を接続するなどにより、妨害の排除につとめること。
  2.   (2) 不純物除去管が窒素ガス中の水分により短期間でつまる場合には、不純物除去管の直前にモレキュラーシーブ等の脱水剤を充てんした脱水管を接続してもさしつかえないこと(告示別表第二の第一、二、(三)、二および同第二、二)。
  3.   (3) 採取試料中に二硫化炭素、二酸化いおう等の化合物が大量に存在し、クロマトグラムの被検成分のピークの分離が不十分な場合には、他種の分離管を接続するなどにより、クロマトグラムのピークを十分に分離すること(告示別表第二の第一、二、(三)および同第二、二)。

 三 採取試料の濃縮について

  1.   (1) 採取試料の濃縮を行なう場合において、真空ポンプを用いて数分間吸引した後も試料ガス採取容器の内部が十分減圧されず、被検成分が当該容器中に残つている場合には、一旦精製窒素ガスを充てんし、再び吸引するなどにより、試料ガス採取容器中の被検成分の大部分を試料濃縮管に捕集すること(告示別表第二の第一、三、(二))。
  2.   (2) 敷地境界線における被検成分の濃度が高い場合などにあつて、試料ガス採取容器中の被検成分の量が炎光光度検出器の定量可能範囲をこえるときには、試料ガス採取容器から採取ガスの一部をガスシリンジにより正確に分取し、液体酸素により冷却した試料濃縮管中に注入することにより採取試料の濃縮を行ない、ガスクロマトグラフ分析の終了後、その結果を補正してもさしつかえないこと(告示別表第二の第一、三、(二))。

 四 検量線の作成について

   検量線を作成する場合における標準溶液の希釈は、メチルメルカプタン標準溶液および硫化メチル標準溶液については精製ベンゼンを、また、硫化水素標準溶液については水を使用して行なうものであるが、その際、硫化水素標準溶液の希釈についてはエチルアルコールを使用してもさしつかえないこと(告示別表第二の第一、三、(四)および同第二、三、(四))。

第三 トリメチルアミンの測定方法について

 一 試料用採取装置について

  1.   (1) 捕集用ろ紙は、縦二〇センチメートル、横二五センチメートルのガラス繊維ろ紙を使用することとされている(告示別表第三の第一、二、(一)、一)が、敷地境界線におけるトリメチルアミンの濃度が高い場合など分析感度に十分な余裕があるときには、当該ろ紙は若干小さいもの使用してもさしつかえないこと。ただし、この場合における通気流量は、ろ紙の通気面積に比例して減少させること。
  2.   (2) 捕集用ろ紙は、通気時の硫酸ミストの飛散を防止するため、シリカゲルデシケータ中で少なくとも四八時間以上乾燥したものを使用すること(告示別表第三の第一、二、(一)、一)。
  3.   (3) 流量計は、吸引ポンプの排出側において使用してもさしつかえないこと(告示別表第三の第一図)。

 二 試料濃縮管について

   試料濃縮管に充てんするガラスビーズは、酸で洗浄したのち、水酸化ナトリウム溶液で洗浄し、さらに水洗し、乾燥したものを使用すること(告示別表第三の第一、二、(二)、二および同第二、二、(二))。

 三 試料分解濃縮装置について

  1.   (1) 分解びんの形状等により分解びん中でトリメチルアミンが十分に発生しない場合には、分解試薬びん中の水酸化ナトリウム溶液の量を若干増加させてもさしつかえないこと(告示別表第三の第一、二、(三)、3)。
  2.   (2) 分解びんの形状等により、試料濃縮管が水分により短時間でつまる場合には、分解びんの直後に水酸化カリウムを充てんした脱水管を接続してもさしつかえないこと(告示別表第三の第一、二、(三))。

 四 不純物除去管について

   試料分解濃縮装置(告示別表第三の第一、二、(三))およびガスクロマトグラフ分析装置(告示別表第三の第一、二、(四)および同第二、二、(三))の不純物除去管が窒素ガス中の水分により短時間でつまる場合には、不純物除去管の直前にモレキュラーシーブ等の脱水剤を充てんした脱水管を接続してもさしつかえないこと。

 五 採取試料の分解および濃縮について

  1.   (1) 敷地環境線におけるトリメチルアミンの濃度が高い場合など分析感度に十分な余裕があるときには、試料を捕集したろ紙の一部を正確に切取つたものを分解びんに入れて分解および濃縮を行ない、ガスクロマトグラフ分析の終了後、その結果を補正してもさしつかえないこと(告示別表第三の第一、三、(二))。
  2.   (2) トリメチルアミンの追出し効率の良い分解びんを使用した場合であつて、あらかじめトリメチルアミンが十分回収されることが確認されているときには、トリメチルアミン追出しのための窒素ガスの吸引時間を若干短縮してもさしつかえないこと(告示別表第三の第一、三、(二))。

 六 濃度の算出について

   試料採取装置の流量計を吸引ポンプの吸込側において使用する場合には、流量計の内部が減圧となることによる流量の誤差を補正する必要があること(告示別表第三の第一、三、(五))。

 七 試料ガス採取容器中の採取試料の濃縮について

   採取試料の濃縮を行なう場合において、真空ポンプを用いて数分間吸引した後も試料ガス採取容器の内部が十分減圧されず、被検成分が当該容器中に残ついてる場合には、一旦精製窒素ガスを充てんし、再び吸引するなどにより、試料ガス採取容器中の被検成分の大部分を試料濃縮管に捕集すること(告示別表第三の第二、三、(二))。

第四 液体酸素の使用に伴う事故の防止について

  液体酸素の使用に伴う室内酸素濃度の上昇、液体酸素と易燃性物質との接触等に起因する火災または爆発事故を防止するため、換気施設の設置または改良、液体酸素取扱い規程の設定等所要の措置を講じること。

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